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※ この小説の世界は同性愛 , 同性婚などの普通の恋愛が認められています

※BL要素全然あります。

※同性愛や同性婚の事を馬鹿にするようなコメントはお控えいただけると

幸いです。

※苦手なお方はお帰りください


宵くん

15歳 (高校一年生です。)


画像



それでは , スタート



…──


【 第 一 章 - 星 が 綺 麗 で す ね 】



【 満月 宵 side 】


── 宵 の 部 屋 ──


天窓から太陽の光が溢れ , 朝が来たことを実感する。

ぼくが聴覚障害者になった時からもう六年の月日が流れ ,

あの時と比べ , 身長も体重も , 自分の心も成長した。

言葉も大体はスラスラと言えるようになったからね。


満月 宵『…(補聴器 , 持』


ぼんやりとした眼を覚ますために洗面所へ向かう。



…──



── 洗 面 所 ──


まだ温まっていない水で自分の顔を濡らし , タオルで拭く

手が凍るように冷たい。


満月 宵『…(補聴器 , 付』


微かに震える指で補聴器を付ける。

寝てる間に口の中には気持ちが悪くなる程の細菌がいるから

きちんと毎日歯を磨く。



…──



── 宵 の 部 屋 ──


制服に着替える。

髪が長いから適当にお団子で縛る。

(最初に出した髪型みたいな感じ)



画像

( ※ 制服です)


おにぃのお下がりだから少し大きいけれど…

ぼくもまだ成長期だからよしとしている。

(家族からは可愛いと言われているが…)


ヨーグルトを食べてから学校に行こうかな



…──



── リ ビ ン グ ──


満月 悠『あっ , 宵おはよ ~ (ニコッ』


満月 宵『…おはよ , お母さん』


満月 櫂『宵 , 父さんもう出るから , 気を付けて学校行くんだよ?』


満月 宵『うん。お父さんも , 気を付けてね(手振』


満月 櫂『グフッ , 天使…(吐血』


満月 悠『ちょ , 櫂!時間 , 時間!』


満月 櫂『あっ , やべ…じゃあ行ってきます!(ニコッ』


満月 悠『行ってらっしゃい!(ニコッ』


満月 宵『行ってらっしゃい (手振』



満月 悠『宵は , お腹空いてる?』


満月 宵『ん ~ ん (首 , 横振

でも , ヨーグルトだけでも食べようかなって』


満月 悠『そっか , じゃあこれお勧めだよ!』


満月 宵『ん?…あぁ , お父さんがCMやったヨーグルトね…』


本当にこの人達は愛し合ってるな…

見ていて微笑ましいからいいけど…


満月 悠『まぁそれもあるけど… , 普通に美味しいし』


満月 宵『そ… , じゃあ美味しく頂きます(手合』


満月 悠『ん , じゃあ遥起こしてくるかぁ…』


満月 宵『あれ , おにぃって午後からじゃなかったっけ』


満月 悠『部屋掃除させようと思って , さ…(暗黒微笑』


満月 宵『そ…』


あのお母さんの笑顔ヤバイな…

おにぃ , どんまい


満月 宵『ん…ご馳走さまでした(手合』


満月 宵『じゃ , 行ってきます』


満月 悠『行ってらっしゃい!気を付けてね!特にトラック!!』


満月 宵『うん。行ってきます(手振』



…──



── 通 学 路 ──


自転車で通学する。

ここら辺のお巡りさんとはもう顔見知りだ。

何故ならほぼイヤホンを着けて自転車を運転していると疑われ ,

事情聴取をされたからだ。

苦い思い出だ…



…──



── 学 校 ──


※虐め表現あり


〘 1 - B 〙


満月 宵『お , おはようございます』


クラスメイト『….(無視』


あぁ , やっぱりか

ぼくが聴覚障害者と言うことをいいことに虐めてくる

暴行とかは , たまにしかされない


今日は , されるだろうな


クラスメイトからの冷ややかな視線と , 悪態のついた

含み笑いでこの後を悟る


ガタッ(少し , クラスメイトの机に足が当たる



クラスメイト『チッ , っざけんなよ…(睨』


満月 宵『ごめんなさい』


自分の机を見て絶句した

机の上には花が置いてあった。

スノードロップ , 花言葉は『貴方の死を望みます。』

小賢しいと言うのはこれを言うのだろうか

もう , 疲れたな


── 授 業 中 ──


先生『で , この公式を使えば…楽に計算が出来る』


先生『この公式の方法をテストで問うから , ちゃんと予習しとけよ』


先生『…ん , ちょっと早いけど授業終わるか。号令』


クラスメイト『起立』


クラスメイト『礼』


クラスメイト『着席』


クラスメイト『ありがとうございました。』


全員『ありがとうございました。』


ガタガタガタッ


クラスメイト『体育倉庫な』


満月 宵『はい』


あぁ , やっぱり , 予想は当たった。

今日 , バイオリンあったのになぁ…間に合うかな

傷 , 隠せるかな



── 体 育 倉 庫 ──


※暴力 , 虐め表現あり




ドゴッボゴッッッ


満月 宵『ぃ”ッ…』


クラスメイト『あっははッ!痛いってよ!ww』


クラスメイト『え ~ ?全然聴こえなかったんだけど?ww』


クラスメイト『もっとデケェ声出せよッ!』


ドゴッッ

グググッ(耳を引っ張り上げる


満月 宵『っ”…ッッ…』

引っ張られている耳を守るように手を動かす

けど , 小学校の殆どを病院で過ごしたから筋力がない。


あぁ , ほん , ダメだな



…──



クラスメイト『こんぐらいにしといてやるよww』


クラスメイト『ふはっ , ひっでぇ顔ww』


クラスメイト『じゃーな障害者!!www』


うるさい

うるさいうるさいうるさいうるさいッッッ


補聴器を取る


キーーーンッッッッッッ(酷い耳鳴り


ポタポタッ…(引っ張られた耳から血が垂れてくる


…あぁ , どうやって隠そうかな

ボロボロの身体でそう , 考えた



…──



── 保 健 室 ──


保健室の先生『うわ…今日もやべぇな…』


この人は保健室の先生である常盤先生

虐められていたところが見つかり , こうやって保護してくれている

口調は荒いけど優しい先生


常盤先生『彼奴ら懲りねぇな…』


常盤先生『消毒すっから動くなよ , 動いたら更に痛ぇからな』


満月 宵『何時もすみません』


常盤先生『いや , これに関してはしょうがねぇ事だからな』


常盤先生『ん , 創傷被覆材貼るぞ』


常盤先生『腹見せろ , あと耳も』


服を捲り , お腹を見せる

赤く腫れている自分の腹を見て , クラっとくる


常盤先生『…ちっと冷やすか , お前冷え性か?』


満月 宵『はい』


常盤先生『ん。耳見せろ』


耳を常盤先生の方に見せる


常盤先生『…血どっから出てんだこれ…』


常盤先生『うわっ , ちょっと耳切れてんじゃねぇか!グロっ!!』


キーーーーッッッッ(耳鳴り


満月 宵『ッ”…(耳を押さえる』


常盤先生『あ , ごめん』


満月 宵『いえ…』


── 処 置 終 了 ──


満月 宵『流石に , もう…お父さん達には隠せませんよね…』


血が流れている耳をティッシュで押さえ付けながら先生に聴く


常盤先生『あ?あぁ , お前そういえば言ってないんだったな』


満月 宵『はい』


常盤先生『…もう無理だな , 言えよ』


常盤先生『お前の両親が急がしいって事は俺もお前の担任も

知ってる。毎日のようにテレビで見るからな』


常盤先生『寧ろ何でその名字で気付かれてないのが不思議だよ』


満月 宵『…』


常盤先生『虐め , 中学でも受けてたんだろ?』


満月 宵『はい』


常盤先生『障害者が何故虐められやすいのか , 知ってるか?』


満月 宵『…回りにいないからじゃないですか?』


常盤先生『その理由もあるが , …違ぇな』


常盤先生『第一の理由は自分よりも劣っているからだ』


常盤先生『俺は強いぞって言う証明がために虐めは起きる』


常盤先生『お前は耳が聴こえない , 彼奴らと比べて聴力と言う五感の

一つが欠けているから』


常盤先生『俺にはあって彼奴にはないものがあるから。

そういう興奮意識だけで身体が勝手に動くんだ』


常盤先生『下らねぇよな…』


満月 宵『…両親に , 話した方がいいですか?』


常盤先生『…話してお前の気持ちが変わるかどうか分からんが…

多少は楽になるだろ , 知らんけど』


満月 宵『…ありがとうございます。話してくれて , 聴いてくれて』


常盤先生『ん。早く帰れよ , もうとっくに下校時間は過ぎてるからな』


満月 宵『はい。さようなら』


常盤先生『はいはい , さようなら』


満月 宵『先生』


常盤先生『あ?』


満月 宵『良い夢を(微笑』


常盤先生『…お前もな』



── 通 学 路 ──


満月 宵『…ん?』


ポケットに入っているスマホが振動した。

タイヤを走らせていた自転車をとめ , 安全な場所で

内容を確認する。

お父さんからだった。


満月 櫂『 “ バイオリン , 送っていけそうだから送るね ” 』


満月 宵『 “ 分かった。ありがとう。 ” 』


バイオリンの送迎だった。

本当に自分の親は優しいなと心が温まる。

そう思い , 自転車を漕ぐのを再開する。



…──



── 満 月 家 ──



満月 宵『ただいま , …』


帰ってきてすぐに目に入ったのはゲッソリとした

表情のおにぃと清々しい笑顔で掃除機を動かしている

お母さんの姿だった。


満月 遥『…あ ~… , お , お帰り , …んだその怪我』


満月 悠『お帰り , 宵 , 遅かった理由はそれかぁ…』


満月 宵『…ただいま』


清々しい笑顔だったお母さんの顔は変わっていき

おにぃも少し焦った表情でこちらを見てくる


満月 宵『…バイオリンから , 帰ってきたら全部話す』


勇気を絞って出したその声はあまりにも弱々しかった。


満月 悠『うん』


満月 宵『お父さんが送ってくれるってさっきLINE来たよ』


満月 悠『そっか(ニコッ』



…──



満月 櫂『ごめっ , ちょっと遅れ , た…』


満月 櫂『…宵…?』


眼を見開き , 可哀想なものを見るような視線でぼくの方へ向かってくる

仕事終わりで少し汗をかいているお父さん。

ぼくを見た瞬間 , 真っ青になっていき , 体調が悪いかのように見える


満月 宵『帰ってきたら , 全部 , ちゃんと話すから』


満月 櫂『うん…分かった』


満月 宵『…行ってくるね(手振』


満月 遥『…行ってら』


満月 悠『行ってらっしゃい』



…──



満月 宵『行ってくるね (手振』


満月 櫂『…うん。待ってるよ (ニコッ』



…──



── バ イ オ リ ン 教 室 ──


先生『どうも ~ 』


満月 宵『こんばんは』


先生『はい , こんばんは』


先生『…怪我… , また虐めか』


満月 宵『はい。』


満月 宵『でも , 今日はちゃんと全部話すつもりです』


先生『おっ , ついにか…頑張ってね』


満月 宵『 , …はい』


先生『…ちゃんと練習してきた?』


満月 宵『当たり前じゃないですか』


先生『ふはっ , そりゃそうか(笑』



…──


満月 宵『⋆౨ৎ˚⟡.•*:.ೄ♫』


満月 宵『はい』


先生『お ~ , いいじゃん』


先生『完璧じゃん(拗』


満月 宵『何で拗ねてるんですか…』


先生『いや…まだ5日しかやってないのにすぐ覚えてくるから…』


先生『単なる嫉妬ですが??』


満月 宵『先生の方が上手じゃないですか』


先生『そりゃまぁ先生なんで?』


満月 宵『…はい』


先生『呆れてんじゃね ~ よ ~ !』


満月 宵『…*・☪︎·̩͙˖°.+:.♯:.♪』


先生『…….. , ♬✧*。・:+°』



…──



先生『…もう時間っすね』


満月 宵『そうですね…お疲れ様でした』


先生『お疲れ ~ , あ ~ 腹減った ~ ! (伸』


先生『あ , 来週お休みですよ ~ 間違えて来ないでね ~ 』


満月 宵『はい。さようなら』


先生『さよなら ~ 』



…──



── 車 ──


満月 宵『ただいま』


満月 櫂『…おかえり(ニコッ』


いつもと変わらない笑顔

そう思いたかったけど , 少し違った


満月 櫂『今日はどうだった?』


満月 宵『寒くなってきたから指先があんまり動かなくて…』


満月 宵『ちょっと , 危なかった』


満月 櫂『そっか』



…──



── 満 月 家 ──


満月 悠『おかえり ~ !(ニコッ』


美味しい , いい匂いがする


満月 櫂『ふふ , 毎回お出迎えしてくれるね。ただいま(ニコッ』


満月 宵『ただいま』


満月 悠『ご飯出来てるよ ~ , 宵食べる?』


満月 宵『うん。お母さんのご飯食べるために頑張ってきたからね』


この後の話が , 重くなりすぎないように明るく…


満月 悠『宵 ~ !♡(抱付』


満月 宵『んゎ…』


満月 悠『櫂 ~ 宵が可愛い ~ !♡』


満月 櫂『どっちも可愛いよ…(尊タヒ』



…──



満月 悠『ど?おいし?(首傾』


満月 櫂『うん。美味しいよ(満面 , 笑』


満月 宵『コクッ(頷』


満月 悠『えへ , 頑張った甲斐があるな ~ (ニコニコ』



…──



満月 悠『お風呂入ってきな』


満月 悠『その間に , 櫂と色々話しておいて , 気持ちの整頓つけとくから』


満月 宵『分かった。行ってくる』


満月 櫂『行ってらっしゃい』


満月 悠『行ってらっしゃい』




━━━━━━━━━━━━━━━


1話に続き2話も内容が重すぎるかなと悩み中…


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