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私の記憶は、全て携帯電話の中の物だ
何故なら、私は携帯電話の中から
出られないから。
幼少期──
まだ小さかった頃は、外を走り回って
遊んでいたと言う。
しかし、そんな幼少期の記憶など無く、
救いだった両親は交通事故で死亡…
自身で動く事も出来ず、ただ時間が
過ぎる感覚だけが脳を駆け巡っている
どうして、私だけ外に出られないの、?
))…ここか
太宰))だね、数年程経った筈なのに、
やけに綺麗だよ
))そんな事は良い、早く携帯電話を
探すぞ
太宰))了解
そう言って、家の中へと入っていく
唐変木と一緒なのが少し不安だが、
まぁ仕方ない…
俺の理想は、2分15秒後に携帯電話を
見つけ、中の人間を保護する事だ
太宰に邪魔はさせん
太宰))国木田くん!あったよ
そう言って、手招きしてから机に
置いてある携帯電話を指す
太宰))これでしょう?
俺は1枚の写真を取り出し、机の上の
携帯電話と同じ物かを確認する
))嗚呼、間違いなくこれだ
太宰))そうと分かれば、早めに
持って帰っちゃおうか
そして、太宰が携帯電話に触れた ──
と、携帯電話が光ったと思うと、
たちまち10代くらいの娘が出て来た
いや、俺には”現れた”様に見えた。
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ねくすと