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番外編15 『みんなでかくれんぼ!?』
After story
みんなとかくれんぼをして、執事たちは負けたのでみんなの持ってる主様ノートを見せてもらうことになった。
1人目
『うぅ…。なんで俺からなんですかぁ。』
フルーレは涙目になる。
『音読したりしないから大丈夫だよ。見るのは私だけだから。』
『ぐすんっ。』
私はフルーレからノートを受け取る。
(流石綺麗にまとめてある。あ、私の採寸のサイズも書いてあるな。後は私の美容のことに気を遣ってくれてるのも書いてある。私に着て欲しい服のデザインまで…。フルーレらしいなぁ……。ん?これは…。『どうすれば主様に素直になれるんだろう。いつかちゃんと俺の気持ちを伝えたい。』)
『っ…。』
私は思わずドキッとしてしまう。
『あ、ありがとう。フルーレ。』
『いえ…。変なこと書かれてませんでしたよね。』
『うん。フルーレらしいことが沢山書かれてたよ。そしたら次は…。』
『俺は後でいい。お前からいけ。』
『はぁ?なんでお前が決めんだよ、じゃんけんだろうが。』
『2人とも喧嘩しないで…。分かった、じゃあ年齢が同じの人は誕生日で決めるね。』
『『(-_-#) ピクッ』』
同じ年齢の執事達がビクリとする。
『俺は7月だからお前からだな!バスティン!』
『む……。仕方ないな。』
俺は主様にノートを渡す。
2人目
『ありがとう。バスティン。』
(ふむふむ。私にプレゼントする木彫りの置物の話と…。あ、お肉の話が書かれてる。狩りで取ったお肉を主様と一緒に食べたい。か。ふふ、バスティンらしいなあ。ん?これは…。
『1年目のクリスマスの時、主様に猫耳をつけてもらった。とても似合っていた。寝てる時に猫耳を触らせてもらった。』……バスティン…に君って人は…っ。)
『読み終わったか?』
『う、うん。ありがとね。』
(みんなそれぞれ言えないことしてるな。まぁ知られたらマナー指導だけど。)
3人目
『これが俺のノートです。』
『読ませてもらうね。』
(美味しそうな料理ばかり…。あ、これ最初話してたトンカツだ。いつか私に食べさせてくれるのかな。楽しみだな。他にもたくさん書いてくれてる。あ、これ私が前に好きだって言ってたやつかな。ロノらしい絵だなぁ。
『いつかハウレスより強くなって、1番に主様を守りたい。』ロノ…。強くなることはロノの1番の叶えたいことだけどそれは私を守るために……。嬉しいな。)
『ロノ、ありがとう。』
『い、いえ。』
『ローズ君諦めなよ。誕生日が早いのはローズくんなんだし。』
『く…っ。ま、まぁ俺はやましい事なんて別に書いてないっすし?主様をドキドキさせることしか書いてないと思うっすよ?』
『それはそれでダメな気もするけど…。』
4人目
『さぁ、どうぞっす。』
『ありがとう、アモン。』
(緊張するな…。……うん。分かってはいたけど、私をドキドキさせるために色んなことが書いてある。後、主様の可愛いところ…。俺しか知らない主様の可愛い寝言……。寝言!?安眠サポートした時かな!?思ったより刺激が…。
ん?『いつか主様を俺の色に染めて俺だけのものにするっす。楽しみにしてるっすよ。』
……っ。)
『どうしたんすか?顔が赤いっすよ?』
『も、もう返すから…っ。』
『満足したみたいで良かったっす。』
5人目
『はい、主様!僕の主様ノートです!』
『読ませてもらうね。』
(主様の大好きなところベスト100……100個もあるんだ…凄いな。あ、これ前に言ってた主様座の星座だ。ラムリは相変わらず凄いなぁ。
オリジナルの星座を作っちゃうんだもん。
『僕は主様が執事の誰よりも大好きです。』
ラムリ…。いつも私のこと大好きって言ってくれるラムリのこと、私も好きだよ。)
『どうでしたか?僕のノート。』
『ふふ、ラムリらしいノートだったよ。』
6人目
『フフ、どうぞ、主様。』
『ありがとう、ラト。』
(うん…覚悟はしてたけど凄いパセリが書いてある。これは私の絵かな?ラトらしい文章だなぁ。『主様のことをどこかへ閉じ込めていたいほど愛してます。主様がこの世界に留まってくれるように……。私と二人きりになれる場所に…閉じ込めてしまいたいです。』…。監禁されるってことだよね?…ラトならやりかねない。)
『フフ、どうでしたか?』
『ラ、ラトらしい文章だったよ。後でちょっと話そうね。』
『?』
7人目
『はい、主様。俺のノートです!』
『うん、ありがとう、テディ。』
(テディはなんて書いてあるかな。主様が好きそうなおすすめのコーヒー…。香りが良くて苦味も少なくて美味しいのでぜひ飲んで欲しいです。俺のおすすめのカフェのいちごタルトとすごく合います。ラッキー!くまちゃんのイラストが書いてある。可愛い…。
『主様に救って頂いたこの命。俺は主様のために使います。俺の命に替えてでも。貴方を守ります。』テディ…。崖から飛び降りようとしたあなたを助けたのは私じゃなくてハウレスだよ。生きる糧を教えてくれたのも。私はただ、テディが死ぬのを見たくなかっただけ。それだけなんだよ。)
私はテディを見つめる。
『ありがとう。テディ。』
『はい!』
(君のその笑顔を守れた。それだけで充分なんだよ。)
8人目
『誕生日ですから私ですね…。』
『ここは揉めないで平和的だね。手っきりユーハンと喧嘩するかと思った。』
『私は基本的冷静ですよ。』
私はナックからノートを受け取る。
『ありがとう。』
(流石、綺麗な字…。あ、私に対するナック節が書いてある。達筆だなぁ。言葉で聞くのもあれだけど文字で表してると凄く伝わってくる。
大袈裟な部分もあるけど、それほどナックは私の事好きでいてくれてるんだな。『あの時、主様に誓った忠誠を私は死ぬまで守り抜きます。貴方の左手に誓って。』わたしに跪いて手の甲にキスした時の……。まさか2人がいるのにやるとは思わなかったからドキドキしちゃったな。)
『ありがとう。ナック。』
『いえいえ。』
9人目
『どうぞ、主様。』
『ユーハン、ありがとう。読ませてもらうね。』
(うん、ユーハンも綺麗にまとめてある。
ん、これは執事として初めて会った時のことだ。あの時のユーハンは凄かったなぁ。
今のユーハンとは別人で今思い出すと面白いな。ふふっ。…ユーハンもテディと同じことが書かれてる。『あの時、死を待つだけだった私を、主様は救ってくださった。私のことを助けてくれた。貴方に助けられたこの命を。今度は私があなたを守る為に使います。』ユーハン…。違うよ、私は誰かが死ぬのを見たくないだけ。ましてやユーハンは被害者だよ。
フブキに故郷を、家族を奪われて…貴方は失ってはいけない。忠誠心の強い貴方はいずれ私を守って死ぬ気だろうけど、そんなこと本当はして欲しくない。)
『…ユーハン。ありがとう。』
『いえ、こちらこそ。』
10人目
『好きに読め。』
『あ、ありがとう。』
(この間見つけた綺麗な景色をあやつにも見せてやりたい。今度連れていこう。きっと喜ぶ。
ふふ、なんだかんだ言ってシロは私に対して優しいんだから。あ、他にも書いてある。
この間食べたあやつからの、手作りメープルワッフル。とても美味であった。我好みの味だった。また作って欲しい。……ギャップ萌えする…っ。『我はかならずあやつを守る。
その為にこれからも鍛錬は欠かせん。』
シロは無愛想だけど、ちゃんと私の事を思ってくれている。そんなシロを私は尊敬してる。)
『ありがとう。シロ。』
『…あぁ。』
11人目
『諦めろお前ら。お前ら2人は誕生日が同じなんだからな。』
『ぐ…っ。』
『ど、どうするハウレス。俺から行こうか。』
『……いや、俺が先にいく。どうぞ、主様。』
『ありがとう、ハウレス。』
(ふふ、バナナマフィンをいつか私に作って食べさせてあげたい。か。楽しみにしてるね、ハウレス。ハウレスががんばってお菓子作りしてるのは私も分かってるから。『俺は必ず主様を守る。今よりもっと強くなって、1番近くでお守りする。』ハウレス…。もう充分だよ。既に守ってくれてる。)
『ハウレス、ありがとう。』
『いえ、何か変なこと書いてませんでしたか?』
『うん。ハウレスらしいことが書かれてたよ。』
12人目
『ど、どうぞ…。』
『ありがとう、フェネス。』
(主様におすすめする本の話か…あ、おすすめの入浴剤の話もある。へぇ、フェネスが入浴剤の調合をしてるんだ。アモンとかルカスに教わってるのかな?私のために…。
『…いつか主様のこと独占できないかな。主様の1番近くにいたい。同室の3人には渡したくない。』……フェネスのかくれた独占欲が…っ。
ここで明らかに…。)
『…ありがとう。フェネス。凄く興味深かった。』
『えっ?』
13人目
『俺の番だな。ほら、主様。好きなだけ読んでくれ。』
『ありがとう。』
(主様の部屋に似合うインテリアの話か…
確かにこういうシックで大人っぽいの好きかも。でもボスキの作るインテリアはいつも素敵だからなぁ…。この間食べたお菓子を主様にも食べさせてあげたい。ハウレスから取ったやつかな……?『あの時した俺と主様の秘密は絶対に守る。主様を1人にはさせない。主様が死んだら俺も一緒に死ぬ。死ぬまで一緒だ。』
……ダメだよ。私が死んだら死ぬなんて。
しかもそれを知ってるのは私達2人だけなんだよ。他の執事が知ったらきっと…っ。)
『ボスキ、ありがとう。』
『あぁ。』
14人目
『ほら、ベリアンだよ。』
『は、はい。どうぞ、主様。』
『ありがとう、ベリアン。』
(主様におすすめの紅茶のブレンド……。
美味しそうだなぁ。この前見つけた美味しいマドレーヌのお店、主様とぜひ行きたいです。ベリアンのおすすめするマドレーヌはいつも美味しいからなぁ。『主様と出会えて、私はとても幸せです。これからもずっとお慕いし続けます。私の主様。』…もう。ベリアン…。マナー指導担当とは思えないこの発言。ずるい。)
『ベリアン、ありがとう。』
『い、いえ……。』
15人目
『はい、どうぞ、主様。』
『ベレン、ありがとう。』
(ベレン兄さんの主様甘やかし講座…え、受けてみたい。でも受けたら受けたで私の心臓が死ぬ。主様を甘やかすために必要なのは笑顔、そして包容力…。ベレンは甘やかすことに関してはずば抜けてるからな…。『主様のことを甘やかしていつか俺がいないとダメになるほど甘やかしたい……けど、それは怒られそうだから心の中に秘めておこう。』…それを書いてる時点でそういうことを考えてるってこと、だよね?)
『読み終わったかな?』
『う、うん!ありがとうね!』
16人目
『お前からだろ、ルカス。』
『わ、分かってるよ。どうぞ、主様。』
『読ませてもらうね。ルカス。』
(主様をドキドキさせるのが私の生きがい…。これミヤジに見せたら怒られるな。うん。
でもルカスは本当に私をドキドキさせることに関しては凄いからな……。去年のクリスマスのボイスの時とか。『主様とお酒を飲んで酔わせてもし酔いつぶれたら開放してあげたい。
…医者として。ふふっ。』っ…。文章だけでドキドキさせてくるなんて、さすがルカス……。)
『どうでしたか?ふふっ。』
『ルカスらしかったよ。…凄く。』
『ふふ、お気に召したようで何より。』
17人目
『はい、主様。好きなだけ読んでくれて構わないよ。』
『うん、ありがとう、ミヤジ。』
(主様におすすめのアロマか…。ミヤジの作ってくれる蝋燭はいつもいい香りだからな…。よく眠れるんだよね。今度主様に聴かせたい音楽があるんだ。ぜひ聞かせたいな。ふふ、楽しみにしてるね。ミヤジ。『これからもずっと主様と一緒にいたいな。』1文だけなのに…凄くドキドキするな…。)
『ありがとう、ミヤジ。』
『あぁ。』
18人目
『俺で最後だな。主様、好きに読んでくれて構わないぜ。』
『うん。ありがとう、ハナマル。』
(主様が前に別邸に来た時、畳で寝た時があった。その時寝顔がとても可愛かった。ほっぺをムニってしたらとても柔らかかったな。あんまんみたいだった。人が寝てる時になんてことを!『俺は必ず主様を守る。どんな時も。必ず。もうあんなことは起こさない。』…子供が下敷きになってハナマルが私から離れた時か。ハナマルのせいじゃないよ。私も子供を助けるよ。無理もない。だってハナマルは過去に子供を失ってる。だから助けたいと思うのは必然だよ。)
『ありがとう、ハナマル。 』
『あぁ。』
こうしてみんなのノートは読み終わった。
数分後。
『みんなそれぞれ違うことが書かれてあったりで個性的だったよ。』
『それは良かったっす。あ、ちなみに今見せたの全部1冊目っす。』
『……え?1冊…目?』
『あぁ。俺たちはそれぞれ大体10冊ぐらいある。』
『えぇ!?』
(つまり全員分の合わせたら…。180冊!?)
『今見せたのはその中の1冊目に過ぎない。それとも、全部見せるか?主様のことが書かれた俺達のノート…。』
アモンとボスキはわかりやすくニヤついている。
『1冊だけでもやばいのに……もう勘弁してー!!!』
めでたしめでたし…♡♡
コメント
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見ててニヤつきが止まりませんでした、可愛すぎる子もいれば、人を♡♡♡かねないぐらいのことを描いてる子がいて死にかけました笑い私も明日投稿したいです