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刻の碧律

36 - 第28.6話「揺れる戦場、碧族の誇り」

2025年03月10日

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第28.6話「揺れる戦場、碧族の誇り」




🚀 シーン1:ヴェール・バインドの迎撃


ヴェール・バインドの基地を制圧してから数日後。

ゼインたちは、新たな襲撃に備え、潜伏していた。


しかし、その静寂はすぐに破られた。


「……来たか」


ゼインがビルの影から覗くと、ヴェール・バインドの特殊部隊が街の境界線を越えて進軍していた。

全員が装甲スーツを着込み、手にはアンチ・フラクタル兵器を携えている。


「今度の連中……装備が違うな」


ナヴィスが碧い瞳を鋭く光らせながら言った。

ジェイコブも腕を組みながら分析する。


「ヴェール・バインドの精鋭部隊か? やれやれ、ずいぶんと大掛かりじゃねぇか」


「数は10人……だが、装備が厄介だ」


ゼインが唇を噛む。

すずかAIの解析データが表示される。


『ヴェール・バインドの特殊部隊「ナイト・ガーディアン」。

彼らの装甲はフラクタルを無効化する特殊素材で作られています』


「……マジかよ」


ナヴィスが肩をすくめる。


「要するに、フラクタル頼みの戦い方が通じねぇってことか」


ジェイコブが不敵に笑う。


「そりゃ面白ぇ……じゃあ、どう戦う?」


ゼインは静かに拳を握った。


「……シンプルだ。正面からぶち破る」





🚀 シーン2:交戦開始!


ゼインが先陣を切り、飛び出した。

黒いジャケットを翻し、敵との距離を一気に詰める。


「撃て!」


ヴェール・バインド兵士たちが一斉に銃を構え、ゼインを狙う。

だが、その瞬間——


《フォールトシフト》


ゼインの姿がブレ、次の瞬間には兵士の背後に立っていた。


「……遅い!」


彼の拳が振るわれ、兵士の装甲を叩きつける。

しかし——


「……っ!」


拳が弾かれ、衝撃がゼインに跳ね返る。


「この装甲……フラクタルだけじゃなく、物理攻撃も軽減してるのか?」


ゼインが舌打ちする。


「なら——」


ナヴィスが上空へ跳び、**《リバースバリア》**を展開。

敵の攻撃を利用し、反射ダメージを与えようとするが——


「!? 反射されねぇ……?」


ジェイコブが腕を組みながら呟いた。


「アンチ・フラクタル兵装か。

なるほど、こりゃ確かに厄介だな」


ゼインは素早く後方へ飛び退りながら、息を整える。


「つまり、フラクタルの力を封じられた状態で戦う必要がある……ってことか」


ナヴィスが苦笑いしながら応じる。


「やれやれ、まるで昔の戦争みたいだな」


「でも、碧族がただの人間より強いってこと……見せてやるぜ」


ゼインが不敵に笑い、再び前へ踏み込んだ。





🚀 シーン3:碧族の誇り


ヴェール・バインドの兵士たちが隊列を組み、ゼインを包囲しようとする。

しかし——


「……甘ぇんだよ!」


ゼインの拳が、兵士のヘルメットを打ち砕いた。

防御性能の高い装甲でも、連続攻撃には対応しきれない。


ジェイコブがニヤリと笑う。


「なるほど、単発攻撃は弾かれるが……連続攻撃ならいけるってわけか」


「なら、俺たちのターンだな」


ナヴィスが素早く走り出し、ヴェール・バインド兵士たちを翻弄する。

敵が狙いを定める間もなく、ゼインが突っ込み、次々と装甲を破壊していく。


ジェイコブは最後方から冷静に戦況を分析し、**《スペース・レゾナンス》**を発動。

一瞬、空間が歪み、兵士たちの動きが止まる。


「今だ、ゼイン!」


「……行くぜ!」


ゼインが渾身の拳を振るい、最後の兵士を吹き飛ばした。





🚀 シーン4:戦いの終わり、次なる局面


戦いが終わり、ゼインたちは息を整える。


「……ったく、相変わらずしつこい連中だな」


ナヴィスがため息をつく。


ジェイコブが腕を組みながら言う。


「だが、これでヴェール・バインドはまた戦力を削がれたな」


ゼインは、碧白く光る拳を見つめながら呟いた。


「……でも、まだ終わっちゃいねぇ」


ナヴィスがニヤリと笑う。


「ま、次も派手に暴れるか?」


ゼインは、笑みを浮かべながら頷いた。


「……ああ、次はもっと強くなった俺を見せてやる」

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