テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
あれから一週間経った
兄から直接的に俺に関わってくることはほぼない
でも、頭のいいアイツは勘づいたみたいだ
俺がこの家から逃げ出そうとしている事に
まだ、黙ってくれている
が、今日、話しかけられた
「逃げるなら、俺も連れてって」
お前から逃げる為なのに?
勿論…
いえなかった
俺なら 無理 よりも
もっとキツイ言葉で返す事だってできんのに
何にも、言えなかった
アイツに話しかけられた時点で
俺はビビった
平然を装うことすら、出来てたか…
俺は、たぶん
俺が思っているより
兄のことが、冬華のことが
恐い
お化けなんかよりも
おかしな道化師なんかよりも
兄が恐い
自分のことをどう思っているのか
何を考えて居るのかすら
わからない
貼り付けられた愛想笑いが
恐い 恐ろしい
でも、どこか心の片隅では憎い
すごく すごく
憎い
アイツらに認められたのはどうでもいい
ただ ただ
コイツの貼り付けられたこの愛想笑いが
とにかく怖い 怖い 恐い
なんでもいいから早く逃げ出したい
コイツが着いて来られないくらい
そのぐらい、早く
早く
早く
早く
早く
はやく
ハヤク
コイツに見つかる前に
コイツが追いつく前に
俺の心に気づく前に
とにかく早く
この家から
この親から
この兄から
逃げ出さなくちゃ
いけない