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赤色はふと、窓の外に覗く広大で綺麗に続く水色の空を眺めた。

穢れを知らない、けれど生き物にとっての災悪を潜ませている空。

それが何を考えているのか、何が正しいのか、本当に神様は実在するのか。


もし、実在するのなら…きっと、


「ん?」


青色は首を傾げ、赤色を見つめた。

眠いのか、何も考えていないのか、妙に座った目で。


「…考えないね、確かに」


赤色は思い返す。

彼らと過ごした時間の方が、考える時間よりも充実していたのではないかと。

赤色の回答が嬉しかったのか、紫は自然な笑みを浮かべ、黄は煙草に火を付け、緑はクスクスと笑っていた。

そして青色は__


「良かったぁ」


と、心からの安堵をみせた。



____



配信終了時刻は午前7時。

コメント欄は使用できないように固定されており、視聴者は運営5人のイラストが映し出された画面をひたすらに見て、聞いてという形で行われていた。

当の配信者5人は徹夜で語り合ったからか眠そうに顔を歪める者、目を擦る者、何度も瞬きをする者など変化を醸し出してきている。

同接数も変動の嵐。

黄色が音もなく吸っていた煙草を灰皿に潰し、立ち上がる。


「これで全員の処刑が終わったな?」


そのまま、目が限界なのか強く長く目を閉じては開けてを繰り返す青色を指す。

他メンバーの視線がそんな彼に浴びせられる。


「そだね〜」


眠そうに答えては目を擦り、一刻も早く寝たいのか「お疲れ様〜」と席から立ち上がる彼。



ピコン__



配信を回していた機材から通知音のような小さい音が部屋をこだまする。

その場にいた全員が、機材の中心に置いてあるPCに目をやった。

機材近くにいた紫、緑がパソコンの液晶を覗き少し操作を加えれば


「「え?」」


と、声を揃えて言う彼等に、興味本位、他メンバーも液晶を覗いてみる。


『@:匿名希望

こんばんは、”ラッだぁ運営”の皆さん。おはようございま縺セ縺吶◆

先程の配信で少し気になったてテテ点がありましタ?

切り抜きのURLを同封サさせてイたダきまㇲので確nんオネガイしまス__』


一件のURLと共に送られてきた、誤字が多い奇妙なメール。

その場にいた半数が気味悪がるも、すぐさま距離を取ってみせた。


「なんやこれ、…気持ち悪っ」


口を開いたのはPCの左側に立つ黄色。

表情、動作…全てから、目の前の異物を拒絶していることが分かる態度に青と緑が静かに笑う。

右側に座る紫は興味本位でくるくると何気なくカーソルを回しており、後ろに立つ赤色に「やめなさい?」と手を止められてしまう。

紫色の手がマウスから離れた瞬間。


__________勝手にURLをクリックした。








バチンッ___


『”匿名希望”:the new game』



『prayer 5』



『the goal is the true ending』





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