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【注意事項】
こちらの作品は、実在する方々のお名前と、一部容姿をお借りした二次創作作品です。
公式様方と一切の関係はございません。
また、こちらの作品には
・魔術パロ
・年齢操作
が含まれています。
そして何から何まで捏造です。
誤字脱字などありましても、暖かい目で見守っていただけますと幸いです。
______________
「スマイルさん!!あっちで魔力暴走が!!」
「…今行く」
魔力暴走を起こしているのは小さな子供二人。
街中で遊んでいたところ、何故か魔石が落ちておりそれを拾った一人の魔力が一定のラインを越してしまい、魔力暴走が始まった。
もう一人もつられる…共鳴して魔力暴走を起こしたという。
近くにいた魔術師達が頑張っているらしいが、二人は手に負えず今も暴れているという。
(…アイツらか)
視界に映るのは、二人の子供を、数人の魔術師が囲っている姿。
「スマイルさん、?!来てくれたんですね、!!」
「あぁ。今はどうなっている?」
「あの二人の魔力が異様多く…複数人で取り組んでいるのですがどうにも…」
「なかむっ!なかむ、!!」
「おい!危ないから下がらせと言っただろう!」
「す、すみません、!」
「……」
後ろから声が聞こえ振り返ると、そこには子供が三人。
「ぶるーく、!なかむ、!」
「早く下がらせ___」
「君達はあの二人の友達?」
「す、スマイルさん、!?」
腰を屈めて、目線を合わせる。
「っ、そうなの、!!」
「あの二人は大切な友だちなの、!」
「そうか…じゃあ助けてやらないとな」
「ぇ、」
「ちょっと待ってろよ」
その場から立ち上がり、”なかむ”と”ぶるーく”の方へと向かう。
「通してくれ」
「スマイルさん、!」
「二人は”なかむ”と”ぶるーく”で合ってるか?」
「ぅ゙っ、ぁ゙ぁ゙ッ…」
「ぃ゙ッぅ゙…」
「…ちょっと手借りるな」
二人の手を取り、手に意識を集中させる。
「ふぅ…」
指先から全身へと、波のように魔力が流れ込む。
「…ほら、呼吸。真似しろ」
暴れていた二人の魔力が、わずかに揺れた。
「っ、ぁ…」
「…あ、れ…?」
「急にで悪いが、この石、拾ったか?」
先程魔術師から渡してもらった石を見せる。
「…ひろ、った…きれいで、つい…」
「そうか。…この石は魔石っつってな、まぁ、そのな、魔力が込められている石なんだ。」
「ぅ、うん…」
「魔石は基本的に、魔力が少ない人達が仕事をしたりするために使うものなんだ。それに魔石にも色々種類があって大人でも扱うのが難しい。子供なら尚更。今回の君達のように大人までも使い方を誤って暴走してしまうこともある」
「ご、ごめ、なさぃ…」
「別に怒っているわけじゃない。今回の暴動は君達が悪いわけじゃないから」
「で、でも…」
「魔石が普段あのように落ちていることは滅多にない。ちゃんと管理しなければいけないモノだから。だから、アレを落とした奴が悪いんだ」
「ぅ…ん?」
「…まぁ自分達はただ巻き込まれただけって思っとけば楽になるよ」
「、そぅ、なの…?」
「俺はそう思うね。…そろそろお友達のとこに行ってあげたら?ずっと待ってるよ」
「…!」
「なかむっ…!」
「ぶるっく、!」
「ぅわっぁ、!?」
「うぎゃッ!?」
三人のお友達がなかむとぶるーくに抱き着く。
「ほんとに心配したんだからねッ…」
「しぬかと思ったぁっ…」
「うぅ゙~っ…」
「んふふっ、ごめん、笑」
「ごめんねぇ…笑」
三人は泣いているが、当人二人は申し訳なさそうな顔をしながらも笑っている。
「…よかったな」
そう小さく呟いて、踵を返した。
◆
本棚から一冊を抜き取り、ぱらぱらとページを捲る。
「…借りて帰るか…」
本を手に持ってカウンターへと向かい、本を差し出す。
「おや…スマイルくん?」
「! ヘルマンさん」
「お久しぶりですね」
「ご無沙汰しております」
ヘルマンはスマイルの手元の本に視線を落とす。
「…魔石理論書、第三版…。相変わらず物騒なものを読みますね。貴方は」
「仕事ですから…」
「ふふ、そうですか」
「先日、街で魔力暴走がありまして」
「あぁ。噂はもう回っていますよ。子供が二人、でしたか。無事だったと聞きました」
「ええ…運が良かった」
「運、ねぇ…」
「…何か違いますか?」
「うーん…私は貴方が行ったからだと思いますけどね」
「…買い被りです」
「謙遜が過ぎますよ」
「ところで…最近、色々な国で魔石の管理がずいぶん杜撰になっているようです」
「…..」
「今回のように、”落ちていた”、だけでは済まないケースが増えているんです」
視線を、本に落とした。
「調査は?…」
「進んでいますが、表に出せない案件も多い」
「…そうですか」
一拍。
「…なら、気を付けておきます」
「ええ。そうしてください」
ヘルマンは苦笑した。
「本の返却期限は二週間後です」
「了解です」
「…それと」
「噂ですが、子供達が貴方のことをヒーローと呼んでいるらしいですよ」
「…..」
「随分と好かれていますね」
スマイルは一瞬だけ目を伏せ、扉へ向かう。
「…子供に好かれるのは、好きなので」
「…そうですか、笑」
そう言って、扉を開けた。
外の光が眩しい。
「では、失礼します」
「ええ。また」
扉が閉まり、静寂が返ってくる。
「…本当に、厄介で優しい人だ」
ヘルマンが小さく呟いた。
◆
家の扉を閉め、鍵を掛ける。
金属音がかちゃりと鳴った。
靴を脱ぎ棚にしまい、短い廊下を進む。
灯りを点けると見慣れた部屋が浮かび上がった。
外套を脱いで壁に掛け、袖についた埃を軽く払る。
部屋は狭いが物は少なく、どこに何があるか分からなくなることはない。
窓を少し開けると、夜の空気が入り込んだ。
冷えている風が顔に当たって気持ちが良い。
持っていた本を机に置き、椅子に腰を下ろす。
背もたれに体を預けると古い椅子が小さく鳴った。
ようやく肩の力が抜けるような気がした。
一度立ち上がり台所へ行き、小さなポットに水を入れ魔術で熱する。
何かを作るほどの気力はないが、何も口にしないのも落ち着かない。
棚を開けると乾いたパンとチーズが目に入った。
少し古いがまだ食べられる。
(…まあ、大丈夫だろ)
湯が沸くまでの間に、パンを皿に乗せ、チーズを削る。
手は勝手に動く。
考えなくていい作業も、嫌いじゃない。
湯が沸き、術を消す。
カップにティーバッグを入れ、湯を注ぐと湯気が立ち上った。
カップを手に持ち一口啜る。
「…あっつ」
だが、熱いのも嫌いじゃない。
机に戻り、パンを齧りながら本を開く。
魔石理論書。
数行読むが、文字が頭に残らない。
さっきから同じ行を何度も目で追っている。
(…今日は無理か…)
本を閉じ、机の端に寄せる。
昼間の光景がふと頭に浮かんだ。
泣いていた子供達。
しがみつく手。
最後に見せた、あの眩しい笑顔。
(ちゃんと、帰れただろうか)
確認しようもないことを考えて、少しだけ自嘲する。
台所へ行き、いつの間にか食べ終えた皿とカップを洗う。
ぴちゃり…ぴちゃり…と水音が部屋に響く。
「…静かだなぁ」
独り言が、はっきりと聞こえた。
シャツを脱ぎ、畳む。
乱れたままにすると落ち着かないし、朝が面倒になる。
布団を敷き、端を整える。
横になると体にだるさが一気に降り注いできた。
体を仰向きにし、天井を見上げる。
(「子供に好かれるのは、嫌いじゃない」…か)
昼に言った言葉を心の中でもう一度唱えた。
目を閉じ、呼吸を整える。
「…明日…する事無ぇ…」
そう呟いてから、しばらくして灯りを消した。
「…寝るか」
意識がゆっくり沈んでいった。
◆
夜が明けて数時間。
まだ浅い眠りの底にいた意識を、硬い音が引き上げた。
(…?…こんな時間に誰だ…)
もう一度、控えめなノック音が鳴る。
こんな時間に訪ねてくる者は少ない。
不思議に思いながら重たい体を起こし、扉へ向かう。
鍵を外し、ゆっくり扉を開けると、そこに立っていたのは見覚えのある子供2人。
「なかむ…ぶるーく…?」
その二人は、昨日とは違った。
仕立ての良い外套。
胸元には金で作られた紋章。
丁寧に整えられた髪。
まさに”貴族”というような外見をしていた。
「…朝早くに、すいません」
最初に口を開いたのはぶるーくだった。
ぶるーくの隣になかむが一歩前に出る。
「お願いが、あります」
二人を黙って見下ろすように見る。
「昨日みたいにならないようにしたい…」
不安と
「自分の魔力、ちゃんと扱えるようになりたいんです」
悔しさと
「俺たちを、鍛えてください」
そして、決意。
その全てが、その言葉達に、詰まっていた。
______________
軽く設定
🙂:後宮魔術師
🐼📕:貴族
👓️🎤🦈:平民
子供達は🙂の世話(弟子)になる予定
魔力の多さ
1.スマイル
2.なかむ
3.ぶるーく
4.しゃーくん
5.きんとき
6.きりやん