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カメ吉(新アカ)
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#オリキャラ注意
sasada
28
パパ
『ねぇ、パパ』
「どうしたんだい、■■」
『わたし、よくなる?』
「嗚呼、きっと良くなる。御医者さん達が頑張ってくれているからね 」
『そうなの?』
「嗚呼。」
『ねぇねは?』
「■■の好きなパンを買いに行ってるよ」
『ママは?』
「ママも一緒に行ってるよ」
『ママは元気?』
「元気だよ。最近御仕事が忙しくて疲れてるみたいだけど、2人の為に頑張ってるよ」
『ほんと?』
「本当さ」
『嬉しい』
「良かったじゃないか。御見舞いに来たら御礼を云おうか」
『うん』
『ねぇパパ』
「どうしたんだい?」
『私、将来はパパみたいな先生になる!』
「………そう、かい」
「…良いんじゃないかな。応援するよ」
『やった〜!!』
悲しい。
悲しくて、どうしようもなく愛おしい親子の会話が聞こえる。
■■ちゃんは正体不明の謎の難病を患い、余命宣告を受けてもう長くない。
でも、其れは■■ちゃんは知らない。御姉ちゃんも、御母さんも知らない。
御父さんだけが知っている。
どうして伝えないのか、一度聞いた
「苦しい思いをするのは私だけで良いですから」
「何時死ぬのか判らない方より、何時死ぬのか判ってる方が苦しいですから」
なんて強い人なんだろうと思った。
でも同時に、なんて臆病な人なんだろう、とも思った。
家族が徐々に音を立てて壊れていくのを見たくないのだろう。
そして私は知っている。
此の人も、病を患っている。
今年一年が、最後の年らしい。
辛いだろう。怖いだろう。寂しいだろう。名残惜しいだろう。死にたくないだろう。
未だ娘達の成長を、妻の笑顔を、娘達の嫁入りを、妻の傍を、離れたくないだろう。
だけど我慢している。
今、娘が命の光を弱めている時、
其処に自分迄もが命の光を弱めていっていると伝えたならば、どうなるのだろうか?
目に見えて判るだろう。
だから伝えない。死に際に孤独だったとしても。
だから、教えてしまった。
こんな可哀想な人を放っておけなくて、
どうか救われて欲しくて、教えてしまった。
『■■さん』
「ん?あ、貴女は先日の…」
『すみません、あの…■■さんって』
「?何ですか?」
『悪魔召喚のやり方って、知ってますか』
【 悪魔召喚術 ー代償の悪魔ー 】
・鴉の血液で魔法陣を書く。
(血は純血な鴉の血ではなくてはならない。)
・魔法陣の中央に黒百合の花束を置く。
(この時、黒百合の本数は召喚者の家族構成の
人数とする)
(例:5人家族→5本 7人家族→7人
ペットがいる場合、ペットは除外する)
・黒百合に1本ずつ家族の名をつける。
・周りに蝋燭を10本ずつ置き、火をつけ、
青色の炎にする
・呪文を唱え、全ての蝋燭の炎を消し、
もう一度呪文も唱える。
・最後に代償の悪魔に祈りを捧げると、
代償の悪魔は召喚される。
ー諸注意ー
・召喚術に使用した黒百合が
代償の悪魔の手により枯れた場合、
対応した人物は死亡する。
・代償の悪魔との契約による代償は
非常に重い為、 人命の関わる契約は
禁止とする。
・代償の悪魔への祈りは強ければ強い程、
代償は軽く済む。
「こんにちは、哀れな契約者さん。」
「貴方の願いは何かしら?」
キャスト
主人公…看護師?
患者…■■ちゃん
患者の父…■■さん
悪魔…代償の悪魔
コメント
17件
読ませていただきました……。親子の何気ない会話の裏に、パパだけが抱える計り知れない苦しみがあって、胸がぎゅっと締め付けられました。「苦しい思いをするのは私だけで良い」という台詞には、父親の愛情と孤独の両方が詰まっていて、読んでいて涙が出そうになりました。そこに悪魔召喚の話が絡んでくる展開が、とても印象的で続きが気になります。家族を想う強さと臆病さ、その繊細な描き方が素敵でした🌷