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ちゃ
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今回から1話に数人喋るので、セリフ括弧前に名前の頭文字入れてます!
勇斗 side🩷
スタジオの扉の前に立つ。
まだ音も聞こえない、 静かな空間。
勇「……早すぎたか」
小さく呟く。
でも…まあいいか。
今日は久しぶりに、全員揃う日。
最近は個人の仕事も多くて、なかなか集まれなかった。
だから、 少しでも長くメンバーといたくて、 気づいたら、早めに来てた。
扉を開けて、中に入る。
勇「……あ」
視界に入る。
既にいる、ひとり。
床に座って、ストレッチしてる。
ーー仁人。
勇「……やっぱり笑」
その姿を見て、思わず、少し笑みが溢れる。
勇「早いな笑」
声をかける。
仁「あれ、勇斗?」
顔を上げる。
少し驚いた顔。
でもすぐ、いつもの表情に戻る。
仁「いや、勇斗こそ早いだろ笑」
自慢げに笑い、そのまま、仁人の隣に座る。
自然に、 距離も、いつも通り。
仁人はまた、ストレッチに戻る。
足を伸ばして、 つま先に手を伸ばす。
仁「……っ」
少しだけ、息を詰める音。
その仕草。
……ほんと。
見慣れてるはずなのに。
毎回、目がいく。
指先まできちんと伸ばして。
少しずつ、体を慣らしていく。
無駄がない。
でもどこか、繊細で。
腕を上げて、肩を回す。
首を傾けて、ゆっくりほぐす。
そのたびに、髪が揺れる。
額に少しかかって。
それを、軽く払う仕草。
勇「……」
気づいたら、ずっと見ている。
……やめろ。
一瞬で我に返る。
……何見てんだよ。
いつも通りの、大切な仲間、メンバー。
それ以上でも以下でもない。
勇「……今日さ」
とりあえず、口を開く。
勇「振り、ちょい変わるらしい」
仁「え、マジ?」
すぐに反応が返ってくる。
仁「聞いてないんだけど」
勇「俺もさっき連絡来た」
仁「まじかぁ」
勇「でも仁人ならいけるだろ」
仁「いや、どの部分かによるな普通に」
そう言いながらも、どこか楽しそうで。
表情がくるくる変わる。
少し眉を寄せて。
でも、口元は緩んでて。
勇「……」
つい、また見てしまう。
……だからやめろって。
目を逸らす。
でも、 隣にいるだけで、落ち着く。
理由なんて、考えないようにしてるのに。
仁「……勇斗?」
勇「ん?」
仁「なんかぼーっとしてない?」
勇「してない」
即答。
仁「してるだろ」
勇「してないって」
軽く言い合う その空気が、すごく 自然で。
とにかく楽すぎる。
ふと、 少しだけ違和感。
空気が、いつもと違う気がする。
でも、 気のせいかと、 考えるのをやめた。
仁人side💛
スタジオ。
いつもの時間、 いつもの場所。
「……っ」
足を伸ばす。
じわっと、筋が伸びる感覚。
……ちょっと硬いな。
最近忙しかったからかもしれない。
そう思いながら、ゆっくり呼吸を整える。
いつも通り。
いつも通りやればいい。
——扉の音。
「早いな笑」
聞き慣れた声に、 顔を上げる。
仁「あれ、勇斗?」
少し驚く。
こんな早いの、珍しい。
仁「いや、勇斗こそ早いだろ笑」
軽く笑った勇斗は、 そのまま隣に座ってきた。
距離が、いつも通り、 自然と近い。
なんか… 少しだけ、安心する。
理由は分からないけど。
仁「……」
またストレッチに戻る。
足を伸ばして、 体をほぐす。
「……っ」
少しだけ、呼吸が浅くなる。
……あれ……
いつもより、少しだけ。
体が重い。
違和感がある。
でも… 気のせいか…
ヒートは、まだ先のはず。
薬も飲んでる。
そんな急に来るわけない。
そう思って肩を回す。
首を伸ばす。
それでも。
体の奥が、少しだけざわつく。
なんだっ…これっ…
嫌な感じではない。
でも、 落ち着かない。
勇「……今日さ」
勇斗が話しかけてくる。
勇「振り、ちょい変わるらしい」
仁「え、マジ?」
すぐに返す。
その会話は、 普通なのに。
とても落ち着く。
隣にいるだけで。
なんか、楽になる。
ちらっと見る勇斗の 横顔。
いつも通り。
なのに …なんだろ…
少しだけ、近くにいたくなる。
理由は分からない。
ただ…
仁「……勇斗?」
勇「ん?」
仁「なんかぼーっとしてない?」
なんとなく、聞く。
勇「してない」
仁「してるだろ」
軽く言い合う その時間が、 心地いい。
でも…
仁「……っ」
また、少しだけ違和感。
胸の奥に じんわりとした熱を感じる。
……疲れてんのかな。
最近忙しかったし、 それで体調崩してるだけかも。
そう思うことにする。
……大丈夫。
レッスン始まれば、忘れる。
いつもそうだから。
ーーそのとき、
柔「おはよ〜」
柔らかい声。
仁「柔太朗」
柔太朗がゆるっと入ってくる。
柔「早いね〜2人とも」
仁「お前が遅いだけ」
柔「いや、ひどっ笑」
笑いながら、隣に座る。
空気が少し和らぐ。
柔「じんちゃんもはやちゃんも、今日元気そうだね」
勇「普通」
仁「普通だな」
軽く返す。
柔太朗の視線が、一瞬だけ俺に止まった気がした。
仁「どした…?」
柔「なんでもないよ」
柔太朗はにこっと笑う。
少しだけ、何かが引っかかる。
ーーさらに、
舜「おはよー!」
明るい声と一緒に入ってくるのは舜太。
舜「はやちゃん早いやん!」
勇「お前が遅いだけ」
舜「え〜それ、ひどない?」
笑いながら、ぐっと距離を詰めてくる。
舜「じんちゃんもおはよ」
仁「おはよ」
いつものやり取り。
でも、
仁「……っ」
一瞬だけ、体が反応する。
……なんだ今の。
舜「……?」
舜太が不思議そうに、少しだけ首を傾げる。
でもすぐに流れる。
ーーそして最後に、
太「おはよーさん」
そう言って太智が入ってくる。
太「揃ってますねぇ珍しく」
仁「お前が最後な」
太「ほんまやっ!すんません笑」
軽く頭を下げる。
そのまま、全員が揃い、 空気が整う。
「じゃあ始めるよ〜」
スタッフの声がかかった後、 音楽が流れ始める。
……大丈夫。
そう言い聞かせて、小さく息を吸う。
まだ誰も知らない。
この中にある違和感も。
感情も。
本能も。
全部。