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2 - 第2話 タクシー 【ロボロ】

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2024年09月11日

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今日も1日、本当に災難だった。この頃、こんな

日が続いている。さすがに電車で帰る気にはなれないし、正直なところ、少し怖い。どこかで

タクシーをつかまえて帰ろう。

そう思っていると、丁度「空車」のランプをつけたタクシーがやってきた。

手を挙げると、俺に気づいたタクシーがスっと

目の前に止まって、ドアを開けてくれた。俺は

さっそく、車内に乗り込む。

座席に座ると、疲れがどっと押し寄せてきた。


運転手)お客さん、お疲れのようですね。


ロボ)えぇ、この頃災難続きで……..。

朝、誰かにぶつかられて、駅のホームから

落ちたんですよ。昼はマンションから植木鉢が

目の前に落ちてきたり………。両方とも、

ケガはなかったけど、なんかついてないんですよ


運転手)そういう災難な日、ありますよねぇ。

本当にお疲れ様です。どこまで、行かれますか?


ロボ)あ、家まででお願いします。


運転手)かしこまりました。


車がゆっくりと動き出した。この人、運転がうまいな。眠くなって、思わずあくびがでる。


運転手)着いたら起こしますから、寝ていてください


ロボ)すみません。お願いします。


俺は眠気に逆らうのをやめた。



運転手)お客さん、着きましたよ


ロボ)…….え?あ、もう?すみません


俺は料金を払って、タクシーを降りた。


ロボ)風呂に入って、早く寝よ





END


解説へ続きます。














不運続きの日って、ありますよね。そういう時

は、早めに寝て、気持ちも身体もリフレッシュさせるのが1番です。

でも、このロボロにふりかかった災難ーーー

ホームからの転落や植木鉢の落下は、本当に単なる偶然だったのでしょうか?

ロボロがタクシーの運転手に告げた行き先は、

「家まで」です。普通の運転手なら、「家ってどこですか!?」とツッコミたくなる間違いです。

しかし、この運転手はそんなツッコミもせず、

寝ているロボロを、家まできちんと送り届けています。

それは、「もともとロボロの家を知っていた」

ということ。そして、もしかすると、「ロボロの家は知っているから、いつでもチャンスはある」

ということかもしれません。


戸締りや火の元には、気をつけたいものです 。

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