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教室リーグ~底辺モブ生徒が分析スカウターで超名門校の序列をぶっつぶす~
第98話 - 第98話 【意味のある敗北】2票差の決着と剥き出しの魂!絶対女王が知った「孤独な勝利」
42
1,513文字
2026年06月12日
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テラーノベル
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#主人公最強
ウサギ様
431
麗太
513
5,470
ブザーが鳴ったその瞬間、張り詰めていた会場の空気が一度だけ大きく揺れた。
柴田が天を仰いだ。
「やべえもう、どっちが勝っても、おかしくねえ。魂、全部、持っていかれたわ」
山中が、震える声で、呟く。
「歴史的、名勝負だ。論理の久条さんと、哲学の美崎さん。もう俺たちの次元の話じゃねえ」
斎藤が、静かに、結論づけた。
「五分だな。価値観を揺さぶったのは亜里沙。だが美崎の最後の反論も見事だった。あとは百人のアメリカの高校生が、どちらの『ロジック』を選ぶかだ」
司会者が震える声で、マイクを握る。
「それではこれより海の向こう、アメリカの高校生100人にジャッジいただきます。どうぞ!!!」
会場の全ての照明が、ステージ後方の巨大スクリーン、ただ一点へと収束していく。
数千人の観客が、息を殺し、その光を見つめている。
心臓の鼓動だけが、この世界の全ての音になったかのような、絶対的な静寂。
舞台袖のモニターで US Jury Voting のランプが点滅し、会場の空気がさらに張りつめる。
やがて電子音と共にカウンターが、ゆっくりと動き始めた。
14対14 ピッ
26対26
39対39 ピッ
45対45
48対48
ミラー:「おい、奏。お前の脚本でも、ここまでの接戦は、予測できていなかったんじゃないか?」
奏:「まあな。女王の脚本は俺が書いた。だが超才媛がその脚本を、アドリブでここまで書き換えた。最高じゃないか」
インターネットのラグが半拍だけ空白を作る。会場の鼓動が、その隙間に落ちた。
そして最後の数字が、スクリーンに、叩きつけられた。
【51ー 49】
スクリーン下部に〈Quarterfinal 4 Result〉の帯。
対戦表の空欄へ、洛北祥雲の校章が滑り込む―〈Semifinal〉の枠へ。
二票差。
その、あまりにも僅かな、しかし絶対的な差。
一瞬の静寂の後、司会者がその喉を張り裂くように叫んだ。
「勝者――京都代表!洛北祥雲学園!久条――亜里沙!!!この勝利により、洛北祥雲学園は準決勝進出です!」
久条の膝裏がわずかに抜け、靴底が板を探す。
歓声より早く、胸の奥で何かが落ちた音がした。
その瞬間、地鳴りのような歓声が、爆発した。
洛北祥雲の応援席が、一つの生き物のように揺れている。
「準決勝だ!」
「ベスト4!」のコールがうねりになって重なる。
結城が、その場に泣き崩れた。
「よかった!本当に、よかった!亜里沙!」
星野綺羅々が、興奮気味にスマホを叩く。
「僅差。でも勝ちは勝ち。これでうちの女王様の伝説が、また一つ増えたね」
その隣で鳳麗奈は、ただ静かに涙を流していた。
勝者の、そして敗者の、その両方のあまりにも大きな覚悟に心を揺さぶられて。
ステージの上。
万雷の拍手と、賞賛の嵐の中で、久条亜里沙はただ一人、静かに立ち尽くしていた。
その完璧な笑顔は、少しも崩れていない。
だが彼女の心の中は、空っぽだった。
(勝った。勝ったはずなのに)
(なぜ――心が、少しも満たされないの?)
美崎沙羅が、久条の元へと歩み寄ってきた。
彼女は静かに、一礼するとあの太陽のような笑みで言った。
「すごいよ、あなた。本当に強かった」
そして彼女は一歩だけ、久条に近づく。
その瞳には一点の曇りもない、純粋な光だけがあった。
「でもこれは、あなた自身の勝利だったのかな?」
そのあまりにも、静かな問い。
それが久条の心臓を、冷たい刃のように貫いた。
「それでも私にとっては、意味のある敗北だった。ありがとう」
美崎沙羅は、そう言うともう一度、深く頭を下げた。
そして少しも、その輝きを失うことなく、凛とした背中で控え室へと去っていった。
微笑みながらも、その目だけがほんの少しだけ哀しそうに光っていたのを、俺は見逃さなかった。
コメント
1件
うわああああ第98話しんどかった…!!😭💦 51ー49の2票差、もう最後まで手に汗握る展開すぎて息できなかったよ…。特に「勝ったはずなのに心が満たされない」って亜里沙の空虚な心情、女王としての孤独が痛いほど伝わってきて胸が締め付けられた…。美崎さんの「意味のある敗北」も、敗者だからこそ放てる最高にエモい言葉だよね!✨ お互いの魂がぶつかり合った本当に素晴らしい勝負だったよ…京太郎先生、ありがとう…!!🌈