テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
episode #7 start
┈
西畑大吾side
……あれ?
って思ったのは、
夜が更けてからや。
ソファで並んで、
いつもみたいにテレビ流してるだけやのに。
謙杜、
やけに静か。
「……謙杜?」
「ん?」
返事はするけど、
視線、俺から外さん。
(……近ない?)
気づいたら、
距離が縮んでる。
「……どしたん」
聞いた瞬間。
謙杜、
ふっと笑った。
「……大吾くん」
その声。
昼間より、
少し低い。
「俺のこと」
「閉じ込めてる自覚、あります?」
(……急に何)
「あるに決まってるやろ」
「ですよね」
そう言って。
——手首、
軽く掴まれた。
力、
全然乱暴ちゃう。
でも。
(……離せへん)
「……謙杜?」
「大吾くん」
一歩、
前に出てくる。
視線、
逃がさへん。
「俺」
「守られてるだけの存在やと思われてるの」
「ちょっとだけ」
「嫌でした」
胸、
どくんって鳴る。
「……嫌なら」
「嫌じゃないです」
即否定。
「でも」
「俺のほうが」
「我、強いです」
——その言い方。
冗談ちゃう。
「……それに」
一歩、
さらに近づく。
「力も」
「大吾くんよりありますよ」
「……試す?」
挑発。
(……20の顔ちゃう)
「……冗談やろ」
言った瞬間。
ぐい、って。
——壁。
背中、
当たる。
「……え」
壁ドン、
されてる側。
(人生で初めてや)
「冗談ちゃいます」
近い。
息、かかる。
「俺」
「嫉妬深いですし」
「……え」
「大吾くんが」
「他の人に優しいとこ想像しただけで」
「嫌です」
目、
逸らせへん。
「……大吾くん」
低く、囁く。
「俺」
「ここにいるの」
「選んでます」
——その一言。
頭、
真っ白。
「……それ以上言うな」
声、
震える。
「心臓もたん」
謙杜、
少し驚いた顔してから。
「……可愛い」
そう言って。
手、
離す。
距離、
戻る。
「今日は」
「これくらいにしときます」
「……は?」
「大吾くん」
「耐性なさすぎ」
「誰のせいや」
「俺です」
平然。
……完全に。
主導権、
奪われてた。
(……やば)
可愛いと思ってた。
守る側やと思ってた。
「……なぁ、謙杜」
「はい?」
「それ」
「いつからや」
「さぁ」
笑う。
「でも」
「大吾くんが泣いたとき」
一瞬、
真面目な目。
「……離したくなくなりました」
——心臓、
完全にアウト。
(……俺)
(この子に)
(捕まってる)
誘拐したはずやのに。
気づいたら。
捕まえられてたのは、俺やった。
┈
episode #7 finish
𝐍𝐞𝐱𝐭…❤️💛𓈒 𓏸
コメント
2件
激アツ展開きたーーーー!!✨だんだんいい感じになってきてますね~😏