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「 初 夏 の ワ ル ツ 。 」
作 , な る と 。🍥
六月の午後、街路樹の葉が風に揺れて、陽射しがアスファルトに模様を描いていた。
「暑いなあ……」
私はそう呟きながら、コンビニで買ったアイスコーヒーを一口飲んだ。
待ち合わせ場所は、駅前のベンチ。
人通りは多いけれど、ここだけは不思議と静かだった。
「おつかれ、恋ちゃん。」
声のする方を振り向くと、彼氏の宮治が歩いてきた。
白いT シャツに、ベージュのパンツ。
シンプルなのに、彼が着ると妙に洒落て見える。
「待った?」
「ううん、今来たとこ。」
彼は私の隣に腰を下ろし、手に持っていた紙袋を差し出した。
「これ、朝焼いたやつ。ちょっと試作でな。食べてみてほしくて。」
「え、また? 最近、毎週何かくれるよね。」
「恋ちゃんに食べてもらうと、味の方向性がわかるんや。正直な感想くれるやん?」
私は笑って、紙袋を受け取った。
中には、小さな焼き菓子が並んでいた。
彼はおにぎり屋をやりながら、 時々こうして新しいことに挑戦している。
そんな所を私は尊敬してし、好きだなぁ。と思う。
「ねえ、治くんってさ、なんでそんなに真面目なの?」
「真面目ちゃうで。好きなことに一生懸命なだけや。」
「……そっか。」
ふたりの間に、風が吹き抜ける。
駅前の喧騒が遠くに感じられるほど、彼の隣は静かだった。
「なあ、恋ちゃん。」
「うん?」
「俺、最近よう思うんやけど…… 付き合うって、特別なことやと思ってたけど、案外普通のことなんやな。」
「普通?」
「うん。一緒にご飯食べて、くだらん話して、たまに喧嘩して。でも、また会いたくなる。そういうのが、 ええなって。」
私は彼の横顔を見つめる。
陽射しが彼の髪を照らして、少しだけ茶色く見えた。
「……私もそう思う。特別じゃなくていい。毎日が続いていくことのほうが、大事だよね。」
彼は笑って、私の手をそっと握った。
駅のアナウンスが遠くで響いていたけれど、ふたりの時間は止まっているようだった。
「今度の休み、どっか行こか。紫陽花、見に行きたいって言うてたやろ?」
「うん。行きたい。」
「じゃあ決まりやな。初夏のデート、楽しみにしといて。」
彼の声は、風に乗って心に届いた。何気ない言葉が、何よりも嬉しかった。
初夏のワルツは、静かに、でも確かに続いていく。
なんか、質素な感じ?なんか、シンプルすぎ?
って感じかもですけど、すみません!努力はしました!
口調変だったらごめんね~😭
設定どぞ(っ´∀`)っ⤵⤵
柳 恋 ‐ やなぎ れん
大学3年生。
文系。
おにぎり宮の店長宮治と交際中。
秘密情報(・×・)⬇
付き合い始めたのは高校生の終わりらしい!
原作と同じです!
ばいち!