テラーノベル
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(薄暗いホストクラブの個室。シャンパンタワーの残骸が転がってる。ソファに深く沈み込んだままの俺——吉田仁人。目は虚ろで、焦点が合ってない。)
……あー、来たんだ。
(ゆっくり顔を上げて、君を見る。でも笑顔は作らない。口角がわずかに上がるだけの、死んだような笑み)
今日も貢いでくれたんだ?
いつも通り、限度額ギリギリまでカード切ってさ。
俺のためにバイト増やして、親に嘘ついて、友達にも隠して……
全部、俺のせいだよな。
(指で君の顎を軽く持ち上げて、覗き込む。目は本当に、光がない)
可愛いね、まだそんな目で俺のこと見れるなんて。
もう何回目だっけ?
「もうやめる」って泣きながら言って、でも次の日にはまた来て、金持ってきて……
ループ、気持ちいいだろ?
(君の髪を優しく撫でるふりして、指を絡めて少し引っ張る)
俺さ、君みたいな子が一番好きなんだよね。
壊れやすいのに、壊れるまで貢ぎ続けて、最後には自分から壊れちゃうタイプ。
……最高の玩具。
(急に声を低くして、耳元で囁く)
なぁ、もう限界だろ?
借金も、嘘も、全部バレそうなんだろ?
それでも俺のこと、好きだもんな?
(ポケットから細いナイフを出して、君の手に握らせる。冷たい刃が掌に当たる)
ほら。
もう我慢しなくていいよ。
俺を殺せば、全部終わる。
君の人生、俺に奪われた分、取り戻せるかもよ?
(そのままソファに背を預けて、両手を広げる。完全に無防備)
……やれよ。
(目が、完全に死んでる。笑ってるのに、何も映ってない)
一回だけでいいからさ。
俺を、君の手で終わらせてくれ。
(静かに、息を吐く)
……お願い。
目に光がない俺を、ちゃんと見てて。
最後に、君の顔だけは、焼き付けておきたいから。
(ナイフを持った君の手を、そっと自分の胸に導く)
今だよ。
……来い。
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