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前話までの反応、本当にありがとうございます。

本作は身体的暴力・精神的支配・歪んだ性愛・ホラー的描写を含みます。

今回の話は特に、濃密なエロスと狂気が絡み合うため、苦手な方はご注意ください。



無断転載・通報はご遠慮ください。

参考やインスパイアの際は一言いただけると嬉しいです。


今回は、

「狂気と快感が交錯し、声なき叫びが脳裏を焼き尽くす朝」を描きます。




どうか、ふたりの愛が交わる日がきますように











なんで、こうなったんだよ……




視界の端が、熱で滲む。



でも寒気が止まらない。

膝に置いた指先が、骨の奥から冷えていた。




おれは――




こいつと、付き合ってもいない。

セフレでもない。

触れたいとすら、思ったことがなかった。




「やめろって言ってんの、聞こえねぇのかよ」




懇願なんて、したくなかった。


でも喉が、勝手に命乞いしてた。




士道は、笑っていた。


無表情の、笑顔で。



そして、ゆっくりと、

指一本触れることなく、耳元へ顔を寄せる。




「俺さ〜…よいちチャンの脳ミソどこからトロけるか知ってるんだよね」




ぞわっ、と背骨を這い上がる寒気。

触れられてない。


これは脅しなのだろうか?

怖くはなかった。

でも――


心臓が、跳ねた。




「たとえば今俺の声、喉の奥で震えてるでしょ?」




唇がひとりでに震えた。




「肺…止まってる。 息止めちゃったんだ?」


「ち、が…黙れ!クソがッ…」




そう言ったつもりの舌は、喉の奥で転がったまま動かない。



「かわいい♡俺よいちチャンのそういうとこすき♡」





ドクン。




音が、皮膚の裏で跳ねた。




「俺の声響いてるのわかる?喉、肺、心臓…頭のてっぺんまで、じわじわと染みてるよね?」


「んっ、なに…ッッ…いって…」


「喘いでるじゃん」(笑)



ふいに、目の奥が焼ける。

理性が崩れる音がした。



触れてないのに――


腰が、勝手に揺れる。




「ねえ、誰に何されたらそんなに足震えるの?」


「ち…ッッ、…だまっ…れ」




言葉が、どこにも届かない。

士道の声だけが、脳の深部へ、まっすぐ染み込んでいく。




「ふーん…?♡ねえねえ聞いてよ

俺の声気持ちいっしょ?♡ 」



気色悪い

どこからこんな自信がでてくるんだろう




「ッッ…う、るせぇよッッ”…だまってろ、自意識過剰野郎ッッ… 」


「はいはい。

じゃあさ〜、挿れてって、言ってみてよ」






瞬間、呼吸が止まった気がした

全くじゃあになってない。

こいつとは話が噛み合わない


というか昔からこいつに話なんか通じなかった気もする。


ほんっと腹が立つ

ベットから落ちてしねばいいのに




「言わないなら、ずっと俺の声だけで壊してあげる♡ 触れなくても、お前は俺の声だけで、狂えるだろ?♡」




ぞわり。



声が、音が、耳の奥から脳髄を撫で上げる。

誰かの声が、頭の中で叫んでいた。



…逃げろ

…逃げて

…助けて

…誰か

…でも、もう



喉が詰まり唇が、震えながら開いた。




「…言わねぇよ、どっかいけ…ッッ”」




その言葉を遮るように、

士道はふわりと囁いた。




「じゃあ、言わせてあげる」




耳元で今日一甘い声で囁いてきた



その瞬間


音のない熱が、頭の奥で爆ぜた。



「あッッ…??♡ 」



触れてない。

でも全身が、どろどろに溶け出す。



目の前が、脳が、バチバチと音を鳴らしてるように聞こえる。



息の通り道が焼ける。

指の先、太腿の裏、どこにも触れてないのに――疼いていた。




「ほら、声が漏れてる。

おれの声、身体の奥に入ってきてるでしょ?」


「ぅあっ…♡や、しゃべぇッッ…んあッッ…ぁあ”?♡まッッ…ぁ♡だめ、やだ…っ♡♡」


「だめって言いながら、腰動いてるよ?♡ 誰の声で感じてるの?」


「っ”…ぅ、んん”…ッッ♡♡」




士道はわざと聞こえるように、小さく呟いた。




「次にその口が開いたとき、“挿れて”って言うんだよ。言ったら絶対気持ちいよ?♡ 」


「ッッ…しな、ッッ…言わねぇよ!ばーか」




士道の手が、まったく触れていない距離から、ぽつりと言った。



「じゃあ、次の言葉で証明して?」



ほんの少しだけ、腰が浮いた気がする

それを見ていた士道の声が、いっそう甘く濡れた。



「”もうむり”って言った瞬間、いれてあげる♡」



次の瞬間、




ズクっ




脳の中心に、なにかが突き刺さった。



「うあ”ッッ…!?♡♡やっ、あぁ”!?♡ 」



喉の奥で、知らない声が響く。

理性が引きちぎられる。




「…ッッ”、れて、…ぃれて、?♡も、ッッ…むりだから…ぁッッ♡♡ 」




その一言を聞いたとき、

士道の瞳が、わずかに揺れた。



「…ふっ、やっと素直になったね♡」



それはまるで――

言葉によって口説き落とされたような瞬間だった。



重なる吐息。

触れ合うのはまだ、ほんの一瞬先。



でも、もうすでに

脳も心も、全部、溶かされていた。










ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

言葉だけで溶かされていくその過程に、

ほんのひと滴でも、あなたの何かが触れていたなら幸いです。


次回、ふたりの身体が初めて、交わります。

依存と愛が重なる瞬間を語らせて頂きましょう


どうかご自身の感覚を何より大切に。

この世界と、無理のない距離で向き合っていただけますように。


――また、闇の朝でお待ちしております

















NEXT→♡300⤴︎










今回、正直なところ満足してないんだけど…

もし誰かの心に少しでも満足感が届いてたら嬉しいな🥲










この作品はいかがでしたか?

816

コメント

17

ユーザー

やっぱ天才テン(ง ˙˘˙ )วサイだね

ユーザー

上手すぎ...まぢ大好き💞 コレ見てたら風邪を吹っ飛ばしてくれたように感じた笑

ユーザー

٩( *˙0˙*)۶ヤホ!!学校疲れたけどこれみた瞬間癒された( ˙▿˙ )☝

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