私の弟が可愛い。
意外と顔に感情が出やすいとことか、塩キャラメルが好きなとことか、あの顔で身長クソ高いとことか、、全部可愛い。大好き
だから今日も、私は愛する弟に私の愛を伝える。
「英ぁー!」
ソファでスマホを弄っていた愛弟・英に飛びつく。
「暑い、邪魔。」
と、冷たい言葉を投げかけてくるが私には何も響かない。
「はぁあ……サークルの先輩がウザすぎる」
「俺にとっては姉ちゃんのがウザイ」
そんな事を言いながら私の事をグイグイと手で押して遠ざけようとする英。
私の事をソファの端まで追い詰めると、反対の端の方までそそくさと逃げてしまった。
構って貰えず、私は仕方なく母のもとへと行く。
母はキッチンで夕飯を作っていた。
「わぁあ!今日シチュー!?」
「ん」
「美味しそー!」
「まだ食べさせないわよ」
母の言葉にとてもショックを受ける。何のためにキッチンに来たんだというのか。
「え?なんでっ!?」
「別にあとで食べるんだからいいでしょう?」
いや確かにそうだけども。
こういうのは夕飯前に少し食べるのがまた違う美味しさなのである。
でも母は変なとこで頑固なので恐らく譲らないだろう。
目の前の鍋からとてつもなく食欲を唆る良い匂いがする。
いいや、我慢我慢…と自分を葛藤していると母は呆れたように
「葛藤するくらいならキッチンから出てけば良いんじゃないの?」
と呟いた。
「英が構ってくれなかったから!お母さんなら構ってくれるかなぁって」
私が精一杯の“可愛い”でそう言うとお母さんは
「構うって…ブラコンも大概にしなさいよ?英が可哀想」
「そんな酷い言われようの私も可哀想」
そんな茶番(?)をしていると、母を溺愛している父が登場した。
「うわぁ!今日シチュー!?美味しそう」
先程の私と同じ反応をする父に、やはり同じ血が流れているんだなと実感する。
イチャイチャし始めた2人の邪魔をしないようにそっとキッチンから出る。
やっぱり構ってくれる人は英しかいないのだ!
「英ぁぁぁ」
「うわ…」
蛆虫でも見るような目で私を見つめる英。
「キッチン行ったんじゃなかったの?」
「行ったけど、お母さんとお父さんがイチャイチャし始めるもんだから逃げてきた」
へーと大して興味が無さそうに相槌をうつ英の肩に頭を擦り付ける。
「うわ…………何やってんの、、?」
めちゃくちゃ引き気味にそんな事を聞いてくる。
答える代わりにえへへ〜と笑っときゃ何とかなることを、私は知っていた。
そして、またスマホに集中し始めた英の綺麗な横顔を見つめながら眠りに落ちていった。
コメント
3件
シチューは、昨日の晩御飯だ。うちは味見係がいるのだ!(近くにいる人です)
好きです(ごめんなさい)
かわよ