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東方幻想録

第2話 - 第2話　火の粉

2025年06月22日

#東方Project

#東方二次創作

#オリジナルキャラ

月見酒

霊夢「でも、ここ、博麗神社に辿り着いた

人間にのみ選択肢が出てくる、

このまま幻想郷の住人になるか、

元の世界に戻るか」

迷うまでもない、答えは決まっている

出すべき答えは

赤羽「ここに、住みたい」

不意に出た答え、帰りたい、という考えを無くすように

霊夢「…分かったわ、それじゃあ

お金３０万で良いわ」

赤羽「…え!?お金いるの!?」

霊夢「当たり前でしょ、慈善事業

じゃないのよ」

勿論そんな大金は持っていない、それならただ帰ればいいだけだが、その選択肢は拒否をしている

赤羽「…こ…ここで働けませんか!?

皿洗いでも掃除でも何でもする！」

霊夢「…なんでそんなに残りたいの」

赤羽「…わ…からない…」

言葉に詰まる、なんとなく、なんて言えるわけがない

何より戻ればまた###########が始まってしまう

赤羽「…？」

頭の中に一瞬だけ流れた映像、しかし、

煙のように忘れてしまう何か

霊夢「…良いわ、私の周りの世話をする

こと、掃除洗濯料理に買出し全部」

赤羽は、分かった、と言わんばかりに強く頷く

霊夢「それと、これ」

投げられた札のようなものは、白と赤の珍しい陰陽玉の模様が描かれたものだった

霊夢「それはいわゆる住人の証、博麗の巫女の名の下保護されているって言う意味よ、証を持っている人間を無闇やたらに襲うような愚か者は普通居ないから」

赤羽「ありがとうございます!!」

霊夢「それじゃあ早速買い出しに行って

もらおうかし…ってアンタ人里の

場所分かんないわよね」

困ったような素振りを見せる少女をよそに遠くからキラキラと音が近付いてくる

向かって来る方を見ると箒に跨った黒と白の服と黒のトンガリハット

見た目からして明らかに魔女…魔法使いのそれだった

魔理沙「っと!遊びに来たぜ！霊夢！」

霊夢とは正反対のような性格の白黒の服と長めの金髪の少女が明るく声をかける

霊夢「今取り込み中なの、また今度来て

くれる？」

魔理沙「取り込み中〜？ってもしかして

お前外の世界の人間か!?」

その単語に警戒心を抱く、いくら博麗の巫女の証を持っているとは言え命を狙われないという保証はない

赤羽「…ッ!!」

霊夢「大丈夫よこいつはそんなのじゃ

ないから」

不思議と彼女の言葉には説得力が有り

警戒心が溶けてゆく

魔理沙「すっげぇ!!初めてみたぜ!!なぁ

どうやって入ってきたんだ!?

外の世界はどんなのだ!?」

こちらの興味が尽きない、という好奇心の塊のような瞳を向けられる

あまりの圧に後退りをする

霊夢「そいつ、記憶がないみたいなのよ

あまり詰め寄りすぎないの」

魔理沙「え…ごめんな、外の世界の人間

って中々見ないからつい

はしゃぎすぎちゃったぜ…」

申し訳なさそうに赤羽の方を向く少女

好奇心は残しつつもこちらの嫌が事はしたくないと伺える

赤羽「あ…いや…大丈夫何も覚えてないか

ら特に外の世界…？とやらで話せる

ことはないかな、というか外の世

界っていうのは…？」

ここで一番疑問に思っていた内容を口に出し問い掛ける

霊夢「ここは幻想郷、外の世界…いわゆる

貴方の居た世界とはまた別空間

陸続きだけどね、結界によって

空間も時間も外の世界から隔離

されているから」

魔理沙「んでも！たま～に結界の穴を

通って外の世界のもんが来たり

するんだよ、人間はかなり珍し

いけどな！」

霊夢と被せるように説明を始める

迷惑そうな顔をしつつも何処か楽しそうにしていた

赤羽「その…珍しいと言うのは…？

あの子たちの話だと過去にも

人が来ていた…と」

少女たちの顔が曇る、してはいけない質問だったのかと驚き、口を塞ぐ瞬間

霊夢の口が動く

霊夢「ルーミアとチルノが言ってたこと

ね数年前幻想郷を維持するための

博麗大結界に歪みが起こったの

原因不明、歪みが起こった結果

一時的に結界は消失

外の世界の人間が突如現れた

新たな土地を奪い合うように

流れ込んできたの、結果

幻想郷も外の世界も共に

甚大な被害が出たのよ…」

魔理沙「あぁ…ルーミアとチルノか

あいつらはまぁ…その一件で

友達を傷つけられてるからな…」

霊夢「幻想郷には外の世界の人間歓迎

ってのもいれば反対のやつも

居るのよ、その札を持っている

限りは安全だけどね」

あまりの衝撃に絶句する、あの子供達の怒気と殺気はそういう事があったのかと

理解する

そんな気持ちを察してか知らずか魔理沙が少し声を大きく話す

魔理沙「それはそうと!!自己紹介がまだ

だったな！私は魔理沙！

霧雨魔理沙だ!魔法使いを

している！よろしく!!」

得意げな顔で自己紹介をする魔理沙はその一言だけで重たい空気を一変させた

赤羽「僕は赤羽日向

昔の記憶は無いけど外の世界の

知識ぐらいなら少しはあるから

それでもいいなら少しだけ

話せるよ」

そう言うと少女はまた、キラキラした目でこちらを見てくる

霊夢「あ、丁度良かった、魔理沙

アンタこいつを案内して」

魔理沙「案内?」

霊夢「幻想郷よ右も左もやからないん

じゃ買い出しに行けないでしょ」

魔理沙「あぁそうか…って

こいつ幻想郷に居るつもり

なのか!?」

あまりの衝撃なのか目を見開く

大事そうに持っていた箒からも一度手を離し慌てて再度掴む

霊夢「えぇ、そうよ私の身の回りの

世話をすることを条件にね」

魔理沙「はぁぁ!?!?」

見開いていた目がさらに丸くなり

箒と帽子が地面に落ちてしまった

赤羽「あの案内が…嫌なら別に…

大丈夫だけど」

霊夢「ダメよ」

霊夢が少し食い気味に話す

霊夢「あのねぇ私の札を持っていても

危険はあるの！」

赤羽「分かった…？」

魔理沙「ま…まぁそういう事なら私が

案内してやるぜ」

ようやく驚きが引いたのか帽子と箒を取り、埃を払いながら承諾する

霊夢「助かるわ、それじゃあお願いね」

魔理沙「おうよ！そんじゃ箒に跨て

私の後に乗ってくれ！」

赤羽「え！もしかして俺も

飛べるのか！？」

魔理沙「勿論!一人二人増えたところで

問題ないぜ！私は天☆才

魔法使いだからな！」

魔理沙に促されたままに箒に跨り両肩をしっかり掴む

ー瞬間ー

霊夢「あ、ちょっ」

魔理沙「いっくぜぇぇ!!!」

赤羽「え？」

ー衝撃が走ったー

感情的な意味ではなく物理的に

赤羽「ああああああああああぁぁぁぁ

ｧｧｧ!?!?!?」

幻想入りして始めて空を全速力飛び

悲鳴が遠くなる少年を見ていた巫女は

心配そうに大きくため息をついた

咲夜「お嬢様、お連れしました」

レミリア「ようこそ、氷室零

貴方の来訪は運命で見えてい

たわ」

刻を同じくして、幻想入りした少年は

どこからともなく現れたメイドに

連れられ紅い館を訪れていた

??「誰だよ、テメェ」

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月見酒

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第2話 - 第2話 火の粉

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