桃side
メンバー個人の打ち合わせの日、先に六人で集まり雑談をし、後から来るスタッフさんにそれぞれ別の部屋へ、打ち合わせに連れていかれる。
そんな中、早めに打ち合わせを終えたオレとりぃぬは誰も来ない3畳ほどのドアのない自販機だけがある薄暗い部屋に居た。
「…んっ、さとちゃあ、」
今にもこぼれ落ちそうなほどに目に涙を溜めた彼はオレの腰に手をギュっと回している
まぁ、こうなるのも無理ないよなぁ。
事の起こりは今日の朝、メンバーで集まって雑談をしていた時だった
事務所のテレビをつけていると話題は同棲愛認めるだのそんな話をしていた。
くだらねぇ、性別なんて関係なくその人が好きなんだから勝手にさせろよ。
なんて思うが声には出さずに横目でテレビを見る
そんなオレに気づいたるぅとが
「あぁ、なんか最近ニュースでよく聞きますね」
「ね、オレもよく見る~!」
「オレも見るわ、幸せなら別にええんちゃうか?と思うけどなあ」
と、るぅとに続いてなーくんやジェルまで話に乗っかる
おっと、と思いりぃぬの表情を伺ってみたが案外気にしてないようだ、良かった。
話が広がらない内に話題を変えようと口を開くと
「えぇ…ボクは無理かも」
そう、ころんが言う
その一言でりぃぬの表情が曇り出す
「ころんて前もそんな事言うとったよな」
「だって、恋愛って普通男と女でするもんでしょ?キモくない?」
まずい。そう思った瞬間、オレはスタッフさんに声を掛けられてしまった
オレは会議中、アイツの涙を堪える苦しそうな表情が頭から離れなかった。早く抱き締めてやらなきゃ、
「お疲れさまでした、あのすみません、りぃぬってもう休憩入りましたか?」
「りぃぬさんなら、先程会議終えたみたいでジュース買いに行くとか言ってましたよ」
「あー了解です、あざす」
「いえいえ、では他の皆さんが終わり次第また来ますね、!」
スタッフさんにお礼を言って自分も部屋を出てりぃぬを追う。きっと一人で泣いてるだろうと自販機のある部屋を覗くと、自販機と壁の間に入り誰にも気づかれないよう、背を向けて泣いていた
「りーぬ」
優しく甘く、声を掛けるとゆっくりとこちらを振り向き弱々しい力で抱き締めてきた。
あーあ、世話の焼けるワンコだよ、マジで
オレが守ってやんなきゃだな。
「りぃぬ、顔見して?おねがい」
「…んっ、さとちゃあ、」
「ふは、ぐしゃぐしゃじゃん。」
涙でぐしゃぐしゃになった顔を擦らないよう、袖で優しく拭ってやる
ブリーチして少し傷んでいるても指通りのいい髪を耳に片方掛けてやり涙で濡れてる目尻、前髪、頬、鎖骨とキスを落としていく
涙を流しながらも擽ったそうに肩を竦める彼が可愛くて辞められない
「っまって、っここ会社」
「今は誰もこないよ」
「っバレちゃうよ、」
「いーじゃんバレても、オレはいいよ?」
「や、なの…皆に気使われたくない…」
あのなぁと言いたかったが、あまりにも辛そうだったので辞めた
全く、変なとこ気にするんだから
「…分かった。りぃぬが言いたいって思う日が来たら言おうな」
「……うん、」
「どしたん、ころんの言ったこと、まだ気にしてんの?」
「だって、んっ」
「…ころんも、皆だって俺らの事を知っても今までと変わらないよ。きっと。」
「っふふ、」
「なあに、笑ってんの?」
「んーん?…さとちゃんが言うと説得力あって安心する。すきだよ、さとちゃん」
「……お前まじいきなりだよな、」
「すき?」
「…すきだよ、」
「んふ、良かった。」
「…生意気、ん」
「んむっ、は、ぁ…んんっ」
遠くから段々と近づいてくる足音を聞かせないよう耳を塞ぎ、長めにキスをした後控えめに開いた口に舌を絡める
耳を塞いだせいか脳内に直接音が響くのでゆでだこのように赤くなっている。オレについてこようと必死に舌を動かすのが可愛い
少し目を開けると涙目の彼と目が合う
あ”ーまじ、いいね。
オレしか見れないって顔してる
あーあ後少しこの顔、見てたかったんだけど
ヂュッ
「ん、っはあ、はあ…」
「はっ、は、あ、…はぁ、?♡」
小さくて可愛い舌をぢゅっと吸って口を離した
まだ落ち着かない彼にキスをした時にはだけたシャツを急いで元通りにする。
「…っはぁ、もさとちゃ、」
言葉を続ける彼の口に手を当て軽く塞ぐ
苦しい、とオレの手をりぃぬがどかそうとした時
「さとみくーん?りぃぬくん?」
部屋の壁からひょっこり顔を覗かせるころん。と、少し遅れて来たるぅと。
見つかるところだった、あっぶね
そっと口から手を外してりぃぬを引き寄せ、顔を見られないようにする。
「スタッフさんから言われて呼び来たんだけど…って、わんわん何してんの」
「なんか調子悪くなったみたいで、もう大丈夫だってよ。」
「え、ホント?休んでなくてヘーキ?」
「確かに顔赤い気がしますね…りぃぬ大丈夫、?」
「あ、っうん!もうヘーキっ!」
「そ、そう?また調子悪くなったらすぐ言うんだよ?」
「うんっ、ありがとるぅちゃん。ころちゃん」
そう言って腕の中の居た彼はとっくにころんるぅとに確保されている
良かった。笑ってる
なぁ、りぃぬ。
もう、一人で抱え込まないで。
頼ってよ
オレの腕でいっぱい泣いて
その後、オレがいっぱい笑わせてみせるから
お久しぶりです。
投稿できてない時に800人超えてしまうという…(ありがとうございます)相互さんが自己紹介みたいな出てたのでちょっぴり出そうか迷ってる。(需要あるか?)
良ければ💬待ってます。ブクマする際一言くれると助かります🥺
コメント
97件
最高すぎました😭ブクマ失礼します
ぶくしつです><
ほんと好きすぎるからブクマする