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おみず
26
ソ連さんも中々に癖詰まってる気がするよなぁ…
でもまぁ、やっぱり殺した罪っていうのは感じるべきだと思うんですよね
「罪と罰」ってロシア発祥ですし、なんと言ってもロシア帝国時代の書物じゃないですか!!
いやぁ、読みたいなぁ…
ふと廊下の突き当たりに人影が見えた気がした
それに足を速める
…いた、ロ帝だ
抱きしめて捕まえようと、手を広げる
なぜだか知らないが、逃げるわけ無いと思っていたんだ
そんなことなんてないと言うのに…
案の定、ロ帝は自分が近づくと逃げていった
もちろんそれを追いかけていく
ロ帝が曲がった左に曲がって、まだ姿が見えると、もう一段階速度を上げる
一、二、三歩と跳んではロ帝に抱きつこうとする
そこで手が空を切った
…あぁ、そうだ
から回った手がそのまま自分を抱きしめる
それが随分と虚しかった
…俺はこの感覚をよく知っている
俺の目の前にロ帝はいるけれど、幾度手を伸ばしたとて、触れれない
すぐ近くにいるのにどうしようもなく遠いんだ
あぁ、酒が飲みたいな…
お前の姿を見ないように、見えても歪んでお前って分からないように…
つい糸が切れたように、膝から崩れ落ちた
前に見えるロ帝の姿から目を逸らすように下を向く
ふと手が目に映っては、あまり見たいものじゃなくて、すぐに手を後ろにやる
それなのに、生ぬるい血の感覚が感じれて、動悸が激しくなる
煩いくらいの心臓の音、それが刻々と自分の命の日数を打っている気がして、いつまでも減らない罪悪感を思い出させる
あぁ、好きな人を殺めるということは、どれだけ重い罪ということか!
一緒に死ねたら良かったな
神なんて存在しないのだし、自殺は罪じゃないだろう
それを何度も考えたのに、結局ロシアに殺された
罪から逃げてしまったんだ!
あぁ、本当に…
…、…?
待て、俺はなにを言った?
俺がロシアに…殺された?
一体なんの話だ?
そう思うのに、頭の中には朧げながらに映るロシアと頭をかち割られたような痛みが思い出されては消えていった
…まさか、俺は、死んでいる?
「ソ連くーん、そんなところで固まってどぉしたの?」
そんな聞き馴染みのある煽りが聞こえた
気がつくと、目の前にしゃがみ込んで目線を合わせてくるロ帝がいた
「お前ッ」
ばっと手を伸ばすと、ロ帝は軽く下がって、避けた
…触れても掴めない、じゃなくて、避けられた
「…本物か」
「えぇ…僕は一人しかいないよぉ?」
そうやってロ帝は首を傾げて、おどけてみせた
「あぁ、間違いなくお前だな。声に腹が立つ」
きっとロ帝を睨むと、こいつは軽く笑ってきた
「そんなこと言うならさぁ、…逃げちゃうよ?」
そう言って、立ち上がろうとするロ帝の腕を掴む
「あ」
「…聞きたいことがある。なんでも、してくれるんだろ?」