洗面所の鏡の前で、エネアはニキビができた肌をじっと見つめた。
これ、どこにクレンジングあるの…?
一応従者もいたはずだから、私はそこに誰がいるはずだ。近くに使用人を、よぶベルがあった為、それで持って来てもらう。
「お嬢様おはようございます。朝食は少しお待ちください。あの量を一気に作るのは難しいもので…。」
ビクビクと怯えながらさらっと、ディスってくる使用人。なんでだよ。私何もしてないよ。
「いいえ。肌荒れを治す洗顔料と薬をくださる?それに明日から貴方達が食べるくらいに減らしてくれて構わないわ。」
赤く腫れた部分が気になり、ため息をつく。
それが、料理が気に食わなかったと思ったのか、震えながら伝えておきますと言われた。
心外だと思っていたけれど、肌荒れを治す為の物を持って来てくれたので、気にしないことにした。
今はニキビケアに集中しなきゃ…。
集中力を取り戻し 、手を洗ってから、クレンジングを手に取り、顔全体に優しく馴染ませる。指先で円を描くようにマッサージしながら、毛穴の汚れやメイクを落とす。ぬるま湯で顔をすすぎ、次に泡立てた洗顔料でさらにしっかりと洗い上げた。
「ふう…。さっぱりした。この体だと顔を洗う時お腹が邪魔ね。」
顔をタオルで軽く押さえて水分を取り、化粧水をコットンに浸して顔全体に優しくパッティングする。次にニキビ専用の美容液を指に取り、トラブルが気になる箇所に丁寧に塗り込む。肌が落ち着いていくのを感じながら、最後に保湿クリームを手に取り、顔全体に薄く伸ばしてケアを完了させた。
「これで少しは良くなるといいな…」と、心の中でつぶやきながら、エネアはもう一度鏡を見て小さく微笑んのだった。
その後四人2週間程度で、ニキビは綺麗になくなったのだった。
「私垢抜けの天才かしら…?」
「今日、エネア様泣き叫んだりしてなかったな。」
「今日俺ありがとうって言われた…。」
「今更改心したって伝えたいだけだろ。婚約者が来なくなって気が狂ったように独り言を話し続けてたの、怖かったからな…。そう簡単に信じられないな。」
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