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#東リべ夢小説
ハゲユーザー
40
第2話「裏側のプレモニション 」
天界の果て。光も風も届かない、“神々ですら近づかない領域”。
そこに——ひとりの神がいた。
その名は「ゼウス」。
だが、神々が語る“雷霆の王”とは違う。
ゼウスは天界全体を見ていた。
そこに、異質の存在「名もなき神」を見つけた。
「外からの侵入者……これは嫌な予感が…」
その時、ゼウスに強烈な頭痛が走った。
「うっ!これは、アザ……」
「おっと、これ以上喋られたら困るなあ!」
ゼウスの背筋が凍りついた。
声は、脳内に直接語りかけるテレパシーだった。
「貴様……私は全知全能の神の王。誰に喧嘩売ってるか……」
「おいおい、お前はあくまでも『内側』。俺様は『外側』、混沌の王だ。どちらが上かな……?」
ゼウスの喉がひくりと動いた。
「どちらが上かな……?ねえ、“天界の王様”」
ゼウスは拳を握りしめた。
「…何が目的だ」
「そんな身構えんな。お前が俺の言うことを大人しくきいてくれれば、悪さはしない」
「私は全知全能だ。お前が嘘か本当など一目で……本当の様だな」
「そうさ、俺様はいつでも正直者だ。ほんで要件はーー」
「そんなの、聞けるわけないだろ!」
「いいんだ。言うこと聞いてくれなかったら『宇宙を滅ぼす』だけだから」
「畜生、しょうがない。やるから今日はもう、帰れ!」
「わかった、楽しみにしてるよ」
すると、声と頭痛が消えた。
天界の果ては、まるで何事もなかったかのように沈黙している。
そしてゼウスは立ち上がった。
「さて、始めるか……」
なにやら不吉な予感がする……。
――龍神の国
名もなき神と少女はおにぎりを食べていた。
「おにぎりこそ美味だね」
「うん、こんなにおいしいものは初めて食べた」
(よし、距離少しはちぢまったかな?)
「ところでライトちゃん、なんでそこの龍神(ドラゴン)は倒れてんの?」
少女はもぐもぐしながら答えた。
「あ、青龍さん?えっとね……“衝撃”に弱いの」
「意外、ですね」
すると名もなき神は自分のおにぎりを半分にちぎって青龍に差し出した。
「食べて」
青龍は匂いに気づいたからか、知らないけどおにぎりを手に取って食べた。
そして——
パクッ。
次の瞬間。
青龍の目がカッと開いた。
「……な、なんだこの……“愛の波動”は……!?」
説明しよう!
「実はこのおにぎり、愛の波動も詰まってるけど、『俺の加護』も入ってるからね。」
青龍と少女は同時に固まった。
「加護!?」
「えっとな、さっきも言ったが俺は『宇宙の高次元的存在』。天界でいうと『神』だよ。まあこんな性格だから人間と間違われやすいんだ」
青龍は興味なかった。
「そんな自分語りすんなよ。水は常に流れてんだ」
(青龍さん、意外と自慢とかに敏感なんだよね……)
名もなき神は咳払いをした。
「…じゃあ気を取り直して俺の加護についてだが、俺の加護はあらゆる『病気』『怪我』『呪い』を治せるんだ」
青龍は驚いた。
「ワシよりすごない?」
少女も固まった。
「え、それって……天界の“最高位治癒魔法”より上じゃない……?」
名もなき神は軽くうなずいた。
「旅人ですので、この宇宙の星々の力を受け継いでいます」
ライトは少し頬を赤くして尋ねる。
「宇宙ってどんなところなの?」
名もなき神は一瞬だけ驚いた。
(あ、これ……“興味を持たれてる”やつじゃん……なんか照れる……)
青龍は横でため息をついた。
(おいおい……お嬢ちゃん、楽しそうに話をあの『ガキ』とするなよ……妬ましい)
「あーああ、あ。お嬢ちゃん、花に水やりしにいくんじゃなかったっけ?」
「そ、そうだね。行かなきゃね、アハハハ……」
名もなき神は地面に台パンした。
(青龍ぅぅぅぅ!お前なにしてくれとるんや。
今まで“一万年”も誰にもモテなかった俺の折角の“青春”や“リア充”が)
名もなき神は、もしかしたら青龍は善意でやったのかと思い、青龍の顔をみた。
結果は「めっちゃゲスい顔」だった。
口元はニヤァ……目はキラァ……眉は悪役の角度……
完全に“邪魔してやったぜ”の顔。
「グっハッハッ、こんな間抜けなやつが可愛〜いお嬢ちゃんを取るなんて認めねえからな。」
名もなき神は青龍の元に駆け寄った。
「青龍、コラッ!」
そして拳を上げた。
(し、しまった……殴られる)
しかし、軽く肩に「ポン!」と乗せただけだった。
「お前、そんなんじゃだめだよ」
(だ、だめ……?ワシが……?八百年生きてきたワシ、これ説教?ワシ、今説教されてるの?日本最大級の龍神なのに……?)
名もなき神は続けた。
「俺は旅人だから『未来』の世界にもいけんだよ」
「未来?」
「あと数万年したら『人間』という生命体が誕生する」
「はあ?」
「いや、だから……その人間は神を『高貴な存在』だと信仰する」
「お前そんなんでいいんか?折角人間達が信じてくれているのに、その信頼を裏切ったらダメだ。もっと謙虚でいなさい!」
その時、青龍は思った。
(なんやこいつ、ウザいな。
てかさっき天界に落ちてきたばかりの“新米神”のくせに先輩に説教すんなし。
だいたい、綺麗ごとで胸をうたれるって……物語の世界だけだろ)
その時——
少女が小さく手を挙げた。
「あ、あの。二人とも……水やりは……?」
二人は固まった。
「あっ」
青龍が自分の背中を指さした。
「せ、背中に乗せてあげるから乗って」
「青龍さん、ありがとう」
「…ありがたく乗らせていただきます」
イラつきを心の中で解消した。
(全く、名無しめ。嫌な神だな。同じ神とは思えない)
天界の異変の裏側で三人は、ほのぼのだった。
だが、この先、悲劇を知ることとなるのだ……。
3話「喜怒哀楽 荒れだすノイズ」に続く
コメント
5件
みぅだよ🤍🥀 2話読み終わったよ〜! ゼウスと混沌の王のやり取り、めっちゃ緊迫感あったね。「外側」の存在って言うのが不気味で、宇宙規模のスケール感が一気に出てきてゾクゾクした。 その一方で名もなき神とライトちゃん、青龍のほのぼのシーンとのギャップがまたいいんだよなあ。青龍が邪魔してくるの、嫉妬がにじみ出ててちょっと笑った(笑) でも最後の「悲劇を知ることとなる」って一文が重くて…次が気になるよ。続き楽しみにしてるね🌙