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新しい物語
からぴち×SnowMan 合宿ラブストーリー
start!
春の陽気が街を包む午後。
東京の喧騒から車で一時間ほど離れた高原の小道を、黒いワゴン車が静かに走っていた。
車内には、これから一ヶ月の合宿生活を共にするからぴちのメンバーが乗っている。
彼らの顔には、期待と不安が入り混じった表情が浮かんでいた。
「ここが合宿の場所だって……」
じゃぱぱが窓の外の景色を見ながらぽつりと言った。
「スタッフから聞いた話だと、すごく大きな洋館なんだって」
たっつんがスマホを見ながら答える。
「なんか非日常感が半端ないな……」
どぬくがぽそり。
車がカーブを曲がると、視界に大きな門が入った。
そこはまるで別世界の入り口のようで、手入れの行き届いた石畳の道が奥の洋館へと続いていた。
「うわ……でっか……!」
のあが声を上げた。
窓から見えるのは、白壁に覆われたクラシカルな洋館。
大きなガラス窓からは陽の光が差し込み、風に揺れるカーテンが見えた。
芝生の庭には色とりどりの花が咲き、背の高い木々が風にそよいでいる。
「ここで1ヶ月か……信じられない」
ゆあんがぽつりとつぶやく。
車が門を通り抜けて洋館の前で停車。
荷物を引きずりながら、からぴちのメンバーは一斉に降りた。
それぞれの足音が静かな敷地に響き、胸の鼓動が高鳴る。
「準備万端で来たけど、実際住むとなると緊張するな……」
じゃぱぱが呟いた。
「同じ気持ちだよ。何が待ってるかわかんないし」
たっつんも頷く。
その時、敷地の奥からもう一台の黒い車がゆっくりと門を抜けて入ってきた。
スーツ姿の男性たちが降り立つ。
まるで映画のワンシーンのように、凛としたオーラが漂う。
SnowManの9人だった。
彼らは静かにこちらを見て、深い礼をした。
「よろしくお願いします」
声は落ち着いていて、でも力強い。
「すごい……本物だ……」
うりが小さく息を呑んだ。
「緊張する……」
なおきりは声にならない声を漏らす。
「俺たち、がんばらなきゃな」
たっつんが拳を握りしめる。
向井康二が明るく声をかける。
「これから1ヶ月、よろしくね!」
初めはぎこちなかった互いの距離感も、少しずつほぐれていった。
スタッフからの説明が続く。
「朝7時起床。撮影と練習は10時から。夜は19時に共有ディナー。恋愛は禁止ではありませんが、撮影優先でお願いします」
「……そう簡単にはいかないかもな」
ゆあんが小さく呟いた。
荷物を持って部屋に向かう途中、廊下の広さや家具の重厚さに感嘆の声が上がった。
「部屋も広いなぁ……」
のあが窓の外を見て言う。
「でも、どんな1ヶ月になるんだろう」
じゃぱぱは胸の奥で何かがざわつくのを感じた。
お互いに目が合った瞬間、ほんの少しだけ微笑み合った。
その一瞬が、未来への小さな希望だった。
春の柔らかい日差しの中、彼らの物語は静かに、でも確かに動き出した。