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【朝、出発する頃の3番視点】
雨の日は嫌い。 あの血の雨のトラウマが蘇りそうになるから。
「3番、俺が送っていきますよ」
「…ん」
黄色いかっぱを着て外に出たら鷹先生が空を飛んで雄英高校まで送ってくれた。精神科の先生ってこういう時の配慮がいいな…
「はい、頑張ってください」
「ん…」
(3番、ほら行くよ?)
「おはよう」
ガラッと入ってきた担任に俊敏に自分の席に着いて静まるA組。
「今日のヒーロー情報学ちょっと特別だぞ」
「コードネーム。ヒーロー名の考案だ」
「「「胸膨らむヤツきたああああ!!」」」
騒ぐクラスメイトに黙らせるために個性発動する担任。当然躾けられてるA組は静まり返る。
「というのも、先日話したプロヒーローからのドラフト指名に関係してくる。指名が本格化するのは経験を積み、即戦力として判断される2、3年から…つまり今回1年のお前らに来た指名は将来性に対する興味に近い。卒業までにその興味が削がれたら、一方的にキャンセルなんてことはよくある」
「大人は勝手だ!」
「いただいた指名がそのまま自身へのハードルになるんですね!」
「そ。で、その指名の集計結果がこうだ」
リコモンで黒板に集計結果のデータが映る。1番指名が多いのは常闇、次に轟、次に爆豪で3人に4桁の指名が来ていた。
「例年はもっとバラけるんだが、三人に注目が偏った」
「だーー白黒ついた!」
「見る目ないよねプロ」
「2位轟、3位爆豪って」
「体育祭で順位逆転してんじゃん」
「ヘイト集めてたし、ボスモードの爆豪にビビるもんな」
「ビビってんじゃねーよプロが」
「さすがですわ轟さん」
「ほとんど親の話題ありきだろ…」
「わあああ!指名きてる!」
「うむ」
「緑谷無いな!あんな無茶な戦い方すっから怖がられたんだ」
「んん……」
「これを踏まえ…指名の有無関係なく、いわゆる職場体験ってのに行ってもらう」
「「「!!」」」
「おまえらはUSJの時、一足先に敵との戦闘を経験してしまったがプロの活動を実際に体験して、より実りある訓練をしようってこった」
「それでヒーロー名か!」
「俄然楽しみになってきたァ!」
「まァそのヒーロー名はまだ仮ではあるが適当なもんは…」
「付けたら地獄を見ちゃうよ!!」
扉から入ってきたのは体育祭で進行していたミッドナイト。
「学生時代につけたヒーロー名が世に認知され、そのままプロ名になってる人多いからね!!」
「「「ミッドナイト!!」」
「まァそういうことだ。その辺のセンスをミッドナイトさんに査定してもらう。俺はそういうのできん」
そう言って教卓の下からゴソゴソと寝袋を取り出す。寝る気満々の担任に誰もツッコまない。
「将来自分がどうなるのか、名を付ける事でイメージが固まりそこに近付いていく。それが名は体を表すってことだ。オールマイトとかな」
「(名前?肉体関係なく、俺の本名は常闇でコードネームは3番…ツクヨミ先輩…決めてくれません?)」
(もっちろん!ヒーロー名は…ルナ!ラテン語で「ルナ 」は「月」を意味して、ギリシャ神話の月の女神!「ルナ」と「ムーン」はどちらも月に関連する言葉だけど、違いが存在するの。 「ムーン」は名詞、地球の衛星である月そのものを指す。 一方、「ルナ」は形容詞、月に関連するものや月の性質を示す言葉。古代ギリシアにおいて本来の月の女神はセレネで、アルテミスは夜の女神だった。時代が下るとともに、 アルテミスとセレネは同一視されるようになり、アルテミスがセレネを飲み込んでいった。 ディアナとルナは、それぞれアルテミスとセレネのローマ神話上の名称。つまりルナは闇に飲み込まれていった月の女神の名前なのよ)
「(なら月で。)」
「じゃ、そろそろ出来た人から発表してね!」
あ、次は俺の番だ。教卓の上にボードを置く。
「ナイトヒーロー月」
「なんで月と書いてルナなのかしら?」
「ラテン語で「ルナ」は「月」を意味し、神話上の月の神の名称。「ルナ」は月に関連するものや月の性質を示す言葉だから」
「思ってた以上に意味があるのね…じゃあOK!」
「さて、全員のヒーロー名が決まったとろこで話は職場体験に戻す。期間は一週間。肝心の職場だが指名のあった者は個別にリストを渡すから、その中から自分で選択しろ。指名なかった者は予め、こちらからオファーした全国の受け入れ可の事務所40件。この中から選んでもらう。それぞれの活動地域や得意なジャンルが異なる」
「例えば13号なら、対敵より事故・災害等の人命救助中心…とかね」
「よく考えて選べよ」
「「「はい!」」」
「今週末までに提出しろよ」
「あと2日しかねーの!?」
「効率的に判断しろ。以上だ」
お昼休憩時間、俺は林檎を2個買って先輩に渡してから食べながら人気のない所へ向かった。
「(そろそろ血を見ないと衝動が…)」
(早く切っちゃいなよ〜)
「君ってヒーロー科の… 」
「匠。今(周りに)人(は居ないから演技は)無(しでいい) 」
「分かりました、3番様。何をしようとしてたんですか?」
「(🐿と🦟を)足した言葉」
「…なら俺に血をください。飲みますんで、血を飲むのは嫌いだけども痕跡でバレないように飲みますから」
「…了解」
「ん…3番様、血のご提供ありがとうございました」
「あぁ…(こちらこそ)」
(そろそろお昼休憩時間終わるから早く教室帰るよ!)
「了解しました。ツクヨミ様」