ハク「今日もつまらない1日だったな…」
そう言って僕は学校からの帰路についていた。
ハク (なんでもない毎日の繰り返し……つまらないなぁ)
そんな事を考えていると危険を感じた。
そして前を見るとトラックがこっちに向かってきていることに気がついた。
それと同時に僕はトラックに衝突した。
……目が覚めると目の前には快晴の空が広がっていた。
ハク(病院ってわけじゃなさそう…)
そんなことを考えていると声をかけられた。
???「目が覚めたか」
声をかけられた方向を見ると立派な白い髭をつけた老人が立っていた。
???「間違えて殺しちゃった★」
…と、老人はそんなことを言った。
ハク「そもそもあなたは誰なんですか?」
そう聞くと
神様「わしは神じゃ」
老人はそんなことを言った、そして
神様「それとお前名前はなんじゃったっけ?」
と聞き返してきた。
ハク「僕の名前は天鳥ハクです……って、あなたが神様なんて信じられるわけ無いじゃないですか…」
と言うと、老人はこれならどうだと言わんばかりに周りにあるものを次々と宙に浮かせていった。
ハク(……どうやら神様というのは嘘じゃなかったらしい)
ハク「あなたが神様だったとしてなぜ僕はこんなところに…?」
そう質問すると
神様「もともと殺す気はなかったんじゃが間違えて殺してしもうてな」
そう神様は言った。
ハク(僕は神様の間違いで死んだらしい)
ハク「僕はこれからどうなるんですか?」
神様「これはわしのミスじゃ、お前には生き返ってもらう」
ハク(どうやら僕は生き返ることができるらしい)
神様「しかし元の世界に戻すことはできん」
ハク「えっ?」
神様「普通は生き返ることができるんじゃが今回はわしの手で殺してしまったから普通には生き返ることができないんじゃ」
ハク「じゃあ僕はどうなるんですが?」
そう聞くと神様はこう言った。
神様「まぁ適当に転生な世界に転生させてやろう」
神様「まぁまぁ強い体に魂を入れてやるから安心せい」
と言われ次の瞬間光に包まれたと思ったら暗い森の中に一人で立っていた。
そしてそこにはひとりの金髪の少女が立っていた。
ハク(とりあえずここがどこなのか聞いてみるか)
そう思ったとき少女がこちらに気づいたらしい。
そして少女は次に
???「お前は食べてもいい人間なのかー?」
と言った。
ハク(食べる…?)
そう思った瞬間に少女がものすごい勢いで襲い掛かってきた。
ハク(死んだらあの神に文句言ってやる…)
そう思いながら目を瞑り辺りに轟音が鳴り響いた…。
しかし体に衝撃もなにもこなかった。
恐る恐る目を開けると僕の前には赤い巫女服を着た少女が立っていた。
そしてあの金髪の少女を一瞬で片付けてしまった。
その巫女服を着た少女はこちらを見て
???「大丈夫だった?」
と言った。
ハク「ありがとうございます助かりました」
???「ここらへんは妖怪が出やすいから気をつけないといけないわよ」
ハク(妖怪……?)
ハク「あの…妖怪って?」
???「あなた妖怪の事も知らないの?」
ハク「この世界に来たばかりで…」
???「ここに来たばかりって…外来人かなにかよね…」
ハク「あの…名前教えてもらってもいいですか?」
霊夢「あぁ、自己紹介がまだだったわね、私は博麗霊夢っていうの、霊夢って呼んでちょうだい」
ハク「わかりました、僕はハクっていいます」
霊夢「わかったわ、それで、ここがどこかって話だったわよね?」
ハク「そうです」
霊夢「ここは幻想郷、外の世界で忘れ去られた者達が来る場所よ」
ハク(幻想郷って元の世界でも聞いたことある!)
霊夢「立ち話もなんだしハクのことは神社で詳しく聞くとするわ、ついて来て」
そう言われたので霊夢について行くことにした。
ハク「ハァ……ハァ……」
今僕はものすごく困っていた。
ハク「この階段いつ終わるんですか……?」
霊夢「あと半分くらいかな」
ハク 「もう…無理……」
そんなことを言いつつ結局最後まで登りきったのであった…。
霊夢「……で、今に至ると…」
霊夢にこれまであったことを全て話した。
霊夢「これからどうするの?」
ハク「どうするって?」
霊夢「家とかどうするの?、よかったらうちに住む?」
ハク(元の世界の話によると霊夢ってこういう面倒事は嫌いじゃなかったっけ…?)
ハク「いいんですか?」
霊夢「いいけど条件がある」
ハク「条件?」
霊夢「料理、掃除、洗濯みたいな家事は全部ハクがやるっていうのが条件よ」
ハク(話通りの人だった…!)
霊夢「どうするの?家なかったら妖怪に襲われると思うけど…」
ハク「わかりました…その条件で住ませてください……」
そんなこんなで霊夢と博麗神社で住むことになった。
そんなとき
???「霊夢ー!遊びに来たぜー!」
と、元気な声が聞こえてきた。
外に出るといかにも魔法使いっぽい服を着た金髪の少女が立っていた。
???「見ない顔だけど霊夢の友達か?」
どうやら僕に気づいたらしい。
霊夢「こいつの名前はハク、色々あって一緒に住むことになったの」
魔理沙「へー、私は魔理沙ってんだ!よろしくな!」
ハク「よろしくお願いします」
魔理沙「早速だが弾幕ごっこでもしようぜ!」
魔理沙はそう言うと僕の腕を引っ張った。
ハク「えっ?」
ハク(弾幕ごっこってなんだ???)
そう思い霊夢に視線を飛ばすとニヤニヤしながらこちらを見ている。
そんなこんなしているうちに魔理沙が大量の光る球体をだし始めた。
魔理沙「はじめは軽くいくぜ!」
そう言い魔理沙は五つ光る球体を飛ばしてきた。
それを紙一重でかわしていく。
ハク(当たったら絶対やばいよな)
と思っていると
魔理沙「これならどうだ!」
魔理沙はそんなことを言い数もスピードも倍以上にあげてきた。
そしてどんどんスピードが上がり結局避けきれずに直撃して意識を失うのであった…。
しばらくして目が覚めた。
周りを見渡すと意識を失ったのは一瞬だったらしい。
霊夢「えっと…大丈夫?」
ハク「大丈夫…って!なんで止めてくれなかったんだよ!」
霊夢「面白かったから?」
魔理沙「ハクってまさか弾幕ごっこ初めてだったか?」
ハク「うん」
魔理沙「まじか!すまん!」
ハク「大丈夫だよ、それよりさっきの光の球体どうやってだしたんだ?」
魔理沙「あれは弾幕って言って、体の中心にある魔力庫とか霊力庫で魔力や霊力を練って球体にするんだ」
霊夢「魔理沙が良ければなんだけど弾幕のこと教えてあげられないかしら」
魔理沙「霊夢がそんな事言うなんて珍しいな」
霊夢「最低限戦えるようになってほしいからね」
魔理沙「霊夢の頼みならしょうがない、教えてやるか!」
そんなこんなで魔理沙の特訓が始まった。
ちなみになぜ幻想郷に来たのかも説明した。
魔理沙「よし!じゃあ今日はここまで!」
ハク「はぁ…はぁ」
弾幕の特訓が始まってから数日がたった。
そしてこの数日でわかったことがある。
それは……魔理沙は教えるのが超絶下手ということだ。
こう魔力をぐわぁーってやってポン!などという説明の仕方だ。
ハク「これは習得するのに時間がかかりそう…」
しかし数日後、ぐわぁーってやってポン!とやると弾幕を出すことができた。
霊夢「そういえばハクって幻想郷のみんなに会ったことなかったわよね」
ハク「あ、はい」
霊夢「せっかくだし魔理沙と行ってきたら?」
ハク「霊夢は行かないの?」
霊夢「ま、まぁ私は忙しいからね…」
霊夢は目をそらしながら言った。
ハク(面倒くさいんだな…)
そして魔理沙と幻想郷をまわることになった。
魔理沙「まずは紅魔館だな」
ハク「紅魔館ってどんな所なんですか?」
魔理沙「吸血鬼が住んでる館だな!」
ハク「エッ?????」
そんな感じで話していると赤い館についた。
ハク「ここが紅魔館ですか?」
魔理沙「そうだ、よし!じゃあ入るぞ」
門番らしい人が居たが気持ちよさそうに寝ていたため、すんなり入ることができた。
館に入った途端に銀色の髪のメイド服着た少女が立っていた。
ハク(あれ…急に現れたような…)
そして急に襲い掛かってきた。
魔理沙「ハク!避けろ!!」
そう言われ紙一重で避ける。
しかし銀髪の少女が急に後ろに現れたと思ったらその瞬間に背中にナイフが刺さった。
ハク「……!」
即座に弾幕を展開する。
そして銀髪の少女に向かって飛ばすが避けられる。
そしてまた背後を取られたと思った瞬間に魔理沙が銀髪の少女に無数の弾幕を直撃させた。
そして銀髪の少女は気を失った…。
しかしそれと同時に僕も気を失った。
そして目が覚めると快晴の青空…ではなく図書館らしき場所に居た。
???「あっ…目が覚めた…」
魔理沙「大丈夫だったか!?」
ハク「あれ…傷は…?」
魔理沙「パチュリーが治してくれたんだ」
…と魔理沙の目線の方を見ると紫色の髪をした少女が居た。
パチュリー「…傷…大丈夫……?」
ハク「大丈夫です!」
パチュリー「…傷を治すついでに能力…調べてみた……」
ハク「えっ!本当ですか!」
パチュリー「…あなたの能力…理解したものをコピーする程度の能力……」
ハク「なんか…強くないですか…?」
パチュリー「…強い……」
魔理沙「強いな…」
パチュリー「…あと…レミィが呼んでた……」
魔理沙「わかった、よしハク!行くぞ!」
そしてレミィ?という人に会いに行くことになった。
魔理沙「たのもー!」
???「もう少し静かに入ってこられないのかしら…」
魔理沙「おっと……すまんすまん」
魔理沙「…でどんな要件なんだ?」
???「…咲夜のことよ」
ハク(咲夜って誰だ…?)
???「咲夜…自我を失っていたらしいの…」
魔理沙「だからハクに攻撃し始めたってことか」
ハク(咲夜って銀髪の人のことか…)
???「暴走というよりかは操られていたという感じね…」
魔理沙「誰が操っていたんだ?」
???「それがわかったら苦労してないわよ…」
魔理沙「じゃあこのことは霊夢に伝えておくからレミリアは他の奴らに伝えておいてくれ」
ハク(あの人はレミリアって言うらしい)
レミリア「わかったわ」
レミリア「あと、お詫びといってはなんだけどなにか手伝えることがあったら何でもするわ」
レミリアはそう言った。
ハク「じゃあ能力の使い方を教えてくれませんか?」
レミリア「そんなことでいいんだったら喜んで手伝わせてもらうわ」
レミリア「私の名前はレミリア・スカーレット、この館の主よ、よろしく」
ハク「天鳥ハクです、よろしくお願いします」
そうして、レミリアとの特訓が始まった。
ハク「はぁ……はぁ…」
弾幕のときもそうだったけど能力を使うのも体力をごっそり持っていかれる。
レミリア「能力の感覚はわかったかしら、それにしてもあなたの能力強すぎなのよ…」
ハク(それは僕も思う)
レミリア「まだ無理だと思うけど私の技、神槍「スピア・ザ・グングニル」をコピーしてみて(特大フラグ)」
ハク「神槍「スピア・ザ・グングニル」!!!!」
その瞬間、僕の手元に紅い槍が出てきた。
レミリア「………っえ?」
出来てしまったのだ。
レミリアの特訓で僕の能力についてわかったことがある。
それはまず僕の能力は相手がどんな技を使うかを理解しなければ発動できないということだ。
でも技の効果まで知る必要はない、あくまで弾幕を展開する、や、槍をだす、くらいでいいのだ。
そして、外の世界の[か◯か◯波]のような技はコピーできない。
ハク(やっぱり強いよな…この能力…)
レミリア「能力を使えるようになったんだし一回戦って見ようかしら」
ハク「ビックリハテナ!?」
レミリア「それ口で言う人いないわよ…」
そんなこんなでレミリアと戦うことになった。
戦いが始まった途端僕もレミリアもこう叫んだ。
レミリア:ハク「神槍「スピア・ザ・グングニル」!!」
二人とも槍をかまえる。
ハク(多分接近戦では勝てないだろう)
そう思った僕は、無数の弾幕を展開した。
そしてレミリアも弾幕を展開する。
僕はその弾幕を相殺しようとしたら僕の弾幕だけが消滅し、
こちらに向かって来た。
レミリアの弾幕をコピーする。
そして弾幕を相殺した。
レミリア「そしたら近接に持ち込むまで!!」
その瞬間僕は弾幕を地面に飛ばし砂ぼこりを発生させた。
レミリア「あまい!!」
レミリアは影を槍で切りつけたがガキン!という音とともにレミリアの槍が止まった。
レミリア「!?」
レミリアが切りつけたもの…それは僕がだしたグングニルだった。
そして僕は後ろに回り込み、無数の弾幕を直撃させた。
しかし、レミリアには効いておらず一瞬で近づかれた。
そしてレミリアは僕の目のギリギリでグングニルを止めた。
ハク「………降参」
そしてこの戦いはレミリアの勝利に終わった。
そしてレミリアとの特訓も終わり帰ろうとしていたところ僕はすごく困っていた…。
ハク「道に迷った!!」
…そう、この館が広すぎて道に迷ったのである。
そして今僕は何故か地下室っぽいところにいる。
ハク(僕ってこんなに方向音痴だったのか…)
そう思いつつ誰かいないかとドアを開けるとレミリアに似た金髪の少女が立っていた。
ハク(良かった…!人がいた!)
そしてその少女に話しかけた。
ハク「あのー…」
少女はこちらを向く。
ハク「出口ってどこにあるかわかります…?」
ハク(そういえばレミリアが妹がいるって言ってたような…そうだ!フランドール・スカーレットだ!)
そしてフランは話しかけてきた。
フラン「遊んでくれる?」
ハク「うーん……出口を教えてくれるんだったらいいよ」
ハク「何して遊ぶ?」
フラン「弾幕ごっこ」
ハク「えぇ…」
そんなこんなで弾幕ごっこがはじまった。
ハク「神槍「スピア・ザ・グングニル」!」
僕はスピア・ザ・グングニルを手に取った。
フラン「禁忌「レーヴァテイン」」
フランがそう言った途端炎の剣のような物が出てきた。
そしてフランがこっちに向かって斬りつけてきた。
ハク「っぐ…!」
防御は出来たものの吹き飛ばされてしまった。
フラン「これはどう?」
フラン「禁忌「クランベリートラップ」」
その瞬間僕の周りに魔法陣のようなものが展開され大量の弾幕が発射された。
その弾幕を僕の弾幕で相殺しつつ避けていく。
ハク「反撃する余地がない!」
次々にフランは弾幕を展開する。
ハク(どうすれば…そうだ!)
ハク「禁忌「クランベリートラップ」!」
そうするとフランの周りに魔法陣が現れ弾幕が発射される。
フラン「!?」
しかしフランは軽々と弾幕を避けていく。
その隙に僕はフランの後ろに回り込む。
しかし、フランがこちらに気づきレーヴァテインを振り下ろしてきた。
そして僕はフランのレーヴァテインを弾幕で弾き無防備になったフランをスピア・ザ・グングニルで斬りつけた。
そしてフランは後ろに吹き飛んだ。
その直後にレミリアが凄い勢いで飛んできた。
レミリア「大丈夫!?」
ハク「大丈夫だよ、それよりフランが…」
フラン「いてててて……負けちゃった…!」
そして色々あったけど博麗神社に返ってくることが出来た。
僕が博麗神社に帰ってくると霊夢と魔理沙が話をしていた。
どうやら咲夜のことらしい。
霊夢「咲夜ってレミリアが乗っ取られていたみたいって言ってたでしょう?」
ハク「確かに…」
魔理沙「だから今霊夢とそんなことが出来る奴がいないか話してたんだ」
ハク「…それでいたんですか?」
霊夢「いなかったわよ」
魔理沙「そういえば、咲夜は私には目もくれずハクを狙っていたような気がしたんだが…」
霊夢「じゃあハクに恨みがある人間?」
魔理沙「でもハクは幻想郷に来てからほとんど人にあってないだろ?」
霊夢「じぁあ外の世界で恨みを買った人間?」
魔理沙「そういうことになるな…」
霊夢「ハク、なにか心当たりはない?」
ハク「…ありません」
霊夢「とりあえず情報を集めてきましょうか」
こうして情報を集めに行くことになった…。
僕達は情報を集めるために僕達は白玉楼に来ていた。
そこには白髪の少女と桃色の髪をした女性が居た。
魔理沙「白い方が妖夢で桃色のほうが幽々子って奴だ」
ハク「でも二人とも変じゃないですか?」
霊夢「ま…まさかね…?」
魔理沙「嫌な予感がするぜ…」
ハク「乗っ取られてません?」
そして二人ともこっちを見ると襲い掛かってきた。
僕の勘は当たっていたようだ…。
霊夢「私は幽々子を相手にするから妖夢は二人で相手してちょうだい!」
…と言い、戦いが始まった。
魔理沙は小さな八卦炉を取り出し、僕はグングニルを手に取った。
ハク「禁忌「クランベリートラップ」!」
妖夢にはかすりもしない。
ハク(僕の技避けられてばっかりだな……あれ…?僕の技ではないか)
そんなことを考えていると魔理沙がこう言った。
魔理沙「魔符「スターダストレヴァリエ」!」
そうすると高密度の弾幕が展開された。
妖夢はそれを避け、刀を抜きながらこう言った
妖夢「幽鬼剣「妖童餓鬼の断食」」
そして高密度の弾幕が高速で放たれた。
僕は即座に技をコピーし、妖夢の技を使った。
ハク「幽鬼剣「妖童餓鬼の断食」!」
ハク(刀無しでも出来るんだ…)
僕が放った弾幕は妖夢の弾幕を相殺した。
その瞬間に僕は妖夢へ急接近した。
ハク「禁忌「レーヴァテイン」!」
僕はレーヴァテインを振り下ろしたが妖夢に止められ押し合いになってしまった。
魔理沙「ハク!そこを退け!」
そう魔理沙に言われすぐに退いた。
魔理沙「恋符「マスタースパーク」!」
その瞬間極太のレーザーが妖夢を襲った。
そしてその攻撃で妖夢は気を失った。
【霊夢視点】
数分前…
霊夢(私も幽々子相手になると骨が折れるわね…)
と、そう思いながら武器のお祓い棒と陰陽玉を取り出した。
そして無数の弾幕を幽々子に向けて放つが当たらない…
霊夢(やっぱり当たらないか…)
幽々子「亡郷「亡我郷 −宿罪−」」
そう言うと無数の弾幕とレーザーが発射された。
それをかわしながら弾幕を放つ。
霊夢「夢符「封魔陣」!」
さっきの弾幕よりも高密度の弾幕を展開する。
そして幽々子が避けた方向に先回りしてこう言い放った。
霊夢「霊符「夢想封印」!」
幽々子は対応が遅れて弾幕に直撃し、地上に落ちていった。
【ハク視点】
僕達は情報を集めるために僕達は白玉楼に来ていた。
そこには白髪の少女と桃色の髪をした女性が居た。
魔理沙「白い方が妖夢で桃色のほうが幽々子って奴だ」
ハク「でも二人とも変じゃないですか?」
霊夢「ま…まさかね…?」
魔理沙「嫌な予感がするぜ…」
ハク「乗っ取られてません?」
そして二人ともこっちを見ると襲い掛かってきた。
僕の勘は当たっていたようだ…。
霊夢「私は幽々子を相手にするから妖夢は二人で相手してちょうだい!」
…と言い、戦いが始まった。
魔理沙は小さな八卦炉を取り出し、僕はグングニルを手に取った。
ハク「禁忌「クランベリートラップ」!」
妖夢にはかすりもしない。
ハク(僕の技避けられてばっかりだな……あれ…?僕の技ではないか)
そんなことを考えていると魔理沙がこう言った。
魔理沙「魔符「スターダストレヴァリエ」!」
そうすると高密度の弾幕が展開された。
妖夢はそれを避け、刀を抜きながらこう言った
妖夢「幽鬼剣「妖童餓鬼の断食」」
そして高密度の弾幕が高速で放たれた。
僕は即座に技をコピーし、妖夢の技を使った。
ハク「幽鬼剣「妖童餓鬼の断食」!」
ハク(刀無しでも出来るんだ…)
僕が放った弾幕は妖夢の弾幕を相殺した。
その瞬間に僕は妖夢へ急接近した。
ハク「禁忌「レーヴァテイン」!」
僕はレーヴァテインを振り下ろしたが妖夢に止められ押し合いになってしまった。
魔理沙「ハク!そこを退け!」
そう魔理沙に言われすぐに退いた。
魔理沙「恋符「マスタースパーク」!」
その瞬間極太のレーザーが妖夢を襲った。
そしてその攻撃で妖夢は気を失った。
【霊夢視点】
数分前…
霊夢(私も幽々子相手になると骨が折れるわね…)
と、そう思いながら武器のお祓い棒と陰陽玉を取り出した。
そして無数の弾幕を幽々子に向けて放つが当たらない…
霊夢(やっぱり当たらないか…)
幽々子「亡郷「亡我郷 −宿罪−」」
そう言うと無数の弾幕とレーザーが発射された。
それをかわしながら弾幕を放つ。
霊夢「夢符「封魔陣」!」
さっきの弾幕よりも高密度の弾幕を展開する。
そして幽々子が避けた方向に先回りしてこう言い放った。
霊夢「霊符「夢想封印」!」
幽々子は対応が遅れて弾幕に直撃し、地上に落ちていった。
【ハク視点】
妖夢を倒し、霊夢の方に向かうとちょうど戦いが終わったところだった。
魔理沙「この二人はどうする?」
霊夢「一旦この二人がおきるまで待ちましょうか」
ハク「また攻撃とかしてこないかな…」
魔理沙「その時はまた倒せばいいだけだ!」
霊夢「それもそうね」
ハク「あのさ、僕達が操られたらどうする?」
魔理沙「その時はしょうがねぇからぶっ倒すしかねぇんじゃないか?」
ハク「それもそうか」
そんな話をしていると妖夢が起き上がった。
妖夢「あれ…?ガクさん、私…何してました?」
妖夢はそんなことを言った。
霊夢「妖夢、ガクって誰?」
妖夢「そこの人ですよ」
…と妖夢はそんなことを言いハクに指を指した。
ハク「…え?」
魔理沙「そいつはハクって名前だぜ、妖夢」
妖夢「…え?」
妖夢「でもさっき来たときはガクっておっしゃっていましたよ?」
魔理沙「人違いじゃないか?私達はさっき来たところだぜ」
霊夢「まさかそのガクってやつが妖夢や咲夜をおかしくしたんじゃない?」
妖夢「おかしくした…ってどういうことですか?」
魔理沙「急に攻撃してきたりしておかしくなってたんだ」
妖夢「すみません!ガクさんと話してから記憶がなくて…」
魔理沙「他には覚えてないか?」
妖夢「ハクさんに見た目が似ていたような…」
ハク「…っえ?」
魔理沙「ガクって奴がハクに化けているのか似ているだけなのかわからないな…」
霊夢「一旦神社に帰って話を整理しましょうか、妖夢も来る?」
妖夢「私は幽々子様の手当てをしますので残ります」
霊夢「わかったわ、じゃあ神社に帰りましょうか」
そして僕達は神社に帰ってきた。
霊夢「この異変のことをまとめると、ガクってやつが色々な妖怪や人を乗っ取ってるってことよね、それとそのガクって奴はハクと見た目が似ているのかもしれないわね、それよりハクは能力無しでよく戦えるわね…」
ハク(魔理沙は言ってないのか…)
ハク「僕、能ry」
魔理沙「あーー!じゃあ一回戦って見たらどうだ?、霊夢もハクの実力がわかったほうがいいだろ?」
…と、遮るように話始めた。
そして魔理沙は小さくこう言ってきた。
魔理沙「お前の能力で驚かせてやれ!」
と…
ハク(まぁ戦うのも楽しいからいいか…)
…と、僕はそう思うのであった。
そうして僕と霊夢が戦うことになり外に出た。
そして魔理沙が合図をし、戦いが始まった。
ハク「神槍「スピア・ザ・グングニル」!」
僕はグングニルを手に持った。
霊夢「なんであんたが使えるのよ!」
ハク「僕の能力で技をコピーできるんだ」
霊夢「なによそれ!?反則じゃない!」
そんなことを言いつつ霊夢は弾幕を放ってくる。
それをグングニルではじき飛ばす。
ハク「禁忌「クランベリートラップ」!」
霊夢「フランの技まで!?」
霊夢「夢符「封魔陣」!」
そして霊夢はクランベリートラップを相殺する。
そして霊夢は空を飛ぶ。
それをコピーし、僕も空を飛ぶ。
霊夢「何当たり前のように私の能力使ってんのよ…」
ハク「幽鬼剣「妖童餓鬼の断食」!」
しかし霊夢には避けられる。
そこで僕は霊夢に急接近しグングニルで攻撃したが紙一重で避けられ、後頭部に重い蹴りを入れられた。
ハク「ぐ…」
ハク「魔符「スターダストレヴァリエ」!」
高密度の弾幕が僕を中心に展開される。
そこでやっと霊夢に弾幕が命中する。
しかし、霊夢に距離を取られてしまった。
霊夢「これで決める!」
霊夢「霊符「夢想封印」!!」
ハク「恋符「マスタースパーク」!!」
そして結局、霊夢との押し合いになりお互いの弾幕が相殺した。
そして僕は体力を使い果たし気を失い、戦いは霊夢の勝利となった。
しばらくして僕は目が覚めた。
ハク(ここ来てから僕って気を失ってばかりだな…)
霊夢「大丈夫だった?」
ハク「大丈夫だよ」
霊夢「それにしてもあんた強すぎなのよ!」
魔理沙「いやぁ~ハクがこんなに強いなんてな!」
霊夢「あんたは反省しなさいよ」
魔理沙「ハイスミマセン」
ハク「ねぇ霊夢」
霊夢「どうしたの?」
ハク「僕もっと強くなりたいんだ…」
霊夢「もう充分強いじゃない」
ハク「僕が強いのは能力だけで体術とかは強くないから…」
魔理沙「じゃあ萃香にでも頼んでみたらどうだ?」
霊夢「下手したらやばいんじゃ…」
魔理沙「ハクならいけるだろ!」
魔理沙「多分妖怪の山にいると思うから行ってこい!亅
そんなこんなで妖怪の山に行くことになった。
それに二人とも用事があるらしくついてきてくれなかった。
ハク「ふぅ~、ここが妖怪の山か」
何度か道に迷ったが妖怪の山になんとか到着した。
ハク「あとは萃香って鬼を探せばいいんだよな」
そしてしばらく歩いたあとそれっぽい少女を見つけた。
ハク(なんか様子がおかしい気が…)
そしてその少女がこちらを向いた途端僕は木を数本なぎ倒し倒れ込んでいた。
ハク「…げほっ!」
ハク(これはやばい!)
ハク(油断していたっていうのもあるけど反応できなかった…!)
萃香がこちらへ来ているのがわかる。
そして、僕は弾幕を地面に放ち砂ぼこりに紛れ込んだ。
しかしその瞬間砂ぼこりが一点に集まり始め、砂ぼこりが晴れてしまった…。
ハク「恋符「マスタースパーク」!」
マスタースパークを放つがかわされる。
ハク(この近距離で避けるのか…!?)
そして萃香にカウンターを決められる。
ハク「ぐふっ!」
ハク「禁忌「クランベリートラップ」!」
萃香は大量の弾幕を避けていく。
ハク(今だ!)
ハク「神槍「スピア・ザ・グングニル」!」
萃香の隙を見てグングニルを投げつける。
しかし萃香は体を捻りグングニルを弾き返す。
ハク「まだまだぁ!」
ハク「夢符「封魔陣」!」
しかし封魔陣も軽々避けられる。
その瞬間回り込まれるであろう背後にグングニルを力いっぱい振り下ろすと予想通り萃香に直撃した。
ハク「恋符「マスタースパーク」!」
すかさずマスタースパークを直撃させる。
その時萃香が後ろに回り込んできた。
ハク(まだ倒れないのか!?)
やられると思った瞬間、霊夢が萃香の攻撃を止めた。
ハク「霊夢がなぜこんな所に!?」
魔理沙「私もいるぜ!」
霊夢「やっぱり心配で用事をすぐ終わらせて来たのよ」
魔理沙「まずはこいつを倒すぞ!」
そんなことを言い、魔理沙は無数の弾幕を放った。
萃香はそれをかわしたが、かわした先に霊夢が弾幕を放ち萃香を吹き飛ばす。
魔理沙「恋符「マスタースパーク」!」
霊夢「霊符「夢想封印」!」
そして霊夢と魔理沙の渾身の一撃が萃香に直撃し、萃香は気を失った。
霊夢「だいぶ萃香も消耗していたみたいね…」
魔理沙「だから案外楽に倒せたぜ!」
霊夢「じゃあ萃香が起きるまで待ちましょうか!」
数分後、萃香が目を覚ました。
萃香「んっ?、おぉ霊夢じゃないか、一緒に酒でもどうだ?ってイタタタタ…」
萃香「あれ?そういえば私、何してたんだっけな…」
霊夢「操られてたのよ…」
萃香「えぇっ!?この私が?」
魔理沙「だからみんなで止めたんだぜ」
萃香「みんなって…そういえばそこにいるやつ誰だ?」
霊夢「ずっとあんたを止めてくれてたの」
ハク「天鳥ハクって言います」
萃香「よろしくな、ハク」
萃香「…で、今日はどんな要件で来たんだ?」
ハク「近接戦を鍛えてほしくて…」
萃香「でも、私は近接戦は得意だけど鬼の怪力があるから成り立っているだけだから教えることはあまりないと思うけどなぁ…」
萃香「…そうだ!近接戦なら紅魔館の門番に頼めばいいんじゃないか?」
魔理沙「…確かにそっちのほうがハクにもあってる気がするな!」
そんな感じで僕達は紅魔館に向かうのであった…。
咲夜「申し訳ございませんでした!!!」
今僕はこれでもかと言うほど謝り倒されている。
ハク「だから大丈夫って言ってるじゃないですか」
咲夜「あのときは乗っ取られているからとはいえなんと無礼な行動を…」
ハク「だから大丈夫ですよ…」
咲夜「じゃあ少なくともお詫びを…」
ハク「じゃあ門番の美鈴に近接戦を教えてもらいたいのですが…」
咲夜「…わかりました…しかし!私もご一緒させていただきます」
ハク「えぇ!」
…と、そんなこんなで美鈴と咲夜に近接戦を教えてもらうことになった。
ちなみに美鈴とは戦わずに話し合うことができ、教えて貰えることになった。
ハク(咲夜は意外と近接戦闘が得意なんだな…)
僕はそんなことを思いつつ咲夜と美鈴に特訓をしてもらっていた…。
ハク(まぁ、特訓というかほぼいじめなんだよなぁ…。)
…そう、今僕はボコボコにされている。
ここ数日でだいぶ近接戦は慣れてきたが、それでもボコボコにされる。
ハク(咲夜は慣れてきたけど美鈴の攻撃は防御してもダメージが入るから厄介なんだよな…)
そうしてしばらく特訓をしていると美鈴がこう言った。
美鈴「これからは私の技を教えましょう」
ハク「ありがとうございます!」
そうして、数週間ほど咲夜と美鈴の修行が続き、少しだけ美鈴の使う技や咲夜教えてもらった立ち回りを習得することが出来た。
ハク「帰ったぞー!」
僕がそう言うと霊夢が気だるそうに神社の中から出てきた。
霊夢「帰ってきたんだ」
ハク「早速だけど戦わない?」
霊夢「嫌よ、面倒くさい…」
そう、あっさり断られてしまった…。
霊夢「萃香とでも戦ってきたら?」
霊夢にそう言われ萃香のもとに行くことになった。
ハク「たのもー!」
萃香「なんか魔理沙に似てきたな…」
ハク「早速だけど戦ってくれない?」
萃香「これまたどうして?」
ハク「美鈴のところで修行してきたから試してみたいんだ」
萃香「そういうことなら私に任せろ!相手になってやる」
そうして萃香との戦いが始まった。
戦いが始まった途端萃香は突っ込んでくる。
それを僕は軽々とかわし、無防備になった背中に手のひらをかざし、攻撃する。
萃香「っうぐ…」
そして萃香は反撃するが、僕はそれを避け萃香に重い一撃をくらわす。
そして萃香は距離を取りこう言い放つ
萃香「「百万鬼夜行」」
その瞬間萃香から弾幕が放たれる。
ハク「幽鬼剣「妖童餓鬼の断食」!」
弾幕を相殺し、道ができる。
僕は高速で萃香との距離を詰め拳を顔の寸前で止めた。
萃香「……降参…」
そうして僕はあっさり萃香に勝利した。
僕が萃香に勝利し博麗神社に帰っている途中、ふと博麗神社の方を見ると霊夢と魔理沙が戦っているのが目に入った。
しかし、二人とも弾幕ごっこで出す威力ではないことに気づき、僕は急いで帰った。
僕が博麗神社に到着すると霊夢は僕にこう言い放った。
霊夢「魔理沙がおかしくなった!ガクって奴っぽいのがあっちへ行ったから早く追いかけてちょうだい!」
僕はそう言われすぐに霊夢が指を指した方向へ急いで走り出した。
そしてしばらく走ると人影のようなものが見えてきた。
ハク(ヤツの拠点までついていくか…)
僕はそう思いながらヤツにバレないようについて行った。
そして…
ヤツの拠点らしきところについた。
ハク「禁忌「レーヴァテイン」」
僕はヤツの拠点の入口にレーヴァテインを刺す。
ハク(これで霊夢達が気づいたらいいんだけど…)
そんなことを思いつつ僕はヤツがいるであろう場所に入っていった…。
そして最下層の大きなドアの前に立つ。
ハク「神槍「スピア・ザ・グングニル」」
そうして僕はグングニルを持ち、大きなドアを開く。
そしてドアの先には僕にそっくりな一人の人間が立っていた。
ハク「お前がガクか?」
ガク「あぁ、そうだ」
その答えを聞いた瞬間グングニルをヤツ投げつける。
ガク「せっかちだなぁ…|落ちこぼれ《・・・・・》」
…とまるで僕のことを知っているかのようなことを言いい、グングニルを打ち砕く。
ハク「禁忌「クランベリートr
能力を使おうとした瞬間には急接近され、殴り飛ばされた。
ガク「まぁ話をしようじゃないか」
ヤツはそんなことを言い、話始める。
ガク「お前は以前俺とあったときとはなぜか中身が違うな…」
ガク「一つ教えておいてやろう」
ガク「お前は俺に勝てない」
ヤツはそんなことを言った。
ガク「なぜかって?それはお前の体は俺から逃げ出した俺のクローン体だからだ」
ガク「まぁ、お前は失敗作だけどな…」
ハク「クローン体…?そんなわけ無いだろ」
僕がそんなことを言うとヤツはこんなことを言い始めた。
ガク「オリジナルの腕が無くなるとクローンはどうなると思う?」
血の気が引く感じがする。
そしてヤツが腕を切り飛ばした瞬間、僕の腕も切り飛ばされた。
ハク「ぐわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
腕が飛んだ痛みに絶叫する。
ガク「元々は落ちこぼれをこの世から消すのが目的だったが、お前を絶望させてから殺すことにしよう…」
…と、そんなことを言い残し、ヤツはどこかに消えていった。
そしてそこで僕は意識を手放した………。
【霊夢視点】
私は魔理沙を倒しハクが向かった方向に向かっていた。
霊夢(たしかこっちに…)
そんなことを思っていると森の中に光を放つ物体があることに気がついた。
霊夢(あれは…レーヴァテイン…?)
私は地面に刺さったレーヴァテインに近づいた。
霊夢「この扉の奥ね…」
そんなことを言い、中に入ろうとしたとき刺さっていたレーヴァテインが消えたことに気がついた。
霊夢(まさか……!?)
そして私は急いで扉の奥に進んでいった。
そして私は最下層の扉の前に立ち、その扉を開けた。
するとそこには左腕が無くなったハクが倒れていた。
霊夢「ハク!!」
私はハクに近づいた。
霊夢(…まだ息がある!)
そして私はハクを担ぎ永遠亭へと向かった。
【ハク視点】
ヤツに腕を切られたあと、僕は病院らしき場所で目を覚ました。
ハク(…ここは……?)
そんなことを思いベッドから起き上がろうとしたが、体が動かなかった。
ハク(僕はヤツにやられて……)
そんなことを思っていると、女の人が走って僕のいる部屋から出ていったことに気がついた。
霊夢「ハク!!」
女の人が部屋を出て直ぐに霊夢が部屋に飛び込んできた。
ハク「霊夢、ここって…」
霊夢「無事そうで何よりだわ……ここは永遠亭よ、そしてこいつがハクの治療をしてくれた永琳よ」
ハク「ありがとうございます…」
永琳「腕からの出血はほとんど止まっていたけど腕はもう戻らないと思ったほうがいいわ…」
ハク「はい……」
霊夢「それでハク、ガクとはどうなったの?」
そこで僕は、僕がヤツのクローン体と言うと霊夢が心配すると思い、そのことを隠すことした。
ハク「見ての通りボロ負けだよ、そしてヤツはなにか今よりもずっと恐ろしい事を考えてる…」
霊夢「詳しく言うと…?」
ハク「わからない、けど僕を絶望させてから殺すって…」
霊夢「なるほど……じゃあハクは一旦傷が癒えるまで安静にしておきなさい」
ハク「わかった…」
そして霊夢は僕がいる部屋から出ていった。
そして数週間後、僕の傷は癒え、退院することが出来た。
しかし左腕が無くなったことにより思った通りに動けなくなってしまった。
ハク「ヤツが来る前に動けるようにならないとな…」
そんなことを言いながら幻想郷のみんなに稽古をつけてもらうことにした。
レミリアに能力、美鈴と咲夜に体術、妖夢に剣術を教えてもらい、霊夢と魔理沙に模擬戦を行ってもらうことになった。
そして毎日紅魔館、白玉楼、博麗神社をはしごして稽古をつけてもらった。
霊夢たちに稽古をつけてもらっていると、霊夢はこんな事を言いだした。
霊夢「実はガクの居場所はもうわかっているのよね」
ハク「………ふぇ?」
そんな変な声が出る。
霊夢「まぁでも見つけた……というよりかは誘い込まれてる感じがするのよね」
ハク「じゃあどうするの?」
霊夢「ガクに逃げられてからも人々が操られる事件が多発してるからできるだけ早く異変を解決したいのよね…」
ハク「じゃあ行くか!」
霊夢「行くか!って大丈夫なの?」
ハク「みんなに鍛えてもらったおかげでヤツとも戦えると思うよ」
…実際僕は強くなったと思う。
苦手な近距離戦闘もマスターし、能力はその能力を使う本人よりも活用できるようになった。
ハク(これ以上鍛えても周りの被害が増え続けるだけだしな…)
霊夢「わかったわ、じゃあみんなを連れてくるわね」
ハク「だめだ、みんなが操られたら対応しきれない」
霊夢「じゃあ一人で行く気?」
ハク「霊夢も一緒に行こう、一人なら対応できるかもだし」
霊夢「わかったわ」
そうして僕達は二人でヤツのいる場所に向かった。
ハク「…ここが……」
霊夢「…じゃあ…行くわよ………」
そして僕達は中に入っていった。
僕達が奥までやってくると一つの影が見えた。
そして僕達はとっさに隠れる。
ガク「隠れなくてもいいよ、わかってるから」
そんなことを言われ、物陰から出る。
ガク「今回は博麗の巫女も一緒か、まぁあいつの心を折るにはちょうどいいか…」
ヤツはそんなことを言い、次の瞬間襲い掛かってきた。
それを僕達は避ける。
ハク「神槍「スピア・ザ・グングニル」!」
僕はグングニルを取り出し、ヤツに斬りかかる。
ヤツがそれを避けた先に霊夢が弾幕を放つが避けられる。
そしてヤツは弾幕を地面に放ち、砂ぼこりに紛れる。
次の瞬間、こっちに向かってヤツが向かって来た。
やられる、と思ったらヤツは僕のことを軽く手のひらで触った。
ハク(…えっ?)
そして僕は意識を手放した…。
目が覚めると知らない空間に縛り付けられていた。
ハク(…ここは…?)
そして前を向くと、ヤツが立っていた。
ハク「なるほど…乗っ取られたってことか……」
ガク「正解!いやぁ~乗っ取るのが大変だったよ、僕の能力に耐性があるみたいでさ、この体」
ハク「何をするつもりだ?」
ガク「まぁそれは意識が戻ってからのお楽しみだよ、それまではちょっと眠っててね」
そう言われ、僕の視界が真っ暗になった。
しばらくして、視界が明るくなった。
それと同時に
『グチャッ』
そんな嫌な音が辺り一帯に響き渡った。
『グチャッ』
そんな音が鳴り響いたと思ったら、右腕が温かいことに気がついた。
そして右腕を見ると僕の右腕は…霊夢の腹部を貫いていた。
それと同時に右腕に肉をえぐる感覚が伝わってくる。
そして……霊夢は倒れた。
ハク「れい……む?」
呼吸がしづらくなり息が上がる。
ハク「霊夢!!!」
霊夢を呼んでも返事がない。
ガク「どうだ?お前のせいだぞ?」
ハク「僕…が……?」
僕は膝から崩れ落ちた。
ガク「………じゃあな」
ヤツがナイフを振り下ろす。
…が、そのナイフは途中で止まる。
ガク「…面白くねぇ……」
ナイフは僕の右手で止まっていた。
ハク「お前を…殺す」
ガク「やれるもんならな!」
ヤツを蹴り上げる。
ガク(…速い……)
そして宙に舞ったヤツに弾幕を放つ。
それを避けたヤツを蹴り、地面に叩きつける。
ハク「夢符「封魔陣」」
ガク「ッ…」
紙一重でヤツは封魔陣を避ける。
そして追い打ちをかけようとした僕の攻撃を避け、僕を殴り飛ばす。
そして雷を僕に落とす。
ハク(…能力…?…じゃあどうやって人を操ったんだ?)
そんなことを思いつつやっと弾幕をかわしながらやつに接近し、殴る。
その瞬間、ヤツが水に変わり、攻撃を避けられる。
ハク(さっきとは違う能力…?)
ヤツが後ろに回り込み攻撃してきたがそれを避け、蹴り飛ばす。
しかしヤツが急に光り始める。
ハク「っぐ…」
目を潰され、その隙に腹部に重い一撃を受ける。
ハク(また違う能力…)
ハク「夢符「二重結界」」
周りに弾幕が放たれる。
そしてヤツが弾幕を避けるために体制を崩したところを狙い攻撃する。
しかしヤツは煙のようになり攻撃を回避する。
ガク「こんなもんか…」
ハク「……お前の能力が分かった」
ガク「!?」
ハク「お前が使っている複数の能力、そして人を操るなどの関連性の無い能力、お前の能力は『能力を創り出す程度の能力』なんじゃないか?」
ガク「……そうだ、それが俺の最強の能力、『能力を創り出す程度の能力』だ、でもそれがどうした?俺の能力を知ったところでお前に止める術はない…」
ハク「僕の能力を教えてやるよ、僕の能力は『理解したものをコピーする程度の能力』だ」
…そして僕はヤツの能力をコピーする。
ハク「最強に勝つには最強をぶつければいい」
ガク「クソッ……!」
ハク(でもヤツより能力をうまく使うことはできるけど体力の消耗が激しいから持久戦になったら不利か…)
そしてそれを解決するために一つの能力を創り出す。
ハク(『能力を消す程度の能力』…)
これを使えばヤツの能力を消すことができるがオリジナルの能力が消えると僕の能力も消える。
ハク(やるしかない…)
そしてその能力を発動し、能力を創り出す。
ハク(今だ!)
そしてやつに触れようとするがかわされる。
ガク「なにか企んでいるな…?」
ハク「それはどうかな?」
そして僕の攻撃を避け体制を崩したヤツに触れ、能力を発動する。
ガク「!?」
ヤツの能力が消えると同時に僕の能力も消える。
ハク「…どうだ……!」
ガク「…チッ!」
そして僕はやつに急接近し殴り飛ばす。
ハク(ヤツの動きが鈍くなった……能力で強化してたのか)
そして僕は追い打ちをかけていった。
【ガク視点】
…なぜヤツは動けるんだ……
俺はそんなことを考えていた。
俺が負傷したらヤツも負傷するし俺が疲れたらヤツも疲れるはず……何がヤツを動かしているんだ…
ガク「…ックソ!」
そして俺は右足を切り落とす。
俺と同時にヤツの足も切断され、体制を崩す。
そこで急接近し、ヤツの顔面を精一杯殴った。
【ハク視点】
ヤツに追い打ちをかけようとしたとき、ヤツが急に左足を切り落とした。
僕は体制を崩し、重い一撃をくらう。
ハク「…っ」
足が切り落とされた痛みと殴られた衝撃で頭の中がグチャグチャになる。
ハク(早く倒さないと…体力が………)
ここで逃げられたら勝ち目がないと考えた僕は次の攻撃にすべてをかけることにした。
ハク(この一発で………!)
残された拳にありったけの力を込め、ヤツがいる方向に突き進む。
そしてヤツもものすごい勢いでこっちに向かってくる。
ハク「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
……そして僕の拳はヤツの胸を貫いた。
それと同時に僕の胸にも穴が開く。
ハク「っぐ……」
そして僕はヤツと一緒にその場に倒れ込む。
ハク「これで終わりか……………」
…僕はそうつぶやき意識を手放した。
【数日後】
私は永遠亭で目を覚ました。
魔理沙「霊夢!!!」
霊夢「…あれ……?私、ハクにやられて……」
魔理沙「凄い音がしたから音がした方向に向かったら霊夢が倒れてたんだ」
霊夢「魔理沙が助けてくれたのね…ってハクは!?」
魔理沙「…………」
永琳「残念だけどあの子は……」
霊夢「…うそ………」
魔理沙「霊夢も助かったのが奇跡みたいなもんなんだ、あと数ミリずれてたら死んでたとか……」
そして私は数週間後に退院した。
ハクが死んで数週間が経過しても私の心にはポッカリと穴が空いていた。
私が縁側で空を見上げていると魔理沙が話しかけてきた。
魔理沙「アイツは今どうしてんだろうな」
霊夢「……………」
魔理沙(…そっとしておいてやるか……)
魔理沙「…霊夢……また来るぜ」
魔理沙はそう言い残し、帰っていった。
それからしばらく時間が経過し、私が神社を掃除していたとき、1枚の紙切れが落ちていることに気がついた。
霊夢(これは…手紙?)
そしてそれを開くとその手紙は私宛のものだった。
【霊夢へ】
この手紙を読んでるってことは僕はもうこの世にはいないってことだよね。
この手紙で霊夢に伝えなきゃいけないことを伝えようと思う。
実は僕、転生みたいなもので魂だけをこの世界にある体に憑依させてたんだ。
そしてその体がやつのクローン体、つまり偽物だったんだよ。
だからヤツが死んだから僕も死んだんだ。
まぁ僕は天国で見守っておくから残された人生を精一杯頑張ってよ!
そして最後に……ありがとう。
【ハクより】
そんな事が書かれていた。
それを読み終わったとき、心の穴が埋まったような気がした。
そしてそれから数日後、博麗神社にハクの墓が建てられた。
霊夢「じゃあ今日も精一杯頑張りましょうか!」
こうして幻想郷に平和で静かな日常が訪れた。
コメント
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総集編!!、感想プリィズ……