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こんにちは💓
続きです。
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みんな、こんばんは。
佐野勇斗です。
何やかんやで、俺の家に仁人が来てて。
何やかんやで、仁人がキスがどうとか言い始めて
俺が本気になっちゃってるとこ。何やってんだ俺!
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吉田「おい。聞いてんのか?」
心の中はめちゃくちゃ騒いでいたけど、現実世界は沈黙だった。その沈黙をスパッと破る仁人の声。
何をしてるんだ、俺は。
急に冷静はやちゃんが憑依したかのように、仁人から手を離す。
いや違う。
さっきのエロはやちゃんが憑依の俺だ。
いつもの俺はこのぐらい冷静なはずだ。
仁人は俺の手が離れた瞬間、ゴロンと向こう側に転がっていった。
吉田「まっっっじでさ。ふざけんなよ!?お前キッショいことしてる自覚あるんか!?なあ!」
うわぁ。
マジギレだ。やべー…
佐野「…ゴメン」
吉田「…は!?何、ゴメンって…お前…」
どうしよ。帰らせたくない。待てよ…。
吉田「帰る」
立ち上がってそっぽ向いて、コートを着ようとする仁人。
ああ、そりゃ帰るよな。
怒らせてしまったのは紛れもなく俺だ。
でも…なんかおかしい。
いつものマジギレ仁人なら、無言でさっさと出て行くはずだ。そしてコート(またはスマホ)忘れて行くのがオチ。
今日はコートを忘れてない。
しかもなんかモタモタしてる。
言いたいことあんじゃねぇの?
…なのに逃げんのか。
…腹立ってきた。
さっきの冷静はやちゃんは早くも居なくなっていた。
佐野「そういうお前もさァ゙…」
吉田「あ゙!?なんだよ!?」
おお、おお。やんのか!?
なんか言い返さなきゃ。
けど、仁人に非が1個もない。
…いや!コイツ、人んちで我が物顔で色々やってる。俺の彼女なんか!?ってくらい。 カーテンを勝手に変えたこともあった。
佐野「まるで同棲してる彼女みてーに俺の家で慣れきっちゃってるやん!彼女でもねーのに!!同棲してるんですかぁ?って毎回聞かれるんよ!どう対応したらいいわけ!?」
吉田「今、なんの関係があんだよ!?」
佐野「うるせー!とにかくお前は座れ!帰るな!!」
吉田「なんでだよ!お前今日おかしいぞ!」
佐野「おう、おかしいんだよ。まじで。お前がひでーこと言うから」
今日は、特にひでーことを言われた覚えはないが、適当に言ってみた。いつもひでーことばっか言ってくるから、仕返し。
生意気に睨んでくる仁人の腰を掴んで、引き寄せた。
仁人は殴られると思ったのか、ギュッと目を瞑った。
てかさ…ねぇ。やっぱり勃ってるって。
さっきの、気のせいじゃなかった。
しかも、あれ。顔の赤み、引いてる?
酔ってたんじゃなかったの?じゃあさっき赤くなってたのって、なんで…?
もういい、単刀直入に聞いてやる。
これでキレて帰っちゃったら不正解ってことだ。
目を開けた仁人にささやく 。
佐野「OKってことでいい?」
吉田「はッ〜!?バカ!変態!」
よく見たら、顔より耳がずっと赤い。
さっきからずっと。
俺は確信した。コイツ、期待してる。
仁人が言い終わる前に、もう一度聞く。
吉田「やめ…ろ…」
佐野「仁人、OKってことでいいの?」
仁人は上目遣いで俺の顔を覗き込んでる。
視線が、まるでレーザーのように俺の目に刺さる。
佐野「何、その上目遣い…ヤバい、キレそう。」
キレそうなのはマジ。
さっきから必死で抑えていた衝動が、ついに抑えられなくなっていた。
吉田「…は?お前、やっぱりふざけて…」
佐野「仁人が悪いからね」
吉田「ウ…ワッ!」
ドサッ
安心したように口角を上げた仁人を、
容赦なくソファーの上に組み敷いてやった。
勃起はどうなった?
確認しなきゃ気が済まない。早く、早く。
勃起が収まっちゃったら、仁人のせいにできない。
吉田「ちょっ…ちょ、ちょ、お前ッなッにして…んぁ…!?」
仁人が手で阻止して来る。
パンツはさすがに脱がせられないか⋯。
仕方なく布の上から触るが、やはり勃ってる。
めちゃくちゃ勃ってる。
吉田「や⋯めて⋯」
消え入るような仁人の声。
やめてって言ったか?
じゃあなんで腰浮かせてんの?
佐野「さっきまで威勢よかったのにどしたん?」
吉田「そ…こ…あぅぁ…」
佐野「なんで勃ってんのwてかさ、キスしようとしたとき勃ってくの見てたんだけどwww」
吉田「ちがっ…」
仁人は耳だけじゃなく顔まで赤くなった。
あ、さっきの赤みと同じくらいだ。キスうんぬん喋ってたときと。
しかも、眉間にシワを寄せながら泣きそうな顔してる。ココ、そんなに切ないのか?
佐野「泣きそうじゃんw直接触ってほしい?」
吉田「ヤダ…勇斗…」
はいはい。その手にはもう乗りませんよ。
佐野「えー?ヤダじゃないでしょ?」
吉田「ヤダ。先にキスが良かったの。」
…えっ?
俺はピタリと動きを止めた。
先に…キス…?
仁人の口から出た“先にキスが良かったの”というセリフが。その言い方が。その顔が。
俺の、仁人に対する愛しさの輪郭をはっきりさせた。
俺って、仁人のこと好きなんだ⋯。
今さら気付いても遅いけど、今、組み敷いてるこの身体がとんでもなく愛おしく思えた。
end
続きます
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