テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
シャド「お肉…お野菜…果物…お菓子…欲しい…欲しい…」
シャドは食糧に困っている。狂いそうになるのもそう遠くない。
何故ならもう5日も食糧が見つからず節約してきた食糧も尽きたからだ。
シャド「もう…動けない…」
体力がなくなりシャドは倒れこんでしまった。
そんな状況の中、目の前に知らない者が現れた。
????「おや?こんな所に少女が…」
それは、人間ではないと分かる程の高身長と腕が6本あり、何よりも頭が花で真ん中に目が1つだけある異質な存在だった…
シャドは無言で驚く。殺されると感じたのだろう。
そう感じても仕方がない。3mはあるこの怪物を見て普通の人間が落ち着けるわけがない。
怯える彼女に、異質な存在はこう答える。
????「やっぱり、ワタクシを見て驚いていますね…申し訳ございません。でもこれだけは信じてほしいです。ワタクシは貴方を襲うつもりはありませんよ…」
シャドは少し落ち着いたものの、まだ疑心暗鬼になっている。
まだ正体が分かっていない限り、その言葉が本当なのかも知らないからだ。
シャド「…貴方…何者…なの?」
アングレ「ああ!申し遅れました!ワタクシはアングレと申します!この世界中を旅しております!貴方が倒れこんでいて心配になったものでして…」
“アングレ”と名乗る植物の怪物は倒れこんだシャドを見つけ、心配になったらしい。
アングレ「貴方の名前をお聞きしても宜しいでしょうか?後は色々とお話もしませんか?」
アングレはシャドに興味があるようで、色々と話してほしいようだ。
こんな怪物でも人間のように感情があるらしい。
シャドはそれに了承し、空腹で苦しみながらも自身の名前を声に出した。
シャド「シャ…ド…」
アングレ「シャドさんですね!よろしくお願いします!」
アングレはシャドに近づきじっと見ながら言う。
近寄られたシャドは困惑しながらも彼の言葉を聴く。
アングレ「空腹…でしょうか…?」
シャド「…うん」
アングレ「やっぱりそうだと思いましたよ…!そうとなれば食糧…食糧…えーと…」
シャド「う…ん…?」
アングレは頭を抱える。
さっきまでの様子とは違い冷静な様子である。
アングレはシャドに問う。
アングレ「貴方…人間ですよね?」
シャド「うん…」
アングレ「どうしましょう…人間が食べる物、ワタクシには分かりません…!」
アングレはさらに頭を抱える。
人間の食糧なんて怪物が知っている訳がない。
アングレ「ああ…!ワタクシが人間に詳しかったら…!」
シャド「…」
アングレ「ワタクシの住処には沢山食糧がありますが…」
シャド「待って…食糧…沢山ある…の…?」
アングレ「ええ…ワタクシの住処にいっぱいありますが…」
シャド「住処…来ても…いい…?」
アングレ「え…?」
アングレは自分の住処に食糧がある事をポロっと言った。
シャドはそれを聞き逃さず、アングレの住処に行く為に提案をしようとする。
シャド「私と…一緒…に…住処に…行って…私に…合う…食糧を…探す…なん…て…どう…?」
アングレ「…成程!その発想は無かったです!なら早速ワタクシの住処に行きましょう!シャドさんはワタクシに抱っこしてもらえば動かなくても大丈夫ですもんね!」
シャド「じゃあ…お願…い…」
シャドの提案はアングレに伝わり、アングレの住処に行く事が出来るようになった。
アングレはシャドを落とさないように背中から生えている4本の腕でしっかりと掴みながら抱っこしている。
そして今、人体植物と少女の世紀末な生活が始まる…
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!