テラーノベル
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無事2本収録を終え、帰り支度を始める。
今日なら言えそうな気がする。
深澤は探した。
もう帰ったのか姿が見えない。
肩を落として自分も帰ろうと思ったら誰かに名前を呼ばれた気がして立ち止まる。
深澤ー・・。
阿部ーちょっといい?
深澤ーうっ、うん。
阿部ーコーヒーでも飲んで帰ろう?
深澤ーいいけど。
阿部ーちょっと話あるんだ。
深澤ーうん。
ボックス席の喫茶店。
深澤はドキドキしてきた。
話ってなんだろう?
でも、チャンスかも。
阿部ー単刀直入に言うけど。
深澤ー何?
阿部ー何で俺を見るの?
深澤ー・・。
阿部ーよく目が合うよね?
深澤ー気にしすぎじゃない?
阿部ーふ〜ん。
深澤ー阿部が俺を見てるんじゃないの?
阿部ーさてね。
薄っすら笑ってる。
阿部には深澤の気持ちが分かっているのか。
ドームツアーの話をして、帰って来た。
ラジオ、今回は深澤と阿部だった。
深澤はまた考える。
もう、言ってもいいかなと。
でも、何とも思ってないって言われたらショックだし。
よく見てたら阿部は目黒と仲良く話してる。
そもそもこういう恋愛を受け入れてもらえるのか。
秘密の恋になってしまう。
そういうのに抵抗ないのか。
ラジオの収録前、いや、後の方がいい。
阿部・深澤ー素のまんまでした〜。
阿部ー何が言いたそう。
深澤ー分かってるくせに。
阿部ー応えてほしい?
深澤ーその気あんの?
阿部ーさて、ふっか次第。
深澤ーどういう事?
阿部ーそういうことが出来るの?
深澤ー阿部だって。
阿部ーふっかのこと女の子みたいにしていいの?
深澤ー・・。
阿部ー覚悟が出来たらもう一度ちゃんといいにきて。
深澤ー分かった。
普段はあざとい女子みたいな阿部だけど、性格は男らしい。
自分が女の子みたいに扱われるのかと深澤は思った。
色々調べた。
女の子とは身体の構造から違う。
最後まで考えているんだろうか。
無理だ、深澤は怖くなった。
日常は何もなかったように過ぎて行く。
深澤は好きの気持ちが増してきた。
嫌われてない。
受け入れてくれる。
なら覚悟は決まった。
深澤ー阿部、話がある。
阿部ー分かった。
楽屋から出て廊下の隅っこで話す。
深澤はなかなか言い出せなかった。
阿部ーどうなの?
深澤ーちゃんとお前が好きだ。
阿部ーいいの?
深澤ーん、俺の気持ちは言った。
阿部ーいじめるよ?
深澤ーえっ?
阿部ー俺は優しくないの。
深澤ー・・いい。
阿部ーそう? じゃあお付き合いしますか。
深澤ー阿部は俺の事好きか?
阿部ーどうかな、教えてやんない。
深澤ー阿部!
阿部ー全く好きじゃなかったら付き合うなんて出来ない。
深澤ー言ってくれないの?
阿部ーそのうちね。
これは阿部も深澤を好きなんだろうか?
深澤は遊ばれてるだけか分からない。
まだ始まったばかり。
いつかは言ってくれるだろう。
コメント
2件
ブラック阿部好物なので読んでて楽しいです💚