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1話
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細かい設定はプロローグにて
ストーリーのネタ募集してます✋️
小柳side
【………ん゙〜……っあ゙ぁ…】
「夜更かししたんか」
【機械いじってたら朝になってた】
「バカかよ」
【だから身長のびないんだなー】
【あ゙ぁ!?もっかい言ってみろ脳筋!!!】
いつも通りのくだらない話と爽やかな風
柄にもなく青春だな、と思う
いきなり教室から黄色い歓声が聞こえた
【……ロウ!】
「んぁ………ザリじゃん、どした」
【部活の連絡、しにきた】
「お、わざわざありがと」
廊下から顔を出したのは同じ陸上部の先輩
この学校はJP、ENの2つの校舎が渡り廊下でつながってできている
彼はそのEN校舎のスポーツ科、3年生だ
「あー、大会かー……」
【…ロウがいたら、勝てると思う】
「……そんな強くねえって」
【つよいよ、ロウは】
「ザリこそ全国大会出てんじゃん」
なんて話をしてる間も後ろの方では黄色い歓声が絶えない
【あー…そらそろ行くね】
「おー、OKありがとうザリ」
【どういたしましてー、BYE】
彼が背中を向けて歩いていくとともに教室内の歓声も大きくなっていく
至るところから彼を賞賛する声、黄色い声が聞こえる
【…いやー…相変わらずやな〜】
【モテ度が違うモテ度が】
【恐ろしい】
「ほんとそれなー」
『小柳くん誰と話してたんですか?』
「………………いつ来たお前」
知らぬ間に自分の顔をのぞいていたあいつ
思いっきり顔をしかめて追い払う
「ほら帰れ帰れ」
『ねえ、小柳くん…あれ誰ですか?先輩ですよね?どういう関係?』
「…………部活の先輩だよ…早く帰れ」
『ふーん…のわりに楽しそうでしたよねー』
「…………そんなことねえし…別にいいだろ」
弁明しているような形になってしまい、少し自分でも戸惑う
あまりにも綺麗な真っ直ぐな、宇宙を込めたような瞳で見つめられるとなんだか弱い自分がいる
「……ほら、はやくどっか行け」
『………はーい…また来ますからね〜』
「来んな来んな」
『あ、今日も誰よりも大好きです♪』
「はいはい」
いつものように、言うだけ言って去っていくあいつが、今日はなんだかやけに早足な気がした
【お、またフッてんの?】
【好きだよなーあいつも】
【なんでこいつのこと好きになるんだよ】
「…………ああ゙?」
【てか正直好きやろ??】
「…好きじゃねぇよ、別に」
【嘘つけ〜】
「……あ゙ー…黙れって」
星導side
『……ってつぅぅ゙ゔゔ!!!(泣)』
【うぉっ!るべくん!どうした?】
【え、聞いたことない声出てる】
【わろたぁ】
『小柳くんがぁあ………知らない先輩と話してたぁ………』
【……あーーー………おつ】
【慰めんの下手かよ】
【下手だよ】
いつも通り彼の教室に向かったら、知らない男と話している彼の姿があった
自分には見せることがない表情をした彼がそこにはいた
【ほら、泣くなるべ】
『……もう無理です……無理、これ………』
【まあまあ、大丈夫だって……多分】
【無責任】
『はぁああ゙あ゙あ゙…………』
好きなのはもちろん変わらない
それでも、他の人に見せてるあの顔が見れないのは…なんだか心に穴が空いたような気持ちになる
『………俺が一番好きなのにぃいいい゙い゙!!!』
【wow…】
【うぇ…?………あ、ユウじゃん!】
【ウェン〜、Hi〜】
聞き慣れた爽やかな声に目を向けるとブロンドの髪を柔らかく揺らして、先輩があらわれる
【あー、ロウ……ダイジョウブ…?】
【NO大丈夫だけどYES!】
【OK〜…?】
『ユウ困らせるなって……どうしたユウ?』
【あー………ライ……伊波……】
【……ライ?あ、伊波パイセンね、3階!2年だから!】
【OH〜、OK!…アリガト!】
足早に去っていく背中を見ていると、今朝の3年生を思い出す
それだけで気分が悪くなってくる
『………っ〜〜〜!!!!』
【星導〜、しぬなしぬな】
『…っああああ゙あ゙』
先輩のことを考えながら冷静になれる日はまだ遠いのかもしれない
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