突如として現れたクウラは、深刻に負傷しているサウザーを見た後ゆっくりと視線をメイズに移した。
「お前だな、サウザーをここまで追い詰めたのは」
「…。」
「まさかサイヤ人にここまでの奴がいたとはな」
「サウザーさんも言っていましたが、そのサイヤ人というのはなんなのですか」
「ほう…?」
クウラはメイズの発言を不思議に思った。メイズは誰がどう見てもサイヤ人そのものだ。独特な髪型、尻尾。言われずともサイヤ人と分かる。
しかしメイズ本人には己がサイヤ人であると言う自覚が全くないように見られた。サイヤ人がなんなのかとクウラに尋ねている時点で明白だ。
サイヤ人でないのなら、アイツは一体己をなんだと思っているんだ。妙なことを言うメイズにクウラは少しばかり興味が湧いた。
そもそも、サウザーをここまでの状態にしたサイヤ人と言うものに対してもクウラは関心を持っていた。メイズの発言などもはや関係なかった。
「…面白い」
「お、面白いと言うのは」
メイズはクウラの言っていることが理解できず怪訝そうな顔をする。
「良いだろう、お前にどれほどの力があるのか俺に見せてみろ」
「クウラ様!?」
「なに、ただの小手調べだ。いくらお前より強くてもこの俺までは超えられんからな」
「よく分かりませんが…あなたがその気なら私も本気でいきます」
ゆっくりと構えるメイズ。クウラはそんなメイズを見ると、挑発的な笑みを浮かべて言った。
「…来い」
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前話に♥️が1000もついているとは思わずとても驚きました…本当にありがとうございます🥹
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