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「もう終わるね」
地球は異常気象で崩壊寸前。俺は恋人と最期まで一緒にいると決めた。
「だな」
「生まれ変われるかな」
「世界はこれで終わりなんだぞ?生まれ変われるも何も無いだろ」
「そうだねw」
もしも生まれ変われたなら、また一緒に過ごしたい。だが、異常気象で世界が滅びた以上、生まれ変われる場所も人もないのだ。
「じゃぁせめてさ、最期くらい一緒にいよ?」
「死んでも一緒くらいの気持ちだぞ?」
「そっかw」
「俺も」
地球が無理なら、一緒に死後の世界で幸せに暮らしたいなぁ……なんて。
しばらくしたらもう何も残ってなかった。俺の命も、君も、建物も。
そっか、俺は死んだんだ____
?「らn、らん……ん!」
うるさいなぁ……え、なんで?俺、死んだよね?なんで耳機能してんの?
紫「らん!」
……へ、いるま?
桃「い、るま?」
紫「そうだぞ?お前、一昨日、作業中にぶっ倒れた。覚えてるか?」
一昨日?一昨日は作業も何もせずに一緒に過ごして死んだ。たしかに死んだ。間違いない。
じゃぁこれは2度目の人生?転生?えー、ファンタジーw
心配そうに俺の顔をのぞき込むいるま……元恋人のいるまがいた。
元というか、前世の恋人か?
緑「あ、らんらん起きたんだねー」
黄「ぅらんらん!大丈夫!?」
赤「意識あるか?おーい」
水「こりゃだめだw」
え、みんな?前世で俺はシクフォニというグリープのリーダーを務めていた。これはこの世界線でもそうなのだろうか?
桃「えーと、状況説明してもらっていい?」
緑「だねぇ、らんらんはSIXFONIA、略してシクフォニのリーダーでピンク担当。おーけい?」
桃「うん、で、いるまとすちとみこととこさめとなつでしょ?」
紫「おう、で、一昨日急にぶっ倒れた」
なるほどね、前世の記憶が今俺の中にぶっ込まれたんだ、夢という形で。お陰様で前世と今とでぐっちゃだわ!!よぉーし昨日のことも思い出せてきたぞぉ↑
桃「あー、思い出してきt……一昨日?」
黄「そうよ!らんらん2日くらい寝とったんよ!?」
桃「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」
赤「うるせえうるせえw」
水「しーっ!ここ病室!!」
桃「ごめんごめんw」
緑「らんらんはもうちょっと安静にしといてだってぇー」
赤「よし、帰るか!」
水「らんくん起きたばっかだよ!?」
紫「早く復帰してもらわんと困るだろ」
黄「確かに!らんらんまたね!ちゃんと休むんよ!」
桃「はーい」
🚪パタンᕷ*.°
なるほどな、カレンダーを見た感じ、あと6年後に地球は終わる。
異常気象化(?)もまぁまぁ進んできてるから、終わることは変わらないだろう。なら、やり残すことがないように活動しないと!
ところで俺っているまと付き合ってるのか?前世では付き合っててもおかしくないはず。
桃「……え、」
記念日が書かれてない!俺はメモめっちゃするからこの日に何した何貰ったどこ行ったっているま専用メモアプリいれてるのに!?付き合った日がない!?いるま専用メモアプリは入ってる、だがされて嬉しかったこととかしか書かれてない!?ちょっと待て、今世の記憶からみつけよう。えーとえーと……うん、ない!w(キッパリ)
桃「まじかー 」
……待てよ、こっちの方がもしかしたらいい?付き合ったからしてしまった喧嘩や付き合ったから傷付けてしまったことが、何よりいるまが最期俺に縛られなくて済む?なら……でも、やっぱり好きだ。俺はまた付き合いたいし、前世の記憶を活かしてもっといい恋人になって傷付けずに済むかもしれない。
桃「まぁ一旦話してみるか、前世のこと、いるまにだけ」
紫「へぇー、そんなことになるとは思わんかったな、」
腕組をしていた手を動かし、首に手を当て目を逸らす。
前世については話した。付き合ってたことは言ってない。
桃(そりゃ戸惑うよなー、目漏らしちゃうよなー、ファンタジーみたいな話信じないよなーw)
紫「ならお前はどうしたい?」
桃「へ?」
紫「残り6年もないなら、シクフォニでどうしたい?」
桃「やり残すことが内容にしたい。メンバーといっぱい楽しいことして、人生捧げて活動して、リスナーさんと楽しいライブ作って、天下取っていっぱい思い出作りたい」
紫「そういうと思ったw」
紫「じゃぁ今日から俺はパートナーな」
桃「はい?」
紫「パートナー作って一緒に仕事した方がいいだろ?」
桃「だね、よろしくいるま」
恋人になれなそうだなー、この世界線。でもパートナーって言ういるまのなかで特別にはなれたからいっか。
それから俺らシクフォニは、気持ちほんの少しだけ活動量を増やした。ライブもいっぱいしたし、東京ドームにも立った。外国でライブもしたし、天下は取れなかったけど、「シクフォニが1番」と言ってくれる人が数え切れないほどたくさんいた。いるまとは恋人にはなれなかったけど、いるまが体調を気遣ってくれたり、体調大丈夫か?って言っておでこ触ってきたりと連絡頻度とボディタッチが増えた。もしかしたら前世より生活の中ではちょっと多いかも……w、勘違いしちゃうじゃんか、w
でもやっぱり時の流れには抗えなくて、こっちの世界線でも地球が終わる日が来た。前世よりちょっと遅れて来たからまぁいい方か?
昨日明日世界が終わるってニュースで言ってたから緊急で公式配信をした。24時間配信を抜いて過去最大の配信時間だったかもしれない。いっぱい感謝を伝えて、泣いて、でもやっぱり幸せだったなーって思う。
そして今。あと1時間で世界は終わるらしい。
水「長いようで短かったねーw」
黄「ねー、すんごい楽しかった!」
緑「俺もだよー、心のこりなく活動出来た」
赤「なー、らんがリーダーでよかったわ」
桃「まじ!?w嬉し」
紫「だな、本当にありがとな」
桃「みんなが着いて来てくれて、みんなの支えがあったからだよーw」
『あと10分でせk……が……わり……s』
水「もうなんも機能してないじゃーんw」
黄「ちょっと怖い……なw」
ほんとだ、手、震えてる。
緑「大丈夫だよー、みんな一緒なんだから」
赤「だな!」
紫「泣きながら言っても説得力ねぇよ」
赤「いるまだって泣いてるだろ!!」
桃「うぅっ……みんな、本当にありがとね!大好きだよ!」
水「本当にありがとう!楽しかった!大好き!」
黄「俺も!みんなに出会ってから俺の人生変わったもん!」
赤「お前ら本当にっ……大好き!ありがどっ!」
緑「ほんとだよ、ずっと一緒にいてくれてありがと」
紫「だな、お前らがメンバーでよかったわ」
桃「じゃぁ、またな!」
5人「うん!/あぁ!」
終わった。今度こそ終わって、やり直せない気がする。楽しかったなぁ、幸せだったなぁ、心残りなく活動出来た。
でも欲を言えば、いるまの恋人になりたかったなぁ……
桃「いるま、愛してる____」
言い切れたかは分からないが、多分、いるまには届いた。
愛してたよ。
やり直せるならば、恋人になりたいです。結婚したかったです。
愛してる。