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柘榴とAI

#読み切り
私に好きな人はいない
けど仲のいい男友達は1人いる。
けど私は知ってるよ、
私と話してるのにあの子のこと見てるよね
私と話してるよりあの子といるほうがよく笑ってるね。
好きなんでしょ?あの子のこと。
1件のメッセージがきた。
開いてみると案の定彼__野澤拓哉だった
『まゆ!助けて!』
『まゆ』というのは私の名前だ。森本まゆ
『何?拓哉、また由梨の話?』
『由梨』というのは私の幼なじみであり親友の女の子だ。ちなみに名字は原田、原田由梨
『そうそう。メッセージって、何回以上送ったらまずいと思う?』
そんなの知らないよ…
そんなことも悩むくらい好きなんだね
『さぁ?2件以上は避けてみたら?』
『なるほどな、サンキューまゆ』
『はーい…あのさ』
『ん?』
『勘なんだけどさ、あんたって、由梨のこと恋愛的に好きなの?』
返事がこない
これはもう、確定か
『そうだよ、俺由梨のこと好き』
その文を見た瞬間、心臓がドキッと跳ねた。それと同時に、(またか)という気持ちも。
『なんで好きになったの?』
『だって、由梨優しいだもん。しかもかわいいし!』
『へぇ〜。…応援しようか?』
『まじ?!まゆが味方なら心強ぇ〜』
『じゃあ、また明日』
『おう!』
…またか
由梨はもてる。昔から。
隣にいるのがたまに恥ずかしくなるくらい由梨は美人で、優しくて頭も良くて。誰もが求める女性。
「なんでまた(応援する)だなんて言っちゃったんだろう…」
応援するなんて言って応援したことはゼロ。他人事のように薄いアドバイスするだけ。
これは由梨に嫉妬してるわけじゃない。
誰か、私を見つけて___
目が覚めたときには、空はまだ暗かった
寝落ちしてたのか…
顔を洗おうと洗面所に行くと、そこで初めて昨日自分が泣いていたことに気付いた。
頬には涙のあと、そして目はほんのり赤くなっていた。
「最悪…」
ほんとに、最悪。
(私を見つけて)だなんて、変なこと考えて。
もう、朝ご飯食べたら学校行こうかな__
誰もいない教室
あと30分くらいしたら人が来るか…拓哉と由梨も。
それまで本を読んでおこうと思ったとき
廊下を歩く音が聞こえてきた
音的に生徒、…誰。うちのクラス?
ちらっと廊下を見ると日下部がいた。日下部…えっと確か下の名前は…晃(あきら)、だったはず。
隣の席の人とか気まず…。
「…その本って」
先に声をかけてきたのは日下部だった
「知ってるの?」
「うん。森本さんは…好き?この本」
「まぁまぁかな、初めて小説読むし」
「…何かありましたか?」
「え?何もないけど…」
「目、ちょっと腫れてるから心配で」
…ドキっ
ん?(どき)?
「冷やすもの、貰ってきましょうか?」
「いい!大丈夫!…わ、私ちょっと御手洗いくから」
勢いよく席を立ち廊下に出た
(心配)…?私を?
しかも、そんなに目立つような腫れでもないはず
…日下部は
私のことを見てくれるのかも…