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あのクスリのおかげで一旦ウイルスも落ち着いてきた。しかし、まだウイルスで悩む人間も居た。
「おはようございます、神崎さん」
「話しかけんなよ…乱歩」
「私達は2人で一人、運命共同体ですよ」
「難しい言葉並べんなよ…」
俺が起きるとよつはは居ない。その代わり、立花乱歩という警察官が宙に浮いて俺の周りをウロウロしている。
「…よつは」
彼女の名前を呼ぶ。
「天羽さんはココには居ませんよ。先に病院に行かれました」
いちいち乱歩が口を挟んでくる。
「お前は喋んな」
「貴方も仕事に行った方がいいですよ」
「うるせぇ、今日は休む」
「はぁ」
「じゃあ、私は行きますよ」
「早く行けよ、クソが」
「ハイハイ」
毎朝こんな感じだ。
本当にウザイ。しかも…
《神崎治出勤します》
《おはよう。おはようございます》
病院に向かうと俺の彼女が見えた
「天羽!!」
「あら治、おはよう」
「へぇ、この方が貴方の彼女ですか…不思議ですねぇ」
「黙れ…」
「え?治…?どうかしたのかしら?」
そう、この状態の乱歩は俺以外は見えないし声も聞こえない。それを利用して、乱歩は俺に文句を言ったり、イタズラしたりする。
「い、いや何でもない」
「そうなのね…無理しないでね、治」
本当によつはは可愛い。癒しだ。
「治~?居る?」
遠くから治を呼ぶ声が聞こえる。鳥野ギンだ。
俺は声の方に向かおうと、
「神崎さん…行かない方が良いと思います」
いつもだったら「神崎さん、行きますよ」と言ってくるのにあの部屋に向かうのを止めてくる。
「うーん、でも呼ばれてるしなぁ」
「そうですか…私は行きませんね」
そう言い乱歩は俺の体に入り消えた。
何度やっても慣れない。乱歩が暇な時はいつも俺の中に入って中で様子を見ている。
俺は部屋に入った。
部屋には宮脇君とましろ先生、よつは、そして深刻そうな顔をする隊長と医局長が居た。
俺は指定された席に座った。
すると隊長は
「お前達は一時的にクビだ」
と俺らに言い放った。