コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
静かな夜の無限列車――。
轟音のような風切り音が、列車の金属の響きを震わせる。夜は深く、車両の奥まで暗闇が広がっていた。外の景色はすっかり闇に覆われ、赤いランプの光だけが揺れ動く。その光に照らされて、床には血の跡がぼんやりと映り、戦いの痕跡を語っていた。
下弦の壱――その悪鬼は、すでに討たれていた。静寂は、勝利の余韻のように感じられたが、戦士たちの胸中には安堵だけではなく、張り詰めた緊張が残っていた。
車両の一角、禰豆子は荒い息をつき、目を見開いて辺りを警戒していた。手には日輪刀を持っている。
「……お兄ちゃん……」
小さく呟いたその名前は、過去の記憶と現在の状況の狭間で震えていた。炭治郎は今どこにいるのか――行方知れずになった兄のことを、禰豆子は忘れたことは一度もなかった。
「どこに行ったの……?」
今ここにいるのは煉獄だけ。彼の顔には真剣な光が宿り、何やら強い鬼の気配を察知している。上弦の鬼だろうか?
――突如として、空気が変わった。
風が走るようにこの場の空気がかすめ、冷たい殺気が忍び寄る。それは人間ではない、あの強大な存在――上弦の参、猗窩座の気配だった。彼の動きはまるで風のように滑らかで、静寂を切り裂く刃のようにこの場を満たしていた。
「フフ……」低く嗤う声が、闇を震わせる。
猗窩座は目の前にいる者の中で、手負いの者から始末しようと禰豆子を睨む。その瞳には冷酷さと戦闘本能だけが宿り、情け容赦のかけらもなかった。
禰豆子は反射的に刀を握り直し、煉獄の後ろに立った。呼吸が荒くなる。逃げたい、けれども退く場所はない。戦うしかない――心がそう告げていた。
「竈門少女、離れろ!」
煉獄の声が響く。筋肉の緊張が走り、体が自然に動く。彼は猗窩座に向かって突進し、その身を盾にして禰豆子を守った。剣光が一瞬、暗闇に閃き、鉄の衝撃音が鳴る。猗窩座の拳が煉獄の刀を避け、切り裂くように襲い掛かる。
「グッ……!」煉獄の顔が苦痛で歪む。だが、目の奥には揺るがぬ決意が光っていた。
その瞬間、この場から異様な気配が立ち上った。重く、圧倒的で、だがどこか兄を思わせる温かみも感じられる――その気配は、誰もが畏怖と戸惑いを覚える存在のものだった。
「………ずこ?」
声は、柔らかく、けれども確かに響いた。耳に届いた瞬間、禰豆子の全身が震え、目から涙が溢れそうになる。
炎のような紅い光の中に、額に痣があり、灼赫の髪をした、赤い瞳の少年が立っていた。刀を手にしているが、その瞳には鬼の血の色が滲む。彼――炭治郎だった。鬼となった兄が、今、目の前に立っている。
「お兄ちゃん!」
咄嗟に叫ぶ禰豆子。その声に反応するかのように、炭治郎は禰豆子の方に視線を向ける。胸の奥が締め付けられるような感情が、二人の間に流れる。
「……禰豆子?」
声は震えているが、間違いなく兄の声だった。鬼となった炭治郎が、彼女を守るためにこの場に現れた――その事実に、禰豆子は涙を抑えられなかった。
すると、煉獄が猗窩座に押されてることを知った炭治郎は、煉獄の元へ走る。
「お兄ちゃん!?」
急に炭治郎が走り出し、慌て出したが、向かっている場所が猗窩座と煉獄が戦っている場所だと分かった。禰豆子は焦りだし、
「お兄ちゃん戻ってきて!」
禰豆子は炭治郎を止めるが、全く聞いてくれない。その時、猗窩座の拳が煉獄の腹を突こうとしていた。
「煉獄さん!!」
禰豆子は煉獄を助けようと刀に力を入れる。
すると、
ヒノカミ神楽 炎舞
「っぐ…!」
猗窩座の腕は斬られ、煉獄の腹を突くことは無かった。
禰豆子は、あの呼吸に見覚えがあった。
「お父さん……?」
あれはヒノカミ神楽だ。よく父が舞っていた。あれを炭治郎が使いこなせてる。
「なぜ鬼が人間を助ける?」
「……。」
何も答えない炭治郎だったが、よく見ると、明らかに炭治郎は怒っていた。
「お前は鬼だぞ?自覚がないのか?」
猗窩座は一瞬で炭治郎の頬に傷をつける。
「お兄ちゃん!!」
炭治郎の頬についた傷は一瞬で再生した。
「その再生力……お前上弦か?だが、お前の目には上弦の数字が刻まれていない。お前何者だ?」
その言葉を聞いて、禰豆子は、
「私のお兄ちゃんよ!今は鬼だけど、必ず人間に戻すの!だから鬼殺隊に入ったのよ!」
「ほぉ……?お前の兄か。
おい、お前、名はなんと言う?」
「……炭治郎。」
「そうか炭治郎……。いいか?よく聞け。お前は鬼だ。鬼は人間を喰う。それが鬼だ。なのにお前はなんだ?人間を1人も喰ってないな?それなのに再生力が非常に高い。その再生力は上弦に匹敵する。あの方から貰った血が多いのか知らないが、お前は鬼だ。それだけは忘れるなよ?炭治郎。」
「……俺は鬼だ。鬼だけど、鬼舞辻無惨が許せない。俺は必ず、鬼舞辻の首に刃を振るう。」
「そうか……なら分からせてやろう。」
術式展開 破壊殺・乱式
「!!」
炭治郎は咄嗟に猗窩座の攻撃を刀で切り落とす。
「その刀は誰から貰ったんだ?まさか殺して奪ったのか?」
「ちがう!これは俺を助けてくれた人から貰った大事な刀だ!」
「ならその人間を殺して喰ってやろう。」
その言葉に怒りが増した炭治郎の動きが早くなった。
(こいつ……はやい!!)
猗窩座は目で追うのが精一杯だった。すると、猗窩座の首に刃が通った。
「……!!」
猗窩座は咄嗟にこの場から離れた。だが、猗窩座の首には斬られかけた傷がある。
(あの一瞬でここまで斬るとは……)
それに、猗窩座は炭治郎に傷1つ付けれてない。まず、攻撃自体が当たっていない。
「これは面白いな……」
猗窩座がこの場から離れてる間に炭治郎は、呟く。
「奴に再生が遅れるよう細かく斬撃したから当分戻ってこないだろう。」
「お兄ちゃん……?」
「禰豆子…よかった、生きてて。」
「うん、お兄ちゃんも生きててよかった。」
2人は抱き合った。
「感動の再会で悪いが、なぜ君は俺を助けてくれたんだ?」
炭治郎はその質問に
「……人間を守るのは当たり前ですから。」
と、太陽のような笑顔を見せた炭治郎に、煉獄は体が熱くなった。
これが恋だろうか―――。
と、煉獄はなにかに気づいたようだった。
すると、朝日がゆっくりと昇り、この場に淡い光を投げかける。猗窩座の瞳が光を反射し、影を作る。太陽――通常なら鬼を消滅させる力。しかし炭治郎は微動だにせず、光を浴びながら刀を握りしめる。
「お兄ちゃん……太陽から逃げて!死んじゃうよ!」
禰豆子の声に、炭治郎は微笑んだ。
「大丈夫、俺は太陽なんて効かない。逆に、太陽を浴びると体が回復するんだ。」
その言葉に、禰豆子も煉獄も目を見開く。圧倒的な力を持つ兄が、目の前で光を克服している。感情の奔流と戦場の緊張感が、複雑に入り混じる瞬間だった。
猗窩座は遠くからその様子を見つめ、冷笑を浮かべる。次の瞬間、影に紛れ、日光の届かぬ場所へと逃げ去った。その姿は、次なる戦いの序章を告げる影だった。
静寂が戻った。だが、戦いの余韻は重く、全員の胸に残る。兄弟の再会は、単なる安堵ではなく、新たな覚悟と対立を予感させる始まりだった。
朝の光が、蝶屋敷の屋根を優しく照らす頃。列車での戦いを終えた炭治郎は、煉獄と禰豆子に連れられ、荒れた街道を抜けて屋敷へと歩みを進めていた。空は薄紅に染まり、朝露に濡れた草が光を反射して、戦いの後の静寂を際立たせる。
「……お兄ちゃん、本当に生きててくれてよかった」
禰豆子は小さく呟き、炭治郎の背をそっと握る。鬼としての兄を、彼女はこれからも守る覚悟を胸に抱いていた。
炭治郎は微笑みもせず、しかし落ち着いた足取りで進む。鬼でありながら人間を守る存在――その事実は、周囲の景色を超えて孤独と責任感を彼に課していた。
屋敷に到着すると、しのぶや富岡、他の柱たちが出迎える。炭治郎の姿に、誰もが息を呑む。
「……これは……鬼…だな」
富岡の声には恐怖と好奇が混ざっていた。
煉獄が前に出て、炭治郎の状況を説明する。
「彼は鬼であるが、人間を守った。そして、太陽を克服している!」
その言葉に、しのぶは眉を寄せる。
「太陽を克服……?人間を守る鬼、ですか?信じられませんね……」
「胡蝶の通りだ。鬼など信用出来ない。」
柱達は納得できない模様だ。
禰豆子は柱に納得させるため、口を開く。
「お兄ちゃんは、戦いの最中も誰一人傷つけませんでした。はらにお兄ちゃんは煉獄さんを助けたんです!」
続いて、善逸と伊之助も口を開く。
「俺は最初、鬼は許せなかったけど、炭治郎の行動を見て、炭治郎は鬼を喰わないと思いました。」
「炭治郎が人間を喰ったら俺が首を斬ってやる!!
猪突猛進!!!」
御館様が静かに頷き、柱たちに説明を重ねる。
「炭治郎は、太陽を浴びることで体力を回復する。さらに、太陽の光で戦闘力が増すことも確認されているね。」
柱たちは驚きを隠せない。義勇は目を細め、しのぶは手を組みながら考え込む。炎柱・煉獄は額に汗を滲ませながらも、炭治郎の鬼としての能力と意思に興味を示した。
「このままでは、柱たちの力と同等か、それ以上にまでなる可能性がある。」
御館様の声が屋敷内に響く。
屋敷内の道場では、炭治郎と柱たちの稽古が始まった。
煉獄の炎の呼吸、風柱・不死川の技、岩柱・悲鳴嶼の圧倒的な力……。柱たちは順番に炭治郎の能力を試す。
「さあ、炭治郎。鬼であるお前の力を見せてもらう……」
悲鳴嶼が低く声をかける。
炭治郎は刀を握り、構える。鬼としての鋭い感覚、再生能力、太陽の力――すべてを意識した冷静な動きで、柱たちの攻撃をかわす。
「速い…!」煉獄が驚きを口にする。炭治郎の動きは、鬼でありながらも人間の冷静さを併せ持つ。技を受け止めつつ反撃を見せ、次々と柱たちの動きを封じていく。
そして、富岡の順番になった。
「俺は鬼だろうが容赦しない。」
「はい!」
「では行きますよ?よーいスタート!!」
スタートの合図が鳴ったと同時に富岡は炭治郎に突き技をだす。
『水の呼吸 漆の型 雫波紋突き』
炭治郎は咄嗟に避け、距離をあける。
炭治郎が刀を大きく構えると、
『ヒノカミ神楽 日暈の龍 頭舞い』
炭治郎の動きを追えない富岡は咄嗟に上へ飛ぶ。
視界を良くするためだ。
だが、
「富岡さんバレバレですよ?」
と、後ろから声がした。
『ヒノカミ神楽 火車』
炭治郎の攻撃をもろに喰らった富岡は、地面に叩きつけられた。
「ゲホッゲホッ……」
「富岡さん大丈夫ですか!?」
富岡は炭治郎の攻撃をもろに喰らってしまい、動けなかった。身体中切り傷だらけだ。
「受け身を取れば軽傷だったのにな。頭が足りねぇやつだ。」
と、富岡を煽った不死川だった。
「ぎゃぁぁぁぁ冨岡さん!!ごめんなさい大丈夫ですか!?」
「これのどこが大丈夫なんだか……」
炭治郎は焦った。力加減をミスってしまった。
今まで柱と戦った中で強そうな雰囲気を出てたからだ。
『血鬼術 紅蓮再臨』
「え?」
急に、富岡の周りには赤い炎が出てきた。その炎は富岡を包む。
「炭治郎君!?一体何を…」
「なんか急に、炎が出てきて…!」
すると、炎の威力が弱くなり、やがて炎が消えた。
すると、富岡は傷一つない状態だった。
「え!?」
この場にいるみんなは驚いてしまった。なぜあんな傷だらけの富岡が無傷になってるんだ?
「お前実は鬼か!?」
「違う」
「多分俺の血鬼術です。俺、心の中で富岡さんの傷のことでいっぱいで、考えてたら急に血鬼術が使えるようになってました。」
「一体どういうことだァ?」
炭治郎の説明を聞いても何も分からない。
そこで煉獄が口を開く。
「てことは、この傷も治るのか?」
と、煉獄が指を指したのは、自分の左目だ。
実は、煉獄は上弦の参との戦いで左目を失明していた。
「分からないですけど、やってみますね!」
炭治郎は血鬼術が出せるように集中する。
『血鬼術 血影再構』
すると、今度は赤濃い炎が煉獄の周りに出てきた。
その炎は煉獄を包む。
やがて、炎の威力が落ちていき、炎は消えた。
すると、煉獄は左目が見えなかったはずなのに、今は景色がとても見える。
「おぉ!治った、ありがとう竈門少年!!」
「よかったです!」
「これで煉獄さんも鬼殺隊が続けれますね!」
としのぶが安心したように言った。
「うむ!」
「どうやら傷を治す血鬼術はふたつあるらしいな?」
「ひとつは外部、もうひとつは内部と言ったところかしら?」
と甘露寺が推理する。
「そのようですね!」
「これから炭治郎君の血鬼術は必要となりますね!」
その後も、炭治郎は柱達とわちゃわちゃしたのだった。
無惨の屋敷――漆黒の闇が支配する空間に、猗窩座は足音もなく現れた。
上弦の参として、常に冷静な猗窩座の瞳に、炭治郎の戦闘映像が甦る。あの鬼は、これまでの相手とは全く異なる存在だった。
「……無惨様。報告をしに参りました。
」
猗窩座の目の前にいたのは、子供だった。
その言葉に反応した子供は、急に雰囲気が変わった。
目の瞳孔は黒く、猫の目のように縦長な朱色に変わった。
猗窩座の声は低く、感情をほとんど含まない。だが心中には確かな恐怖と興奮が渦巻いていた。
無惨は椅子に腰掛け、薄暗い光の中で猗窩座を見つめる。
「ほう…例のものは?」
「青い彼岸花の行方はまだ見つかっていないですが、代わりにいい情報を手に入れました。」
「それはなんだ?」
「陽の光を克服した鬼を見つけました。名は炭治郎と言います。」
「そうか、よくやった猗窩座!お前にはふんだんに血を分けてやろう!」
無惨の声にはいつもの冷酷さと、ほのかな喜びが混じっていた。
「ありがとうございます!」
そして、血を分け与えられた猗窩座はこの場から失礼しようとした。
だが、無惨に「待て。」と止められる。
「他にも報告はないのか?猗窩座よ。」
猗窩座は静かに報告を続ける。
「鬼殺隊にあって、あの鬼は人間を守り、太陽を浴びることで体力を回復しています。しかも戦闘力は上弦に匹敵するまでに高まる可能性があります。さらに、その鬼は産屋敷邸に預けられているでしょう。」
無惨は薄く笑い、指を鳴らした。
「なるほど…面白いではないか。ならば、産屋敷邸の場所を探せ」
その瞬間、暗闇の中から鳴女が姿を現す。
「御意。」
鳴女の血鬼術が動き始める。屋敷の位置、柱たちの動線、全てが無惨の視界に流れ込む。
猗窩座はその間、戦闘映像を思い返す。
「炭治郎…奴は只者ではない。あの力で無惨様の血を受けた鬼たちとも渡り合える」
その独り言に聞いていた無惨は低く笑う。
「その通りだ。奴を我が配下に引き入れるか…それとも始末するか…楽しみが増えたな」
屋敷の地図が鳴女の血鬼術によって照らされ、産屋敷邸の位置が正確に示される。
「これで、次なる計画が立てられる」
無惨は椅子に腰掛けたまま、次の指示を考える。
遠く離れた街道では、鬼殺隊が柱稽古を行い、炭治郎の能力を分析している。
無惨の視線は、その光景をも捉えていた。
「面白い…鬼の中でも、極めて特異な存在が出てきた」
猗窩座は拳を握りしめる。
「…炭治郎、次に会う時は…」
言葉はそこで途切れたが、その背中からは、次なる戦いの気配が滲み出ていた。
闇の中、無惨は静かに微笑む。
「この少年は、私の計画をさらに加速させるだろう」
鳴女の血鬼術は暗い闇を切り裂き、産屋敷邸への道を照らす。
次なる戦いの序章は、すでに動き出していた。
蝶屋敷――太陽の光が降り注ぎ、庭の緑が鮮やかに輝いていた。
炭治郎は刀を手に、太陽を浴びながら軽く体を動かしている。鬼としての鋭い感覚はそのままに、陽の光が力を与えている。禰豆子は傍らで兄を見守りながら、刀を握り直す。
「お兄ちゃん…本当に太陽で強くなるのね」
「うん…でも、力だけじゃない。守る意思がなければ、何も変わらない」
炭治郎の声は静かだが、強い意志が込められていた。
柱たちは庭の隅で炭治郎の動きを見守る。
義勇は無言で、しのぶは眉を寄せ、煉獄は胸を熱くしながらも冷静に観察する。
「人を守る鬼……か。これほどの力を持つとは…」
義勇の瞳が鋭く光った。
虫の声が聞こえる静かな夜―――。
遠くから不穏な気配が迫る。鳴女の血鬼術によって産屋敷邸の場所を突き止めた無惨が、産屋敷邸の前にいた。
「来る…!」
煉獄の声が庭に響く。
炭治郎は刀を握り直し、禰豆子と並ぶ。善逸と伊之助、柱たちも各々構え、緊張が走る。
闇の中、猗窩座が先陣を切る。彼の瞳には炭治郎への執念が宿っていた。
「またお前と戦うことが出来て光栄だ―――。炭治郎!!」
猗窩座の動きは、前回の戦いよりも鋭く、攻撃力も増している。
炭治郎は冷静に対応する。
「俺は鬼だけど、人を守る。誰も傷つけさせない!」
刀と拳が交錯し、庭の緑が舞う花びらとともに激しい戦場と化す。
禰豆子も鬼殺隊として動き、炭治郎と連携して猗窩座を追い詰める。
すると、
べべんっ!と琵琶の音が鳴った。
すると、鬼殺隊の足元に障子が現れた。その障子が開き、その中へと落ちていく。
叫ぶ暇もないまま、鬼殺隊は、
無限城へと落ちていく。
「これで私を追い詰めたつもりか?貴様らが行くのは地獄だ!この宵皆殺しにしてやろう!」
「地獄に行くのはお前だ無惨!絶対に許さない!」
そう叫んだのは禰豆子だった。
「やってみろ……出来るものなら、竈門禰豆子!!」
「!?」
(なんでこいつ私の名前を知ってるの?)
「禰豆子ちゃん!」
下から名前を呼んだのは善逸だ。
「鬼舞辻無惨は、炭治郎を狙ってる!炭治郎を見つけて保護しなければ!」
「そうね!お兄ちゃん待っててね!!」
そして 無限城編 が開かれた―――。