テラーノベル
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「はじめまして、」
「、、、どうも。」
「あの、、先日は会おうとメッセージしてくださり、有難うございました、すっごく嬉しかったです、」
「、、、ああ、」
「あの、せっかくカフェに誘っていただいたので、なんか飲みますか、
、、ぁ、ぜ、全部私の奢りでいいので、」
「、、、じゃあ、このコーヒーを、」
「あ、、ブラックコーヒー、ですね、」
「、はい」
あたしは 橋山 凪子。三十路。
マッチングアプリで出会った、ユーザー名静という方と初めてお会いする日なのに、
なんかビミョーじゃない!?え!?あたしなんかしちゃった!?
「あ、あのぅ、静さん、」
「なんですか、」
「あたし、なんか変なことしちゃいました、、?」
「え?」
「あ、いや、、空気があんまり、、だったので、」
「ああ、⋯
貴方のアプリのアイコンと、容姿が違っていて、少し、、⋯」
「⋯そうですよね、、すみません」
ああ、やっぱあたしってだめな女⋯
マッチングアプリで何度か良いカンジの男に出会ってきたけど、振られまくり。
学生の頃だって、ずっと片思いしてた人がいて、卒業式で告ったけど、結局遠回しに振られた。
「お前にはもっと良いやつが、もっと似合うやつがいるよ。考え直したら?」
って。そいつは今、いい人を見つけたらしく、子供も生まれのうのうと幸せに暮らしてる⋯らしい。
そして、もう30歳だから、周りの友達や昔の後輩まで付き合ったり結婚していってる。
誰が結婚したっけ⋯そうだ、真那と、貴美と、⋯
⋯やだ、あたしだけ独身じゃん。幼馴染の晴翔もこんど挙式挙げるって。もう最悪。
ただ一人だけ、あたしの仲間がいる。
それは、中学からの腐れ縁・山内 謙太だ。
あいつは元気で明るく、クラスに一人はいる、クラスの1軍の超陽キャだ。
あいつ、綺麗な顔してる癖に、性格は微妙で、一部の人から見たら俗に言うクズ男だ。
だけど、コミュニケーションとかに関しては最高なんだよね。ムカつく。
「───さん?─ぎこさん?」
「え?」
「凪子さん?店員さん来てますよ?」
「ああ、ごめんなさい、
じゃ、ブラックコーヒー2つで、」
「かしこまりました。」
「、、、あの、凪子さん、」
「はい?」
「先に言ってしまいますが、⋯
このお見合いのことは忘れて下さい、コーヒーを飲んだらさよならです。」
「えっ、、なんで、ですか、?」
「、、その顔立ちも、身長もスタイルも、何もかも嫌いなので。」
「え、、何もかも⋯、、ですか⋯?」
「はい。」
「うぅ、、そう、、ですか、、」
橋山 凪子。3回目のマッチングでも振られる。
ホント最悪、、、
「では、お見合い有難うございました」
「ああ、、はい、、、」
辛い、、最悪、、
あ、、謙太からメッセージきてた、、
「今から家来ない?」だって。
無理、、、
ぁ、でも愚痴聞いてくれるし行こ、
「、、お邪魔しまーす、、」
「よお、凪子」
「ん、、。」
「んだよ、また振られたのか?」
「うん、、なんでわかるの?」
「え、だって俺ら心繋がってるからだよ。」
「は、、、何いってんの、、」
「まあまあ、お茶でも飲め。」
「うん、、。ありがとう、」
「はいはい。」
「、、ねえ、謙太、」
「ん?」
「、、、あたしって、何でこんな振られるんだろう、、」
「それはお前が───」
Continue.
コメント
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楽しみ !!