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生徒×先生のフェリ菊です
学パロですのでご注意を
「本田せんせー」
「はい?」
「眼鏡、なんでしてるの?」
「なんで、と言われましても…」
かちゃりと眼鏡をかけ直す。
「目が悪いから、ですけど」
「うそ」
にやりと目を細めながら笑う。
そんな彼の様子に思わずはっとなるが、急いで真顔に戻した。
「うそって…嘘ではありませんよ」
「だってこの前眼鏡外してても普通だったじゃん〜」
「この前って…一体いつ……はっ!」
そんななにか思いついたような私の声に彼はまたもや嬉しそうに笑った。
「ヴェ、気づいた?前の休日のことだよ〜」
「や、やっぱり貴方いたのですね…」
「うん!本田せんせーの私服、かわいかったよ〜」
そうやって容易く褒める彼はさすがはラテンの男と言うべきだろうか。
それにしても、言う相手が間違っている。
「あのねぇ…男に可愛いなど、ましてや私ですよ?」
「そういうことは、女の子に言ってあげてください」
そう言って彼に向けていた視線を、目の前の丸つけ中のプリントへと移した。
「もー…なんでこう言うところは鈍感なのかな……」
彼が小声でごにょごにょ言っているが、生憎私には聞こえなかった。
なんだか話が脱線してしまったため、丸つけの手を止めることなく、彼に問いかけた。
「…まぁ、私が伊達眼鏡をしていることは認めましょう」
「ですが、なぜ急に私の眼鏡の話になったのですか?」
今は彼の顔が見えないが、きっと悩んでいるのだろう。
「んーとね…」
ごそ、と彼が動く音がする。
なにをしているのかと思わずまた視線を彼の方へと向けると、鼻がぶつかりそうなほど近くに彼の顔があった。
「はっ…?」
すると、そんな呆気に取られている私のことは無視し彼は私の眼鏡に手をかけ、ひょいと軽々しくとった。
「キスするとき、眼鏡が邪魔だなーって」
そう言って彼の綺麗な顔が近づいてくる。
私の顔は今真っ赤だろう。思考停止してしまうをなんとか耐え、ばっと両手で彼の口をふさぐ。
「だっめです…!何しようとしてるんですか貴方!」
「えっ、なにって…キス、だけど?」
「そんな当たり前のように言うんじゃありません!」
そう私に怒鳴られた彼は渋々とでも言いたいような雰囲気で、顔を近づけるのをやめる。
さっきまでいたところに戻った彼が、不思議そうな顔でこう私に問いかける。
「キス、だめ?」
「ダメに決まっているでしょう!」
勿論即答した。
「好きな子とするものでしょう、そういうのは!」
「ヴェ、じゃあ、ダメな要素ないよね」
「はっ?」
またもや私の近くに来て、私の手を触れ物を扱うかのように優しく掬い上げた。
そして、丁度薬指のところでちゅ、と柔らかな感触を感じる。
「好きだよ、本田先生」
「えっ、…はぁ…?」
変な声だが許してほしい。これは、一体どんな夢で…?
「嘘告なんかじゃないし、罰ゲームでもないよ!俺の、本当の気持ち」
私の手をそっと唇付近に寄せる。
「ね、返事は?菊。」
こう言う時だけは名前呼びをする彼に少しだけキュンとしてしまった自分がいる。
彼のくるんもいつのまにかハートになっていて、これはもう嘘ではないと嫌でも実感してしまう。
「わっ…たしと貴方は生徒と教師という関係。ダメですよ」
そんな私の言葉に諦めるかと思いきや、ぱっとすくっていた私の手を離し、嬉しそうに目を細めた。
「そっか」
そう呟いたと思ったら、いつのまにか扉の近くまで移動していて部屋を出るかと思いきや、扉に手をかけたまま私の方へと目線を向けた。
「じゃあ、俺が卒業するまで待っててね!」
それまでずっと口説き続けるから!と元気よく言葉を続けた後部屋へと出てしまった。
「はぁ〜……」
なんだか疲れた私は、目の前の机へと突っ伏した。
彼は、ただの生徒なはずなのに。
顔が真っ赤になってしまっている私は、もうすでに彼に堕ちているだろう。
「卒業までとか…私、持ちますかね。」
本田先生には国語教師で眼鏡をかけてほしいです
ていうかフェリの名前一回も呼んでないのやばい
たくさんあるネタだろうけど許して