テラーノベル
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帰り道、影を踏み合って笑ってた。どっちが先に影を踏むか
そんなことで本気になって。
今はもう、
並んで歩く影がひとつ足りない。
それでも、あの道を通るたびに
無意識に足が速くなる。
誰もいないのに、影を追いかける癖が残っている。
風が吹くたび、
ほんの一瞬だけ、隣に誰かがいる気がして
胸が痛む。
笑い声も、手の温もりも、
もう戻らないのに、
体のどこかがまだ覚えている。
ひとりで歩く帰り道は、
あの頃よりも長く、静かに感じる。
でも、たまに思うんだ。
——あの影も、どこかでまだ待っていてくれるんじゃないかって。
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