テラーノベル
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ぺちゃ_24
328
81
をると
1,228
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嘔吐表現あり
体調不良な🍆
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「……ぼんさん、顔色悪いですよ? 大丈夫ですか?」
動画の収録スタジオ。機材のチェックをしていたおんりーが、ふとぼんじゅうるの顔を覗き込んだ。
その声に、近くで台本を読んでいたドズルも視線を上げる。
ぼんじゅうるはデスクに肘をつき、青白い顔で力なく笑った。
「あー…おんりー。ごめん、ちょっと昨日から胃のあたりが重くてさ……。でも大丈夫、ただの寝不足か食べすぎだと思うわ」
「本当に無理しないでくださいね」
そう優しく声をかけたのはおらふくんだ。隣でMENも心配そうに眉を寄せている。
「ぼんさん、最近スケジュール詰まってましたから。今日の収録、僕らが多めに喋るんで、喋るのきつかったら合図してください」
「ありがとなぁ、みんな……」
いつもの軽口を叩く余裕すらなく、ぼんじゅうるは喉の奥をせり上がってくる不快感を耐えていた。
ただの疲れだと思いたかった。しかし、下腹部がギルギルと嫌な音を立てて疼き、冷や汗がシャツを濡らしていく。
「よし!じゃあみんな、収録始めようか!」
ドズルの元気な声とともに、スタジオの空気が切り替わる。ぼんじゅうるもいつものキャラのスイッチを無理やり入れた。
しかし、それが限界を早める引き金となった。
ゲームが始まって15分。画面の激しい動きに合わせて視界がぐらりと歪む。それと同時に、胃の底から爆発的な吐き気が突き上げてきた。
「っ……げほっ、」
マイクがミュートであることを確認する間もなく、ぼんじゅうるはガタッと椅子を跳ね除けて立ち上がった。
「ぼんさん!?」「え、ちょっと待って!」
メンバーの焦った声が遠くに聞こえる。ぼんじゅうるは口元を両手で強く押さえ、フラフラとした足取りでスタジオのドアを飛び出した。
廊下を這うようにしてすぐ近くのトイレに駆け込む。
個室のドアを乱暴に開け、便器の前に崩れ落ちる。膝をつくと同時に、限界が完全に決壊した。
「う、お、っ……! げほっ、げぇ、っ……!!」
凄まじい嘔吐反射が体を襲う。昨日食べたものや、胃液が容赦なく吐き出されていく。
「はっ、う、あ、……おぇっ、げぇーっ!!」
胃が雑巾のように雑に絞られる感覚。喉を焼くような酸っぱい味が口内に広がり、涙と鼻水で視界がぐしゃぐしゃになった。
お腹が捩れるように痛み、呼吸がうまくできない。
「はぁ、はぁ、っ、う、ぅ……」
一度目の波が引き、便器の縁を掴んだままガタガタと震える。全身の血の気が引き、指先が凍りついたように冷たい。
その時、トイレのドアが静かに開き、バタバタと複数の足音が近づいてきた。
「ぼんさん! 大丈夫!?」
ドズルの焦燥しきった声。
「MEN、冷たい水とタオル! おんりー、ビニール袋と着替え持ってきて! おらふくんはポカリ買ってきて!」
的確な指示が飛び、メンバーたちが一斉に動き出す。
「ぼ、んさん……背中、さするね」
ドズルが個室に滑り込み、ぼんじゅうるの丸まった背中に大きな手を添えた。ゆっくりと、円を描くようにさすってくれる。
「ド、ズ……ごめ、っ……う、あ、」
「謝らなくていいから。全部出しちゃいな、楽になるまで付き合うからさ」
その優しい言葉が、かえって張り詰めていたぼんじゅうるの心を折った。最年長として情けない、迷惑をかけて申し訳ないという精神的な病みと、肉体的な苦痛が混ざり合い、視界が涙で完全に滲む。
「うっ、おぇぇ”ーっ!!」
二度目の大きな波が来た。ドズルは嫌な顔一つせず、ぼんじゅうるの乱れた髪を優しく押さえ、背中をさすり続ける。
「よしよし、偉いよ。吐いちゃえ。全部出しちゃおう」
「げほっ、ごほっ! ……はぁ、っ、ひゅ、……」
胃の中のものが完全に空っぽになっても、嘔吐の反射は止まらない。苦い胆汁と胃酸だけが、ボタボタと便器に落ちていく。
胃が空っぽの状態で吐くのは、何よりも体力を削った。数分後、ようやく波が収まり、ぼんじゅうるは完全に脱力してドズルの体に寄りかかった。
「お疲れ様。きつかったね」
MENが持ってきた冷たい濡れタオルで、ドズルがぼんじゅうるの口元や汗ばんだ首筋を優しく拭う。おんりーが用意した水で口をゆすがせてもらい、おらふくんが買ってきたスポーツドリンクを一口、なんとか喉に流し込んだ。
「これ……完全に胃腸炎だな。かなり流行ってるし」
MENが眉をひそめながら言った。
「ぼんさん、今日と明日はもうお仕事お休み。病院行って、僕の家で看病するからね」
ドズルがそう言うと、おんりーとおらふくんが「僕たちも手伝います」と真剣な目で頷いた。普段はみんなを引っ張ったり、いじられたりして場を和ませるぼんじゅうるが、今は小さな子供のようにドズルの服の袖をぎゅっと握りしめている。
「みんな……本当に、ごめん……」
弱々しく呟くぼんじゅうるに、4人は顔を見合わせて、今日一番の温かい笑顔を向けた。
「何言ってるんですか。いつも僕たちを支えてくれてるんだから、こういう時くらい、いくらでも甘えてください」
いつもはドライなおんりーのその言葉に、ぼんじゅうるは小さく息を吐き、安心したようにそっと目を閉じた。
fin.
コメント
1件
読了しました〜。ぼんさんが体調崩して嘔吐しちゃう展開、リアルな描写で胸が痛くなったけど……その後のドズルたちの優しい対応にじーんと来ました🥺 特にドズルが「背中さするね」って寄り添って、おんりーが「甘えてください」って言うところ、仲間っていいなって思いました。 何より5人の絆が感じられて、読後感がすごく温かかったです。びびさんの筆致が細かくて、目に浮かぶようでした🤍