テラーノベル
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「おお〜〜〜〜!」
「スゴイ!スゴイ!」
「みんな、今日も凄く良いショーだったね」
「ありがとうございます、カイトさん」
「本番が楽しみだな!」
放課後、僕達は明日のショーに向けて、セカイで通し稽古をしていた
今回のショーも、ミクくんやぬいぐるみくん達が大いに楽しんでくれているようだ
合同公演の経験で成長した僕達で、観客を笑顔にするのが楽しみだ
「ねぇねぇ、司くん!」
「もう、衣装合わせは終わりで良いんだよね?」
「ああ。あとは流れの最終確認だけだからな!」
「じゃあ私とえむは着替えて来るから」
「ああ、待っているぞ!」
「さて、僕達も着替えるとしようか」
僕と司くんは荷物をまとめて、更衣室に移動した
「おや?司くん…それは…」
私服に着替え終わった後。
僕は司くんの手首を見て驚いた。
「この前類と買ったブレスレットだぞ?もしかして、もう忘れたのか?」
司くんは頬を膨らませて小悪魔的に怒ってみせる
本当…こういうところが可愛いのだけれど
「忘れるわけないじゃないか」
「…ただ、普段使いしてくれるとは思ってなくてね」
「ふふ、これは綺麗で、オレにとって類との宝物だからな!」
「学校やショーの時以外は着けていくつもりだぞ!」
宝物…そんなふうに思ってくれるなんて…
「それはとても嬉しいねぇ」
「そういう類は持っていないのか?」
「もちろん持っているさ」
そう言って僕は鞄からブレスレットを取り出してみせる
「僕にとっても、このブレスレットは宝物だからね」
「では!類も着け続けてはくれないか?」
司くんは僕の両手を勢いよく握ってきた
「どっ…どうしてだい?」
突然の出来事に頭が追いつかなくなってしまう
顔が熱いのは、僕の気のせいだろうか…
「なんて言ったって、お揃いだからな」
「ただ、類が着けていてくれると嬉しいという、オレのエゴなんだが…」
司くんは上目遣いで…
「ダメだろうか……?」
ゔっ……かわっ…かわいいっ…
「も…もちろんだとも!!!」
「司くんの為なら何億年でも着けていられるさ!!!」
「おお…ものすごい剣幕だな…」
「だが嬉しいな!“親友”とのお揃いは!」
司くんは満面の笑みで喜びを表してくれる
だが…そこまで嬉しい気持ちにはなれなかった
親友…そうだ。
僕にとっては“好きな人”でも、
司くんにとっては僕は“親友”でしかない
ただ、数多くいる友人の中の一人でしかないのだ
ここから僕を好きになってくれるのだろうか…
もし、なれなかったとしたら…
いいや、そんなことを考えてはいけない
ただ今はまだ…
「友達のままでいい……」
「ん?今、何か言ったか?」
「何でもないよ。ただ、もうそろそろ戻らないといけないと思ってね」
僕がそういうと、司くんは慌てて時計を確認する
「むっ。確かに、待たせてしまっているな」
「急ぐぞ!類!」
「ああ」
類が「母さんに買い物を頼まれたから」と言って、セカイから出てしまった
最終確認も終わったから、寧々とえむはぬいぐるみやミク達と和気あいあいと過ごしている
ふと、自分の手首に目をやる
そこではブレスレットが紫に光り輝いていた
「あら〜、とっても素敵なブレスレットね〜」
「ん?ルカか。このブレスレットに見惚れていたのか?」
「ええ〜そうよ〜」
「そうだろう、そうだろう。綺麗なブレスレットだろう!」
オレは胸に手を当てて、得意げに自慢してみせる
「このブレスレット〜さっき類くんも着けていなかったかしら〜?」
「ああ、お揃いなんだぞ!」
類とお揃いのものがある。
それがなんだかとても嬉しいのだ
幸せが頭の中を飽和して、みるみる口角が上がっていく
ルカも、そんなオレを見て、とても嬉しそうにしていた
「司くんは〜…類くんの事が大好きなのね〜」
「ああ!大事な仲間であり、親友だからな!」
オレは自信を持って答えた。
だが、それに対してルカは不思議そうにしていた
「本当に…そうなのかしら〜?…」
「ん?どういうことだ?」
本当に…?
オレは類のことを大切に思っているのには変わりないはずなのだが…
ルカは…セカイはオレに何を言いたいのだ…?
しかし…ルカの頭はカクンカクンと揺れはじめ……
「私…には…もっと…素敵な…………」
「ぐぅ…」
ね…寝たーーーーー!?
まだ聞きたいことがあるのに…!
「おいルカーー!!こんな所で寝るんじゃなーーーい!!!」
コメント
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続きが気になる〜