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なにわ男子小説集

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なにわ男子小説集

9 - 第9話〜道長〜

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2023年08月21日

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謙杜side


キラキラ光るスポットライト、熱い歓声。ライブしてる時は不安とか全部忘れられる。今まで感じる気とのできなかった分、今頑張らなきゃあかん。もうすぐ24時間テレビもある。こんなんでぶっ倒れてたら迷惑かけるだけ。


駿  「謙杜?ぼーっとしてどないしたん?」


謙  「え?なんでもないで!笑」


駿  「ならいいけど。」



ライブ途中の衣装チェンジ。横にいたみっちーに声をかけられたけど、今ここで休んだら迷惑しかかけない。せっかく掴んだツアーと言うチャンス。俺のせいで台無しにする訳には絶対行かない。頭は痛いし、少し視界もボヤけて来た。残り5曲、これを終えればどうにかなる。耐えろ、謙杜。



_________♪______♪♪____



謙  「ふー……(やばいそろそろ限界や……)」


頭もろくに回らず、歌詞が流れてこない。ダンスも踊れているか分からないのに、ファンの人は喜んでくれるのだろうか。


駿  「____♪……ヒョイ」


謙  「……は!?ちょと、みっちー?!」


駿  「いいから。とりあえずはける。」



ファ  「キャ───(*ノдノ)───ァ道長ーーーー!!!!!!!!」


みっちーに抱かれ、袖にはける。バレるのも当たり前やな。あんなろくに歌えずフラフラしてんやから。ほんまに、ほんまにごめんなさい。



駿  「なんでこんなになるまで言わんかったん。あんで誰も気づかずぶっ倒れてたらどうするつもりやったん。なあ、謙杜。」


謙  「だって……!」


駿  「自分犠牲にしてまで出るライブがあってたまるか!」



今まで見た事のない怖い顔。高いところから怖さと圧で潰されそうや。


駿  「ライブ終わるまで、休んどけ。絶対戻ってきたらあかんでな。」


謙  「みっち……!」


そう言って彼はステージに戻っていく。俺は1人取り残され、その場に崩れ落ちる。


謙  「ごめんなさい……泣」



















ライブは無事終わりを迎え、心配そうに駆け寄ってくるメンバーがいた。



和  「謙杜!大丈夫か?」


恭  「どないしたん?なんかあった?」


謙  「ごめんなさい……ごめんなさい泣」


大  「謝ることやないで?笑 どうして泣いてるんか教えてくれる?」


謙  「体調、よくなくて、みんなに迷惑かけれんから、ライブ出てたら、みっちーに怒られて……泣」


丈  「おい、みっちー。どういうことや?」


駿  「自分犠牲にしてまで笑って欲しくなかったんです。衣装変えてる時から、なんかおかしいとは思っとったんです。でも大丈夫って言うから気にしんでいたけどやっぱおかしくて。」


和  「それにキレてみっちーが言って、謙杜が泣いてるってことやな。……どっちもどっちやろ?みっちーが言ってることも正しい。今1番大事な時やから、頑張ることも大切やけど、ほんとに辛い時は言わなあかん。みっちーも言い方ってもんがあったはずやな?」


駿  「謙杜、ごめん。言い方きつく言ってまった。……心配やってん。謙杜倒れて入院とかになったらどうしようって。」


謙  「俺もごめんなさい。ライブ中に倒れた方が迷惑かけちゃうかもなのに。助けてくれてありがとう。」


和   「こんで仲直りやな!」


丈   「はい、みんなそうやぞ?大事な時やけど、ホンマにやばい時は絶対休む。約束やぞ!」



これからは、無理せずみんなに笑顔を届けるから、待っててね。














はい!最近なにわちゃん達ライブ中に倒れたりしててほんとに心配です……。いっぱい頑張ってくれるのも嬉しいけど、健康が1番ってこと改めてわかって欲しい。辛い時は休んでね。ずっと応援してるから。

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