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『鎮静剤じゃ治らない』
夜の保健室。
カーテンの隙間から差し込む街灯の光だけが、 静かな部屋をぼんやり照らしていた。
tgはベッドに寝転がったまま、 白い天井を見つめる。
熱があるわけじゃない。
頭が痛いわけでもない。
なのに、 胸の奥だけがずっと苦しかった。
昼休み。
prが他のやつと笑っていた。
たったそれだけ。
それだけなのに、 心臓がざわついて、 息が詰まって、 どうしようもなく苦しくなった。
自分でも意味が分からない。
でも、 prのことになると最近ずっとこうだ。
「……重症かも」
ぽつりと呟いた瞬間、 保健室の扉が開いた。
pr「……いた」
聞き慣れた声。
tgが顔を向けると、 prが少し息を切らしながら立っていた。
どうやら探していたらしい。
それだけで、 胸が少しだけ軽くなる。
ずるい。
pr「お前、教室戻ってこねぇから探した」
tg「ごめん〜」
pr「体調悪ぃの?」
prはベッドの横の椅子に座る。
近い。
消毒液の匂いより、 prの柔軟剤の匂いの方が強くなる。
それだけで落ち着く自分がいて、 tgは困ったように笑った。
tg「……わかんない」
pr「は?」
tg「なんか苦しくて」
prが眉を寄せる。
真剣な顔。
その目を見た瞬間、 余計に胸が痛くなった。
pr「ちゃんと言え」
低い声。
優しい声。
逃げられない声。
tgは少し黙って、 毛布をぎゅっと握った。
tg「……prちゃんが悪い」
pr「は??」
tg「昼休み、楽しそうだった」
数秒沈黙。
それからprが固まる。
pr「……え」
tg「女子と笑ってたじゃん」
prはしばらく瞬きして、 次の瞬間、顔を真っ赤にした。
pr「お前それで落ち込んでたの!?」
tg「だって嫌だったし……」
言った瞬間、 自分で恥ずかしくなる。
重い。
絶対重い。
でも、 もう止められなかった。
prは片手で顔を覆う。
pr「……まじかよ」
tg「引いた?」
pr「逆」
tg「え」
prは大きくため息をついて、 そのままtgの頬を軽くつねった。
pr「俺だって、お前が他のやつと喋ってんの嫌なのに」
心臓が止まりそうになる。
tg「……prちゃんも?」
pr「当たり前だろ」
prの指が、 そっとtgの髪を撫でる。
優しい手。
熱い指先。
触れられるたび、 胸の奥が甘く痺れていく。
tg「……prちゃんのせいで苦しい」
pr「奇遇」
prは少し笑う。
でもその目は真剣だった。
pr「俺もお前のせいでずっとおかしい」
静かな声。
夜の保健室で、 その言葉だけがやけに鮮明に響く。
prはtgの額にそっと触れて、 小さく呟いた。
pr「こんなの鎮静剤じゃ治んねぇよ」
その瞬間、 tgは確信してしまった。
もう、 逃げられないって。
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全部描き貯めしてあるんよ
リクエストくれた子ありがと!
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