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28 - 第28話  ◇哲司の来訪

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2025年07月23日

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28  ◇哲司の来訪


「コンコン!」


「はい、どうぞ」



「おはようございます」


「あ、珠代さん、おはようございます」


「温子さん、たぶんだけど、え~っと何て言えばいいかなぁ~

元ご主人? でいいわよね、呼び方。あ、そっかあたしったらぁ~

小桜さんがお話があるっていらしてますよ」



「哲司さん? 一体今頃何かしら」



「戻って来てほしいってところじゃない?」



「珠代さんったらぁ~、私は離縁されたんですよ、夫から。

そんな話は出てこないと思うわ」



「そうかしらんっ。私の女の感、すごいんだからぁ~」


「「ふふっ」」


「わざわざ、珠代さんありがとうございます。じゃあ少し失礼して……」



「えっとね、兄さんの隣の部屋にお通ししてますから」


「はい。痛み入ります」



月曜の朝から哲司さんが私に会いに来るなんて、私にしたらそれこそ

青天の霹靂だった。


家を出てから数日の間は、もしかしたら追いかけて来てくれないだろうか

なんていう甘い期待もないわけじゃなかったけれど、今頃になって

訪ねて来るってどんな理由なのか、思わず警戒してしまうじゃないの。


もしかして、お母さんの次にお父さんが倒れたからという看護要員の要請では

ないだろうかなどと、警戒心MAXで私は応接室へ飛び込んだ。


哲司は初めて目にする看護婦の制服に身を包む温子を前に

緊張が走る。




―――― シナリオ風 ―――― おまけ ―――――――




〇工場内・看護室付近


珠代「コンコン!」


温子「はい、どうぞ」


珠代「おはようございます」


温子「あ、珠代さん。おはよう」


珠代(茶目っ気たっぷりに)

「えーっと、たぶん、元ご主人……でいいわよね? 小桜さんが来てますよ」


温子(驚き)「哲司さん? 今さら何かしら……」


珠代「戻ってきてほしいとか言うんじゃない?」


温子(苦笑しながら)「ないない。私は夫から離縁された身よ。

そんな展開あるわけないわ」


珠代「ふふっ、でも女の勘ってやつは侮れないのよ~」


温子「ありがとう、珠代さん。じゃあ少し行ってくるわ」


珠代「兄さんの隣の応接室にお通ししてるわ」


温子「はい。ご親切に、ありがとう」




〇応接室前/温子の心情]


温子(心の声)


「月曜の朝から哲司さんが……? 青天の霹靂だわ」

「家を出て数日間、ほんの少しだけ“もしかして”と思った時期もあったけど……」

「今さら何を話しに? 今度はお父さんの体調が良くないとか?……いや、まさかね……」


警戒を強めながらも応接室の扉を開ける温子


〇応接室・再会の瞬間


扉が開き、看護婦姿の温子が入室。

哲司、初めて見る姿に戸惑いと緊張


哲司(立ち上がり)「……温子……さん」


温子はしばしの間、無言で哲司を見つめる


温子(心の声/不信感でいっぱい)

「今頃になって……何を言いに来たのかしら?」

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