コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「お待たせいたしました
お次のお料理は
『ミネストローネ風スープ』
でごさいます」
真っ赤なスープに様々な具材が入っていた
さっきのリアルのような夢を見たせいか食べるのが少し怖い
だけど空腹には勝てない
私は思いっきりスープを飲み干した
また眠くなった
今度こそ寝ないとそばにあったお水を一気に飲んだがまた眠気には勝てなかった
また知らない場所で目覚めた
ここはどこ?
濃い霧の中よく見るとここは病院だった
少し新しい感じの病院だ
正確な場所が知りたく病院の中へ入った
看護師の人や患者さんに話しかけても誰も答えてくれない
さっき見たリアルのような夢と一緒だった
しばらく病院の中を歩いていると廊下の隅で座って丸くなっている患者さんを見つけた
すごく体が細くまるで枝のようだった
そして何かに怯えているようだった
声をかけたがやはり何も返答は返ってこない
私はその人のことが心配で傍にいることにした
その後10分ぐらい隣で座っているとある女性の看護師さんがやってきた
「探したんですよ 早く行きましょ」
看護師さんは腕をつかみ患者さんを連れて行った
運んでいる途中で看護師さんは患者さんに耳打ちをした
「私たちがお金をもらえているのはあなたのおかげなんだら 逃げずにじっとしていなさいよ」
一見優しそうな女性の看護師だったがその言葉ですべての印象が変わった
その看護師は一瞬後ろを向いた
その瞬間背筋が凍った
まるで私に気が付いているかのように私の目を見てくるのだ
その行動に足を止めると看護師の人も前を向いた
あの目はなんだのだろう
この病院にいる人にどれだけ話しかけても誰も反応してくれなかった
私は怖いという感情と同時に嬉しいという感情が出てきた
さっきの患者さんが心配というのと気が付いてもらえたという嬉しさから二人の背中を追った