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「ふふふ…ついに!ついに!ボス部屋だあああああああ!」
エネアは一層のダンジョンの最深部に辿り着いていた。そこには恐ろしい姿をした巨大なモンスターが待ち構えていた。
鋭い爪と恐るべき牙を持つドラゴンの姿に、一瞬エネアは怯んだが、すぐに気を取り直した。
「だ、大丈夫。これまでの敵と同じように戦えばいいの!」
ドラゴンが大きな口を開け、炎を吐き出す。
しかし、炎がエネアに直撃することは無かったものの、余波で体は吹き飛ばされた。
「うわっ!?えっ!ちょっと!?」
信じられないことにエネアの体は無傷だった。
目の前で怒ることが信じられないドラゴンは何度も何度も、攻撃を繰り返したがエネアは全て無傷だった。
「いつもより多めに避けないと、余波で飛ばされるなんて…!本当に倒しずらいなあ…! 」
エネアはドラゴンの攻撃が止むまで、攻撃を避け続ける。ドラゴンが連続攻撃を準備する為に止まった瞬間、エネアは思い切ってドラゴンに向かって突撃し、短剣でその巨大に斬りかかった。驚くほど簡単に切り裂かれたドラゴンは地面に崩れ落ち、消えていったのだった。
「何とかクリア出来たみたい。私…案外強いのかな…?」
だが、彼女には自覚がなかった。
自分が持つ「絶対防御」のスキルがどれほど恐るべき力を秘めているのかということを。
彼女はほっと息をつき、ドラゴンが再度現れるまで休憩していた。
その背後には動揺する初心者パーティーがいたのだった。
「え、あの子1人でボスを倒してたわよ…」
「しかも攻撃をいとも簡単に避けて…、余波に当たっても、爆散しないなんて… 」
「当たったら、細胞がゆっくりと破壊されて、死に当たるやつだろ…!この時間になっても効いていないって事は相当の防御力だな…」