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朝日が眩しい
耳を澄ませば小鳥の鳴き声が聞こえる
平和な…実に平和な朝のようだ
ガチャンッドンッ
そんな朝に似つかわくない金属音となんかの音がする
ピンク髪のツインテールの少女が得意げに手に持ってる剣を振り回す
その下には片目を隠した緑色の髪をした少年がいた
「よし、これで87戦中86勝ドラート1勝で私の勝ちだね」
ツインテールの少女…リーニエは無表情だが楽しげに言う
「ぐぅ…っふざけるなよこのくそ女!!」
「いや、実力で負けてるじゃん」
「うるさい」
日が眩しくなり疲れため二人は木の陰で休む
あれから何時間立ったのだろう
「はぁ、…てか、お前に勝った1勝なんてあったっけ…記憶にないんだが」
「あれ?もしかしてもう老化が進んでる?」
「首締めるぞ」
「やってみなよ」
「…ふんっ」
「ちなみにその1勝は私がまだ魔法を使えなくてドラートが暇つぶしに私の首を締めた時のだよ」
これも無表情で言うリーニエだがどこか苛ついているような声で言う
「ふっそんなこともあったな」
「今更ドヤ顔しても意味ないからね、負けてるからね」
「うるさい」
「ドラートはすぐ余計なことするし油断するから行けないんだよ。自分をあまり過大評価しないほうがいいよ」
アドバイスしてあげるお姉さんのように教えてあげるリーニエだがドラートはそんなこと気にせず言う
「いや、お前もいつか気づく。それにリュグナー様とアウラ様もお気づきになられる筈だ」
ドヤ顔で色々話すドラート
それをしょうもなさそうに興味なさそうにリーニエは聞く
「何を?」
リーニエはドラートが何を言うか分かりきったままドラートに質問する
「俺の力を」
「…エアファーゼン」
リーニエは槍を出現させドラートにすれすれで槍を投げる
「うわぁあァああ!!?!!お前殺す気か!?」
「うん、そのつもりだった」
「ふざけんな!?」
「今さっき自分の力を過大評価しないほうがいいった言ったばかりなのに…」
ため息をついて座るリーニエ
「リュグナー様は私達のことなんて見えてないよ。見てたとしても世話の焼ける子供みたいにしか見られてないと思う」
リーニエはリュグナーを思い浮かべる
いつもアウラ見ているリュグナー。四人で集まっている時も必ずリュグナーの瞳中にはアウラがいる。
アウラ自身気が付いていない、興味がなさそうだが
「お前何でそんな言葉知ってんだよ…」
人間の子供なんて言葉を使うリーニエに驚くドラート。しかし驚くのはそこではないだろうとリーニエは心の中で軽くツッコむ。ちなみにリュグナーから教えてもらっただけだ
「私たちは命令に従っていればいいんだよ。それだけでいいんだ」
「それ以上のことをすれば…」
「失敗したときどうすんの?」
「…それは」
リーニエはドラートが喋り終えるのを待たず喋る
「褒められるどころか怒られるよ」
「俺が失敗することなんてねぇよ」
「…どうだか。変に行動して怒られるよりちゃんと言われたことやって褒められたほうがいいと思うけど」
リーニエは呆れたような顔で言う
これが魔族の本能というものなのか…それともただのドラートの性格なのか…どちらだろうと考えるもの答えが出てくるはずがない
「まっ、そんな事言うのは私に勝ってからにしたほうがいいよ?」
「余裕だな。いつか泣きながら命乞いさせてやる」
にっとドラートは笑う
リーニエもどこか楽しそうに微笑む
ドラートどうしようがどうなろうと自分には関係ない。
ただ楽しむことくらいはできる
風が吹く
そして、また戦闘の音が響くのだった