テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
#ymnkjtr
会う予定だった日
明日で付き合って1年記念日
「なぁええとこ予約したで!」
「勉強ばっかもしんどいやろ?一緒行こ!」
そうにこにこでスマホを見せてくる舜太
かわいくて弟見てる気分だなー笑
そして次の日
私は今日という日を楽しみにしてた
集合場所到着し、改札を通り
私は舜太を待ってた
壁に寄りかかりながら
人の集りを眺めながら舜太を待つ。
約束の時間
改札から人が出てくる度に
思わずスマホから目を離し顔をあげる
でもそこには舜太の姿はない
『居残りかな、』
時間は21:00。居残りの時間には
適する時間。
でも舜太は今日居残りはないって
“もうついてるよ”
一言だけ送った
それでも既読すらならなかった
もしかしても思い電話をかけてみる
プルルルル プルルルル
……繋がらない。
そこから何度も切ってかけてを
繰り返した
それでも応答はない
居残り中かもしれん。説教中かもしれん。
ただ充電が切れただけかもしれん。
そう思いたいのに、、
舜太のこと信じているのに、、
なんでか、、胸の奥では違う不安か
よぎってくる
笑い合いながら改札を通るカップルや
改札を通った先笑顔で合流するカップル
全員”お待たせ”という一言を言って
目の前を通っていく
20分
40分
1時間
そこから数時間が経っても時間が
過ぎていくだけで
舜太は改札にすら現れない。
気づけば充電は残り20%
するとそのとき
ブルルルル
スマホが震える
「ほんまにごめん!」
「俺が思った以上に会議も仕事も長引いた」
「今向かってる」
その3行の返信を見た瞬間
安心と不安が頭をよぎる
なにもなくてよかったって思う安心と
ほんとに大丈夫なのかなって思う不安
それでもなにかあったわけじゃなかった
本当にそれだけでよかったはずなのに
安心した瞬間不安が頭を占領した
予約時間は過ぎている
今日という日も終わろうとしていた
私は舜太に返信をする
『おつかれさま』
『仕事とか会議ならしょうがないね』
『今日はごめん帰るね』
『予約費も全部出すから』
『ごめんなさい』
送信ボタンを押し、改札を通って
静かに一人で家に帰った。
____その日の夜
舜太からの
「ごめん俺が悪かったな」
「ほんまにごめん」
「俺××に会いたい」
「おねがい一緒にイルミ見ようや」
「ごめんほんまに」
っていう沢山の謝罪文と
何度も電話がかかってきた
通知音と電話の音
画面が光る度胸が苦しく辛くなる
きっと電話に出れば文と
同じことを言ってくる
メールを既読すればまた更になにかを
送ってくるかもしれない
そしたらきっと私は
『大丈夫や、気にしてへん』
って許して笑ってしまう。
でも今回の私はそうやって
笑って許せる自信はなかった
結局私はこの日スマホに一切触れなかった
そしてこの日から3日間
私は舜太とメールでも
やり取りが出来なかった
そして私は撮影で現場に向かう外に出た
そしたらその現場には舜太がいた
それでもお互い挨拶だけで
一切なにも話さなかった
この短期間で一気に距離が
空いたように感じた
メールでは
「今日はおつかれさま」
『そっちもおつかれさま』
「お互いゆっくりしようね」
『うん』
そんな短い話で終わり。
“会おう”。”会いたい”。そんな言葉は
どちらも言わなかった
そして3日後の夜
夕飯の準備をしていた
すると
ブルルルル
とスマホが震える
画面には舜太からの電話
私は迷ったが電話に出た
『……もしもし』
「もしもし××、」
この3日現場で会って声は少し聞いたのに
どこかがきごちない声だった
ちょっとした沈黙
「あの日、ほんまにごめん」
「会議が終わった瞬間本気で走った」
「あの時はまだ間に合うって思ってた」
「……でも、、間に合わんかった、」
舜太は泣きそうな声で話し続ける
「1年生記念日やんか、記念日だけは」
「一緒に2人で過ごしたかった、」
「俺やって楽しみにしてたし、、!」
その言葉に私は目を閉じる
『わかっとる』
『仕事だったことも会議だったことも』
『仕方ないってことも』
『全部わかっとったよ』
私は半泣きになりながらも
話を続ける
「でもさ、、俺やっぱ会いたかった」
「電話も繋がらんくて」
「色々考えちゃって、」
「ほんに不安やった、、」
そこで舜太は言葉が詰まる
「……ほんまは、」
「全然あかんかった、、」
電話の向こうが静かになる
長い沈黙のあと聞こえてきたのは
「……ほんまにごめんな」
震えた声でその一言だけだった
「……おやすみ」
『うん、おやすみ』
そして通話が切れる
耳に残ったのは最後の
舜太の静かな泣き声と鼻をすする音
あの日待っていれば
こんなことにはならなかった
なのに私は帰ることを選んだ
あの時はこの選択肢か出来なかった
悲しかった?悔しかった?不安だった?
それとも
一人で待ち続ける孤独感?
今でも言葉は上手くできない
ただ一つだけわかるのは
あの日、飲み込んだ気持ちは
思っていたよりもずっと
胸の奥に残り続けていたということだった
Ɛ>_______𝑒𝑛𝑑_______𓏲ּ𝄢
コメント
1件
うわあ…読んでて胸がぎゅってなったよ🥀 記念日に待つ時間の長さ、一秒一秒が重くて、こっちまで息が苦しくなった。 「大丈夫や、気にしてへん」って笑って許しちゃう自分がわかってるのに、今回はそれができなかったってところ、すごくリアルで…その選択をした強さみたいなのを感じた。 舜太くんの最後の泣き声、ずっと耳に残ってる。言葉にできない気持ちをこんなに丁寧に書けるって、やっぱりすごいなって思いました🌙