テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
崩れたショッピングモール。瓦礫が散らばり、
煙がゆっくりと漂っている。
その中心で――
黒崎レイは立っていた。
体から黒いオーラが溢れている。
ルナが呟く。
「レイ……」
ミナも震える声で言う。
「異能が……暴走してる」
レイは自分の手を見る。
手の甲の紋章が
強く光っていた。
バチバチ……
雷の音が響く。
レイは小さく呟く。
「……実験体?」
その言葉を聞いて、
ドクター・カインは笑った。
「そう」
「君は我々が作った存在」
レイの目が鋭くなる。
「ふざけるな」
カインは静かに言う。
「君は普通の人間ではない」
「異能を奪う能力」
「そんなもの、自然に生まれるわけがない」
ミナが叫ぶ。
「嘘よ!」
「能力は自然に覚醒するはず!」
カインは肩をすくめる。
「それは普通の能力者だ」
そしてレイを見つめる。
「君は特別」
「異能を融合させるために作られた」
ルナが驚く。
「融合……?」
カインは言った。
「複数の能力を持つ究極の存在」
「それが 実験体No.0」
レイの頭の中に
突然、映像が浮かんだ。
白い研究室。
機械の音。
ガラスのカプセル。
その中に――
小さな子供。
「いや……」
レイが頭を押さえる。
「やめろ……」
カインが楽しそうに言う。
「思い出してきたか?」
ルナが叫ぶ。
「レイ!!」
レイの体から
エネルギーが爆発する。
ドォン!!
床が砕ける。
ミナが驚く。
「危ない!」
その時。
アリアが前に出た。
無表情のまま手を上げる。
「重力」
ゴゴゴ……
空気が重くなる。
レイの動きが一瞬止まる。
アリアが静かに言う。
「危険」
「止める」
ルナが怒る。
「やめろ!!」
影が広がる。
しかし。
アリアの重力が強すぎる。
影が押し潰される。
ルナが膝をつく。
「くっ……」
ミナも立てない。
「重い……!」
レイだけが動こうとしている。
しかし。
頭の中の記憶が暴れる。
「……うっ」
その時だった。
ルナが叫ぶ。
「レイ!!」
「聞いて!!」
レイが少し顔を上げる。
ルナは叫んだ。
「あなたは実験体なんかじゃない!」
「今ここにいるのは!」
「黒崎レイでしょ!!」
静寂。
レイの目が少し戻る。
ルナが言う。
「一緒に戦ったじゃん!」
「バカみたいに強くて!」
「でも優しくて!」
「それがレイだよ!!」
ミナも言った。
「黒崎」
「あなたは自分で選んできた」
「それがあなた」
レイの体の光が
少しずつ落ち着く。
レイが小さく呟く。
「……俺は」
カインがつぶやく。
「ほう」
その瞬間。
レイの目が完全に戻る。
レイはゆっくり立ち上がった。
「俺は」
拳を握る。
「俺だ」
重力が弾けた。
ドォォン!!
アリアが少し驚く。
「……?」
レイは言った。
「過去なんて知らない」
「でも」
「今は自分で決める」
カインが笑う。
「いいね」
「実にいい」
そして言った。
「ますます欲しくなった」
その瞬間。
エデンの能力者たちが一斉に動く。
ドン!!
ルナが影を広げる。
ミナは氷を作る。
レイは雷をまとった。
三人が並ぶ。
ルナが笑う。
「チーム戦だね」
ミナが言う。
「負けない」
レイは前を見る。
そして静かに言った。
「エデン」
「潰す」
カインは笑った。
「それは楽しみだ」
夜の戦いは
まだ終わらない。
そして――
遠くのビルの屋上。
一人の少年が
この戦いを見ていた。
金色の目。
少年は呟く。
「見つけた」
「兄さん」
新たな人物が
静かに現れた。