そして足音を忍ばせ近付いて…
背後から抱き締め、宮舘の頬にキスをした
「えっ!ちょっ…ショウタ!今、そんな気分じゃないから離せよ!お前…もう少し、人の気持ち考えてくれよ!」
やけに冷たく突き放されて
「あっ…あの…ごめんなさい…」
翔太は慌てて飛び退いた
「えっ、翔太?俺は、てっきり…」
慌てて振り向いた宮舘は、弁解しようと試みるが
「あの…涼太に元気がないから相談して…。ショウタに教えてもらったんだけど、やっぱり俺には無理みたいで…」
「えっ翔太。ショウタと話せる様になったんだ…」
「えっと…涼太の気持ち…考えられなくて、ごめんなさい。俺、寝室に行ってるね…」
そう言った翔太は、傷付いた顔をしてリビングを出て行く
「………あっ、翔太…違っ…!」
止めようとするが、言葉が出ず…そのまま宮舘は翔太を見送った
「はぁ…」
上手く行かない時は、続くもので…
宮舘は1人で酒に溺れた
『何で俺、アイツみたいに出来ないのかな…』
昼間見た、阿部と翔太を思い出し
悔しくなって、酒を煽る…
普段は酔わない宮舘だが…
心が弱っているせいもあり、今日は簡単に酔ってしまう
『俺の何が悪いのか…』
真面目な性格の宮舘は、自問自答を繰り返す
「あ〜あ、こんなに飲んで…。明日、二日酔いでも知らないよ…」
ショウタがリビングに姿を現し…
涙腺の弱っていた宮舘が抱き付いた
「ちょっ…!いきなり何…?」
慌てたショウタは、翔太を眠らせ
宮舘の頭を撫でてやる…
すると、ついに涙腺崩壊に至った彼は…ショウタの胸で泣き始めた
「俺…翔太の役に立って無い…。今日も全部、阿部がやって…俺は、側で見てただけ…」
珍しく、弱音を吐いた宮舘に
ショウタはキュンとしてしまう
「俺だって…いつも涼太を怒らせて、何の役にも立って無いよ…」
「それじゃ…俺達、一緒だな…。でも俺は、今ショウタが居てくれて…こうして話を聞いてもらって、助かってると思うけど…。だから、役に立って無いなんて事…全然ないよ」
宮舘は、そう言って…ショウタの頭を優しく撫でる
すでに【翔太】と【ショウタ】の見分けが付かず、優しく接してくれているのかも知れないが…
それでもショウタは嬉しかった
「涼太だって、頑張ってるよ。俺は、ちゃんと見てるから…///」
優しく言うと、微笑んで…そのまま腕の中で寝てしまう
「何だよこれ…どういう状況?」
ショウタは、宮舘を寝室に連れて行き
「大丈夫。涼太は、きっと立ち直れるよ…」
そう言って、涙で濡れた頬に
一度だけ、キスをした
コメント
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余裕なくて切ない❤ 頑張ろとしてる💙可愛い やっぱりショウタ好きだ!笑 続きもワクワクで楽しみです


ゆり組さん💙❤️