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#12 「嘘か本当か」
シルクSide
「ロミアさんは…
精神的なもので重い病にかかっています。」
「え…それって治るんです…か?」
この時ロミアはなんとかなると思ってた。
でもそう簡単な話じゃなかった。
「この病は原因不明で…
現状、治療方法が見つかっていないんです…」
「は…?」
冗談だと思ってた。
そんな訳…ロミア…?
「そして…ロミアさんは、
あと長くても半年かと…。」
「…っざけんなよ…。」
俺はあの時…なんで守ってやれなかった…?
学校の廊下で会った時…、
初めて一緒に住んだ時…、
一緒に遊んだ時……。
思い返してみれば…
アイツはどんな場面でも
どこか悲しい表情をしてた。
なんで…気づけてやれなかったんだよ…。
こんなの…彼氏失格だ。
「シルク…くん……」
「…!ロミア!!」
「私…どこか悪いとこあったの?」
嘘…つくべきか?
いや…嘘は良くないよな…
でも正直に伝えたら心が更に傷んでしまう…
「…精神病…なんでしょ?」
「…!?…なんで…」
「…話、聞いちゃってた。」
「……そっか」
「寿命…半年しかないのかぁ…」
「……」
俺が今、
ロミアにしてあげれることはないのか…?
ロミアは生まれてから不幸にあってばかり。
それは知ってる。
だからこそ…最期ぐらい…
笑っていてほしい…
「よかった。」
「え?」
「これで…もう迷惑かけずに済む。」
「迷惑…?」
「ごめんね、私なんかが彼女で。」
「…何言ってんだよ…」
「次、彼女つくるなら
もっと可愛い人選びなよ〜?(笑)」
ロミアはいつもそうだ。
人のことばかり考えてる。
自分がボロボロになってるのに…
それに気づかずに…いつもそう…。
「なんで…そうなんだよ」
「えっ?」
「俺は…ロミアに会えて
良かったって思ってるよ」
そりゃ…いつだってそうだろ…。
【第13話 ロミアSide】に続く