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そう思ったゴロミは、アゲハの元にちょこちょこと歩み寄るとよじよじとアゲハの体に登る
そして、アゲハの肩にちょこんと座った
ゴロミ「まあいい。アンタはたった今、アタイのお気に入りリストに登録されたからな。
特別に抱きしめることを許す」
随分と上から目線のゴロミにアゲハの頭は?になる
アゲハ「リスト…?;」
ゴロミ「ようは。お前の事を気に入ったって事だよ」
アゲハ「やった~!じゃ、ゴロミちゃんは私の腕が定位置ということで!」
そう言って、アゲハはゴロミを今度は優しく抱きしめた
先程からアゲハとゴロミしか話していない
つまり、他の6人は空気と化してる訳だ←
ゴロミはアゲハの腕が気持ちよくてうとうとしていた
ゴロミ「……」
すると、寝息を立て始めた
ゴロミ「………………………………」
アゲハ「ゴロミちゃん……?……寝てる( *´艸`)」
ゴロミ「スース―」
ゴロミは完全に夢の中だ
アゲハ「(何このかわいい生き物)よしよ~し」
そう言ってアゲハはゴロミの頭を撫でた
その時。
突然、トンガリが目を開けられない程の眩しい光を放ち始めた
アゲハ「!?…何…!?」
その言葉と同時に、アゲハ達の視界は真っ白な空間に包まれた
気が付くと、アゲハ達は外にいた
恐る恐る目を開け、辺りを見回す
アゲハ「……?…Yサークルがある…てことは、外に出されたみたいだね…」
アゲハは未だに寝ているゴロミの頭を撫でながら言う
ジンペイ「収穫は威張った黄色い猫だけか…」
いばった猫と聞いて、ゴロミの耳がピクッと動き
ゴロミ「はあ!?テメエ!殺すぞ!!」
と、さっきまで寝ていたゴロミは目尻を吊り上げてジンペイを睨む
本当なら、今すぐジンペイをどつきたいところだが、
生憎アゲハの腕の中にいることを優先したいゴロミはジンペイを睨み付けるだけ
すると、どこからか十数人の生徒達が此方に歩いてきた
靴と地面が擦れ合い、ザッ ザッ と音を立てる
ジンペイ「なんだなんだ!?」
皆は突然の事に着いていけず、周りを見回す
あっという間に周りを囲まれてしまった
アゲハ「囲まれた…」
左腕に『Y』が描かれた腕章を付けているので、恐らく生徒会の奴等だろう
正面から2人の人物が歩いてくる
ラントとツトムだ
ゴロミ「なんだ?」
ゴロミはアゲハの髪をモフりながら周りを見る
ラント「施設内で君達が手に入れたものを渡して貰おう」
いきなり姿を現したと思ったらゴロミを渡せ?
ラントがスッと腕を上げると、周りを取り囲んだ奴らがジャキリと引き金を引き、一斉にアゲハ達に銃を向けた
マタロウ「うわっ!拳銃!?;」
ラント「安心しろ。電気ショックガンだ。当たっても精々痺れて2時間程動けなくなるだけだ」
悪びれた様子を全く見せず、ラントは真顔で言う
マタロウ「それはそれで怖ッ!!;」
ジンペイ「そんな脅しに負けるか!」
ラントはジンペイの睨みを無視し、更に話を続ける
ラント「力は奴らを引き寄せる。ソイツを連れて行けば、お前達の身に危険が及ぶ」
マタロウ「奴等…?」
ジンペイ「意味解んねえ!」
アゲハ「じゃあ、ラントは自分の身に危険が及んでも良いの!?」
ラント「ッ!!」
アゲハのその言葉が、ラントの心に深く突き刺さる
『じゃあラント君は、たとえ自分が危険な目に遭ったとしても良いの?』
6年前と、同じ事を言われた。
眉を下げて此方を見つめるアゲハが、嫌でも6年前の姿と重なってしまう