《📩新着メッセージ──蒼真:
「ちゃんとイった? 今日は“男の子の日”だろ?」》
優はスマホを見つめて、喉を鳴らした。
心臓がバクバクして、指が震える。
(……ほんとに、送れってこと……?)
画面の中の蒼真は、動画で優の“絶頂”を確認したいらしい。
ふざけた束縛だと思う。でも、優は──逆らえなかった。
(俺が、蒼真に「付き合う」って言っちゃったから……。ちゃんと……証明しなきゃ……)
ゆっくりと服を脱ぎ、スマホを三脚にセットする。
手元が震えて、カメラが優を映すと、そこに写る自分があまりにも恥ずかしそうでゾクッとした。
「……こ、これでいいんだよね……?」
そう呟いて、脚を開く。指を伸ばし、
蒼真が仕込んだ“弱い場所”をなぞる。
くちゅ、くちゅ、と濡れた音が部屋に響き、優は唇を噛む。
「っ……や……これ、カメラの前でなんて……っ」
でも、蒼真の命令が頭を離れない。
《“お前が自分から気持ちよくなれる身体になったか、確認したいだけだよ。なぁ、優”》
思い出す声が耳の奥をくすぐって、
指を奥に入れた瞬間──ビクッと腰が跳ねる。
「っ……あ、く、ぅ……♡」
画面の中で、優の表情が変わっていく。
最初は恥じらい、必死に耐えていたのに、
今は口を開けて、甘い吐息を漏らしながら動き始めていた。
「蒼真……っ、見てるんでしょ……? い、イきそう……俺……ひとりで、勝手に……♡」
その言葉を言うだけでも、羞恥で泣きそうになる。
でも──
蒼真に「偉いね」って言ってもらえると思ったら、
その羞恥すら甘く、蕩けてしまう。
「んんっ……♡ イ、イく……♡ 見て、ちゃんと……っ、イくところ……♡♡♡」
果てる瞬間、画面の向こうにいる蒼真の目を想像した。
支配するような笑みで、優の乱れる姿をじっと見ている──
びくっ、びくっと身体を震わせ、優は甘い声で絶頂を迎えた。
動画は止まらず、その乱れた表情と声をすべて記録していた。
***
《📩蒼真:
「よくできました。やっぱり優は、“俺の指なしでもイける身体”になったね。
次は、俺の名前呼びながらイって。じゃないと“確認不十分”ってことにするよ?」》
優は顔を真っ赤にして、布団を被る。
(やっぱり、やばい男とまた付き合っちゃってる……)
でも、スマホを胸に抱きながら、ほんの少しだけ、
“見てくれてる安心感”に身体が震えていた。
──画面越しでも、身体の奥まで支配される。
優の“男の子としての一番大事なところ”は、
もう蒼真にしか反応しない。
優は気づかなかった。
自分のスマホに、
位置情報がリアルタイムで送信されていることも──
部屋のぬいぐるみに、小型カメラが仕込まれていることも。
だから、蒼真は全部知っていた。
優が、あの女の子とカフェに入り、
笑って肩を寄せ合っていたことも。
夜──
「ただいま……っ」
扉を開けた瞬間、空気が変わった。
蒼真は部屋の奥のソファに座り、
スマホを弄りながら、笑っていた。
「あれ? 今日って男の子の日だったよね?」
「っ……あ、あの……ごめん、友達と、ちょっと──」
「女の子でしょ?」
ビクッと身体が跳ねる。
「見てたよ、優。カフェで、女の子のこと、楽しそうに見てた。
俺にだけ見せる顔じゃない、笑顔だったよね」
「……ちが、あれはほんとに友達で、別に……!」
「……だったら、どうして“嘘”ついたの?」
静かに、ゆっくりと、蒼真は立ち上がった。
そして、優の手首を掴み、ベッドに押し倒す。
「逃げないで。今日の“確認動画”、まだ送ってもらってないよね?」
「や、だ……今日はもう、疲れて──っ」
「……疲れても、女とは遊べたのに?」
そう言って、蒼真は優のズボンを乱暴に引き下ろした。
「ひっ……やっ、ちょ、ちょっと待っ──!」
「だめ。俺以外に笑ったお仕置き、ちゃんと受けてもらう」
指が容赦なく後ろを掻き回し、
ぐちゅぐちゅといやらしい音が響く。
「っ……ん、や……っ、いきなり……っ、そんな……♡」
「誰に開かれたかわからないココ、
ちゃんと俺で上書きしてあげるね?」
「ちが、ちがう……っ、触られてない、誰にも……っ!」
「じゃあ証明して。ここが、俺にしか感じないって」
蒼真の熱が奥に押し込まれ、優はのけぞった。
「ひあっ……♡ だ、め……っ、そこ……っ♡」
「ほら、またすぐ締めてる。……ほんとは、俺のが欲しかったんでしょ?」
「っ、ちがっ……んんっ、や、やめてっ……蒼真っ……♡♡♡」
涙をこぼしながら、優は突き上げに喘ぐ。
でも奥から響く甘い音が、その身体が、
**“蒼真に調教されきってる証”**を物語っていた。
──果てたあと。
蒼真は優の頬にキスを落としながら、囁いた。
「……次、また嘘ついたら、女の子の名前ごと全部“NGワード”にするね。
スマホもフィルターかけて、会話も制限して、♡の日には俺の動画しか再生できないようにする」
「……うそ、でしょ……」
「ううん。優が俺のものだって、証明するためだよ。
優のカラダも、スケジュールも、快感も、……全部俺が決める」
優は震えながら、
けれどどこか安心したように、目を閉じた。
(もう俺、ほんとに逃げられない……でも、逃げたくないのかもしれない……)
──束縛も、嫉妬も、快楽も、
すべて“蒼真の愛”であるなら──
優はきっと、壊されても愛されたいと思ってしまう。
「……何これ、タグ……?」
下着の内側。優が何気なく見つけたのは、
ごく小さなチップのようなものだった。触れるとピッと微かに反応し、
スマホに通知が届いた。
《📲蒼真:
“今日もちゃんと履いてくれててえらいね。
でも少し湿ってきてるね? 今から確認に行く”》
「……っ、そ、そんなの……っ、勝手に……っ」
タグには体温や湿度、摩擦の変化まで感知するセンサーが仕込まれていた。
つまり、“優が興奮してる”ことすら、蒼真には筒抜け──
10分後。ドアが開く。
「タグ、反応してたよ? 優、俺のこと考えてた?」
「っ……う、そ……、し、してない……っ」
「うそつき。下着、もうほとんど濡れてるじゃん」
優はベッドに押し倒され、タグつきの下着をずるりと引き下ろされる。
冷たい空気と蒼真の視線にさらされ、身体がピクンと跳ねた。
「ここ、もうくちゅくちゅだよ。やっぱり、俺に管理されて興奮してるんだね?」
「ち、が……っ、んぅ……やぁっ♡♡」
舌が這い、指が這い、タグがついたままの下着の内側をじっくりと責められる。
カメラもセットされ、蒼真は一部始終を記録している。
「……もう逃げられないよ。下着を脱いでも、俺が優の身体全部覚えてるから」
「……っ、あっ、やっ……♡
い、イく……イきたく、ないのに……っ、ま、待って……♡」
「じゃあ言って。“蒼真の下着じゃないと、イけない身体になっちゃいました”って♡」
「やっ……そん、な……っ」
「ほら、言わないと……出させてあげないよ?」
蒼真の熱がゆっくりと、奥まで入ってくる。
くちゅ、くちゅ、奥を擦られて、タグの振動が同期するように震え出す。
「っぁあっ、♡♡♡ ま、またっ……っ、きちゃ……♡
す、蒼真の下着、じゃないとっ……♡♡♡ イけ、ないっ……!!」
「よく言えたね。じゃあ、今から何回も証明してもらおうか」
それから何度も何度も、タグが反応するたびに、
蒼真は優の中を貫き、あまい音を何度も響かせていった。
優は泣きながら、笑いながら、イくたびに蒼真の名前を呼び、
やがて——そのタグの付いた下着を、自分から好んで履くようになった。
──「俺のもの」って証明が、優を安心させてくれるから。
Epilogue
《📲蒼真:
“今日のタグログ、ちゃんと受け取ったよ。すごくよかった。
明日は俺の部屋で“装着式”するから、ノーパンで来てね?”》
優は、ほんの少しだけ赤くなって、
スマホを胸に抱きながら、布団の中で小さく微笑んだ。
──もう俺は、
タグごとぜんぶ、蒼真の恋人だ。